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一行読書:「アフターデジタル」

どうも、高尾トンビです!

「一行読書」を読んで頂き、ありがとうございます。
これは、僕が読んだ本から印象に残った一行を紹介するというコーナーです。たった一行紹介するだけですが、なんか読書したような気分になるかも。

今回紹介するのは、藤井保文さん、尾原和啓さんの『アフターデジタル』です。

藤井さんは、「ビービット」という会社の東アジア営業責任者で、コンサルタントとして活躍されている方です。

尾原さんは、マッキンゼー、リクルート、ケイラボラトリー(現KLab)、Google、楽天などを経て、執筆家・IT批評家として活躍されています。『モチベーション革命』という書籍の著者の方です。

この一文に全てが凝縮されている!

「しかし、モバイルやIoT、センサーが偏在し、現実世界でもオフラインがなくなるような状況になると、「リアル世界がデジタル世界に包含される」という図式に再編成されます。」
『アフターデジタル〜オフラインのない時代に生き残る〜』藤井保、尾原和啓 著

これはこの本のタイトルである「アフターデジタル」とは何かを説明したものです。

アフターデジタルの社会では、人は常にデジタル環境に接続している状態になる。5Gが普及するとそれが現実になります。アフターデジタルの世界では、オンラインとオフラインの主従が逆転する。

今までは、デジタルやオンラインは、リアルやオフラインの社会をサポートし補完する「付加価値」として活用されていましたが、これからはそれが逆転し、デジタルやオンラインの社会をリアルがサポートすることになる。

これは単なる仮説ではなく、エストニア、スウェーデン、中国など世界のIT先進事例を踏まえた上での筆者の主張です。

まもなく迫る「パラダイムシフト」に対し、デジタルトランスフォーメーションが遅れている日本社会がどのように対応するのか?本書はその命題をつきつけています。

最先端の内容だが非常にわかりやすい。

本書は最新のテクノロジーに詳しくない方が読んでもわかりやすいように丁寧に書かれています。

アフターデジタル=「オフラインとオンラインの主従が逆転した社会」という、まだ浸透してない新しい時代の「新常識」について論じているので、どうしても抽象度が高い内容になってしまいがちなのですが、具体事例がたくさん紹介されているので、イメージが湧きやすいです。

信用経済・評価経済の到来

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「ジーマ・クレジット」(芝麻信用)という言葉をご存知ですか?

中国のAlibabaが展開する電子決済サービス「Alipay」の機能の1つで、Alipayの決済情報などの様々なユーザーデータをもとに、個人の信用度を可視化したものです。

ジーマ・クレジットの普及により、「以前は、他人を信用しない不信社会だった中国が、急激におもてなし社会に変貌しつつある」という記述が興味深かったです。

ジーマ・クレジットについては、総務省の「平成30年度版 情報通信白書」でわかりやすくまとめられています。ご興味のある方は、以下のリンクをご覧ください。

「脅威の社会になる」と感じるのか?「より善い社会の到来」を期待するのか?

「あとがき」の部分で尾原さんがこう書かれています。

これからもデジタルが人の善さを引き出し、コツコツが認められるための冒険を皆さんとご一緒できたらうれしいです。
『アフターデジタル〜オフラインのない時代に生き残る〜』藤井保、尾原和啓 著

僕は、この尾原さんの言葉を信じて「アフターデジタル」には「より善い社会の到来」を期待したいです。

この言葉に共感を得た方は、一度「アフターデジタル」を読んでみてください。

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