マルサスの人口論をわかりやすく解説!(大学講義抜粋)

(※大学の授業で習ったことをまとめています。)マルサスの人口論はとても有名で経済学に関心がある人なら一度は聞いたことがあるだろう。この記事ではマルサスの人口論を簡単に噛み砕いて解説する。

マルサスの人口論とは

マルサスの人口論は一言でいうと貧困の理由ってなんなの?という問いに対しマルサス流の答えを書いた本である。
そしてマルサスは貧困の原因を食料と人口の不均衡にあるとした。
食料は等差数列的に増加するのに対し
人口(性欲)は等比数列的に増加する。
このような人口の増加に対して食料が追いついていないことが貧困と悪徳(犯罪)を生み出すとした。

解決策①

なので貧困の解決策として人口制限をすることを主張した。
①予防的制限
結婚を延期、もしくはしないことで人口をコントロールする手法。しかしこの方法だと独身者の増加するのでそれによって悪徳(犯罪)が増えるとマルサスは考えた。なぜなら独身者は性欲を満たすパートナーがいないので欲求不満で性犯罪をしてしまいやすい状態にあるからだ。
②積極的制限
食料不足の影響で生まれた子供が自然に餓死することで人口をコントロールする手法。これはかなり残酷な手法だなと個人的に思った。
人口制限の話で、普通にみんなが避妊すれば人口増加は避けられるのではないか?と思った人もいるだろう。実際に当時も避妊するべきという論調があった。だがマルサスは避妊には大反対した。
なぜなら人々は子供がいるから一生懸命頑張る。子供がいないと責任がなくなるのでみんなだらけてしまう。だから避妊はすべきではないと主張したのだ。なかなか面白い考えだなと思った。

解決策②

救貧法

またマルサスは貧困を解決するために
当時存在した「救貧法」の廃止を訴えた。救貧法とは一定水準以下の賃金の労働者には手当を支給するという法律だ。マルサスはこの法律を批判した。つまり福祉政策なんてやめちまえ。全部自己責任にしてしまえ!と唱えたのである。彼がそのような主張をした理由は以下の2点だ。
①貧乏人を助ける→貧乏人がお金をゲットするので余裕が生まれて予防的制限ができなくなりバンバン結婚してバンバン子供を作る→人口は増加するが食料は増加していないので結果的に食料と人口の不均衡が起きるから。

②手当をもらっている人の消費する食料は増えるが、貰ってない人はなにも変わらないので手当を貰ってない人の生活状態は悪化してしまうから。

新救貧法

これらの理由からマルサスは救貧法を批判した。その代わりマルサスはオリジナルで「新救貧法」を作った。
新救貧法では本当に働けない人には休息所、働きたくても働けない人にワークハウスを用意した。
そして彼らの待遇は一般労働者階級のレベル以上にしてはならないとした。劣悪な環境にすることで食料消費が増大することもないし、結婚しようとする人も抑えることができるので食料と人口の均衡を保てると考えたのだ。

まとめ

いかがだったであろうか。マルサスの人口論の基本的な部分を紹介した。気になった人は一度原文で読んでみることをおすすめする。

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