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松前町立大島小学校だより【3月号】

『言葉の力』(後)

―言葉が人を教え育てる―

校長 神   龍 治

**********************************************************************************「人間が言葉を話しているのてはない。言葉が人間によって話しているのだ。生涯に一度でも、この逆転した視点から、自分と宇宙を眺めてみるといい。人生とは言葉そのものなのだと、人は必ず気がつくはずなのだ。」(『言葉の力』池田晶子)
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 「人間が言葉を話す」という事実を、逆転させて考えることで池田氏は、〈人生とは言葉そのもの〉と論じます。〈その言葉の意味が存在するから、その物事が存在する〉という先月号の記述によれば、人間も宇宙も、言葉そのものなのです。
 ところで、5年国語教科書に『まんがの方法』という教材があります。授業で私は、「筆者がまんがの表現方法を、〈方法⇒効果⇒具体例〉の順に説明している」と説明しました。説明の方法を説明したわけです。「理解したり認知したりしている自分を客観的に認知する」ことを〈メタ(超越した)認知〉と言います。今や小学校でも、〈メタ認知〉という能力を学ぶ時代です。
 それでは、今、私が書くこの言葉は、どこからどのように出てくるのでしょうか。スラスラ湧き出るこれらの言葉は、本当に私の頭が考えたのでしょうか? 思う瞬間、それはもう言葉です。〈上から降りてくる〉感じです。言葉という〈神様〉が、私を使って表現したのでしょうか? それになぜ、読む人は、すぐ意味が分かるのでしょうか? …言葉には人間を上回る何かがあります。〈言葉を使い伝え合う自分〉を完全に〈メタ認知する〉ことは、できないのです。しかし人間は、自分を越える力をもつ「言葉を使い、生きるようにできている」存在なのです。
 *********************************************************************************「本当の自分とは、本当の言葉を語る自分でしかない。言葉は道具なんかではない。言葉は、自分そのものなのだ。」
「だからこそ、言葉は大事にしなければならないのだ。自分の語る一言一句が、自分の人格を、自分の人生を確実に創っているのだと、自覚しながら生きることだ。」

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 思いや考えをぴったりの言葉で言い表せると、心がすっとします。心が開ける相手には、本当の自分を、本当の言葉で語ることができます。言葉を学ぶとは、自分を、人生を学ぶことであり、世界を学ぶことです。そして、親や教師、大人が語る、「本当の言葉」は、子供を教え育てていくのです。
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 「言葉には、万物を創造する力がある。言葉は魔法の杖なのだ。人は、魔法の杖を使って、どんな人生を創ることもてきる。それは、その杖をもつ人の、この自分自身の、心の構え一つなのだ。」
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 「言葉が人生を創る」…義務教育の最後に到達するこの言葉に向け、小中学校の教育があり、国語や各教科の授業があります。ビートルズの曲が世界を変えたのと同様、言葉一つで世界は変わり、人類も無限に進化することができるのです。言葉こそは希望であり、道を切り拓く力であり、子供たちへの最上の贈り物です。豊かな文化を共有する未来の形成者として、児童が活躍できるよう、私たち大人は、言葉を大切にしていこうではありませんか。


第140回卒業証書授与式

 3月18日、本校では卒業証書授与式を挙行しました。4名の卒業生が学び舎を巣立っていきました。
 宮島教育長をはじめ多くの来賓の皆様が見守る中、駿佑さん、美瑠さん、悠馬さん、望愛さんは、堂々としたスピーチや美しい所作など、この6年間で立派に成長した姿を見せてくれました。
 在校生の姿勢も大変立派で、式が一段と厳粛なものになりました。お別れの言葉からも卒業生への感謝の思いが伝わり、心に残る感動的な式となりました。


令和5年度後期大島小学校学校評価(児童・保護者)

今年2月に実施した学校評価結果をお知らせいたします。
ご協力、ありがとうございました。

※4段階評価(4=当てはまる~ I=当てはまらない)で実施。4点満点で数値が高いほどよい。
※青表記は昨年度平均よリ高い。
 ほとんどの項目で概ね高い評価となリました。児童の評価、保護者の評価ともに昨年の平均よリ高いものも複数見られました。また、児童の評価は3.5を上回るものも見られ、自己肯定感の向上を示しています。
 学校は、今後も引き続き、地域・家庭とも協力しながら教育活動に全力で取リ組んて令まいリます。変わらぬご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。


<<転出のご挨拶>>

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校長 神 龍治 (4年間在任)【役職定年→松前中学校へ】
 素直で仲良く意欲溢れる児童、力強くご支援・ご協力くださるご家庭・地域、少数精鋭で和のあるスタッフ、そして、あらゆる面で全面的にサポートしてくださる教育委員会…これ以上ない好条件に恵まれ、楽しく充実した4年間を過ごさせていただきました。4月からは松前中学校で、大島小出身児童の入学を心待ちにしています。皆様、本当にあリがとうございました。
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教諭 吉村 芳三 (5年間在任)【八雲町立東野小学校へ】
 
大島小学校には5年間お世話になりました。大島小の子どもたちは素直で、優しく、僕が失敗しても、優し<励ましてくれました。全校図工において、みんなで協力して1つの作品を生み出したのは、かけがえのない思い出です。また、保護者の皆様にも、とても助けていただきました。大島小学校での5年間の経験を糧にして、次の学校でも頑張ります。大島小の皆様、本当にあリがとうございました。
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養護教翰 高田 彩(3年間在任)【北斗市立久根別小学校へ】
 元気いっぱいな大島小学校の児童に囲まれて、3年間、とても充実した日々を過ごすことができました。温かく見守リ、支えてくださった保護者の皆様、地域の皆様、本当にありがとうございました。杵振舞の練習や祭典の参加など、大島ならではの思い出もたくさん作ることができました。この学校での経験を生かし、次の学校でも頑張ります。3年間、ありがとうございました。
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スクールサポートスタッフ 齊藤 麻利子さん (2年間在任)【ご退任】
 先生方のサポートや児童への支援、校内の清掃等、学校環境を改善するお仕事をしてくださった齊藤さんも本校を離れることになりました。
 お世話になりました。ありがとうございました。
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<<第60回全国学生書道>>


4月の行事予定

く諸連絡>
・令和6年度は入学式がないため、春休み中、児童の前日登校はあリません。
・4月の新学期に合わせた「PTA交通安全街頭指導」ヘご協力いただく保護者の皆様、あリがとうございます。国道付近など、児童が登校する場所でご指導(挨拶や交通安全)をお願いします。旗は本日お子さんを通してお渡ししております。
※ 令和6年度の「年間行事予定表」は4月に配布いたします。


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