Blind Willie McTell

門柱に刻まれた矢印が見える
そいつが示している「この土地は有罪だ
ニューオーリンズから
 ニュー・エルサレムに至るまで」
おれはイースト・テキサスを通って旅してる
殉教者がおおぜい倒れた場所さ

君にひとつ教えておくよ
ここでは誰もブルースを歌えないのさ
ブラインド・ウィリー・マクテルみたいには

フクロウの歌うのが聞こえた
天幕を外されたみたいな
 荒涼たる木々の向こうの星空に
その歌の唯一の聴衆は
 炭鉱で働くジブシーの乙女たち
だから彼らは 羽をのばすことができる

君にひとつ教えておくよ
ここでは誰もブルースを歌えないのさ
ブラインド・ウィリー・マクテルみたいには

川のそばに女がいるよ
一緒にいるのは 素敵な若い色男だな
まるで彼女の従者みたいな格好だ
密造酒のボトルを握ってる
彼らみたいな連中の何人かは戦闘で死んだ
 そして何人かはうまく生きのびた

君にひとつ教えておくよ
ここでは誰もブルースを歌えないのさ
ブラインド・ウィリー・マクテルみたいには

神様は彼の天国にいる
おれたちは彼が持つものを望んでいる
だけどここには
 権力と貧欲と腐った種子しかないようだ
おれは聖ジェームズ・ホテルの窓から
外をじっと眺めている

君にひとつ教えておくよ
ここでは誰もブルースを歌えないのさ
ブラインド・ウィリー・マクテルみたいには

https://www.bobdylan.com/songs/blind-willie-mctell/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?