ラグビー日本は東京五輪でも活躍できるか? 男子7人制ラグビーの可能性

2019年10月13日、ラグビー日本代表はラグビーW杯で、第4戦の28-21でスコットランドに勝利し、史上初の決勝トーナメントへの進出を決めた。初戦のアイルランド戦の勝利から4連勝のラグビー日本代表の活躍に日本中が沸き上がり、これまでになく、ラグビーの人気が上昇している。
果たして東京五輪でもその勢いで男子ラグビー(セブンズ)日本代表は活躍できるのだろうか?オリンピックのラグビー競技は7人制で、リオ五輪から初めて正式種目となった。15人で戦うラグビーより人数が少ない分、一人の守備範囲など、戦い方が変わってくる。競技時間も前後半40分のワールドカップと比べて、五輪では前後半7分と短い。

リオ五輪とその後の日本男子セブンズ

先回のリオ五輪では、他のチームに比べて日本の選手たちは全般的に7人制での競技経験が浅い中で戦った。それでも初戦のニュージーランド戦では万全の戦略で臨み、14-12と歴史的な大金星をあげた。そして決勝トーナメントに駒を進め、準々決勝のフランス戦は12-7で勝利したが、準決勝のフィジー戦では個の力で劣り、20-5で完敗している。南アメリカとの3位決定戦では、日本は疲れが見えたのか、54-14で大敗した。それでも4位のいう結果は大健闘であった。
しかしその後の日本の成績は芳しくない。2018年にサンフランシスコで行われたラグビーワールドカップ・セブンズ2018ではキックオフの争奪やタックルでのミスが多く、15位という失意の結果に終わった。また2018年10月から2019年6月まで行われた、HSBCワールドラグビーセブンズシリーズ2018-2019でも日本は15位に終わりコアチームから降格してしまった。これらの結果を見る限り、今の日本の立ち位置は世界15位というのが妥当であろう。リオ五輪時の成績は、むしろビギナーズラックに近いものだったのかもしれない。

東京五輪へ準備する日本代表

来夏の東京2020オリンピックを見据える男子セブンズ日本代表は2019年7月に、五輪を目指す「第一次オリンピックスコッド」とその予備軍にあたる「トレーニングスコッド」を発表した。「第一次オリンピックスコッド」は15人制のチームに所属する選手も含めて7人制の活動に専念し、また「トレーニングスコッド」も各種キャンプごとに招集される。男子では外国籍保持選手を含めた海外出身者が「トレーニングスコッド」に入っているので、選手が日本国籍を得たら、「第一次オリンピックスコッド」へ昇格させる可能性がある。また現在15人制のW杯に出場している選手をセブンズに招集するというウルトラCもありうるという。15位という結果に終わった日本セブンズを、もう一度リセットして五輪までに勝つチームをつくろうという強い意気込みが感じられる。
現在活躍しているW杯ラグビー日本代表が活躍しているのは、「純日本人」だけはなく、帰化して日本人になった選手や多国籍の選手が加入しているからだと見る人もいる。同様の動きが男子セブンズ代表にもあり、ニュージーランド出身のボーク・コリン雷神が今年日本国籍を収得するなど、明るい話題が増えてきている。ラグビー・パブリックによれば、ポーク・コリンは「フィットネス、スピード、ボールスキル、ビジョン。それが一番、大事。ゴールドメダルを目指しています」と五輪に向かっての抱負を語っているという。W杯が終った後に15人制からセブンズに加入する選手を加え、チームとして7人制ラグビーに特化した強化を行っていけば、五輪でのメダル獲得の道もおのずと開けてくるだろう。今はまだ、構

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