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特別区の判断推理(対応関係)を攻略するための3ステップ

こんにちは!
特別区の受験に特化したオンライン予備校「トクヨビ」の代表をしている荒川です。

今回のテーマは「特別区の判断推理(対応関係)を攻略するための3ステップ」ということで、特別区に合格したい人に向けて、判断推理で出題される対応関係に関する問題を解くためのコツを解説していきます。

先日、僕の公式LINEにこのような質問が来ました。

「私は算数や数学が大の苦手です。ですが、特別区を受験するとなると、数的で点数を取らないといけないことも分かっています。数的の中でも簡単な問題とその解き方のコツを教えてもらえないでしょうか?」
という質問です。

ちなみに、今回の質問者さんが書いている「数的」とは、判断推理・数的処理・資料解釈・空間把握の4科目の総称のことです。

人によって呼び方は変わりますが、トクヨビではこれらを「数的」と呼ぶことにしています。

あなたは特別区の教養試験対策をする際に、
「文系だから数的が不安」
「なんで数的だけあんなに問題数が多いの?」
「数的で高得点を取れる自信がない」
と悩んだことはないでしょうか?

たしかに、特別区の教養試験では判断推理・数的処理・資料解釈・空間把握の4科目が全体の約半分を占めています。

これは、Ⅰ類採用でも経験者採用・就職氷河期世代採用でも同じです。

なので、一般的には算数や数学が得意な人ほど有利と言われています。

逆に、もともと文系で算数や数学が苦手な人からすると、対策に時間がかかってしまうので不安になる人も多いでしょう。

とはいえ、算数や数学が苦手でも解ける問題はあります。

例えば、以前動画で解説した暗号問題も算数や数学の知識は一切使いませんでしたね。

ただ、暗号問題はひらめくのが難しい場合もあり、受験する年によって当たり外れがあることも否定できません。

一方で対応関係に関する問題は、ひらめきすらいりません。

しかも、採用区分に関わらず毎年出題されますし、Ⅰ類採用では2問以上出題されます。

そのため、算数や数学が苦手な人でも、解くコツを理解すれば判断推理で最低でも1点を稼ぐことは可能です。

暗号問題の解説動画でもお伝えしましたが、僕は教養試験の中でも判断推理と数的処理が一番得意ですし、分かりやすく教えられる自信があります。

過去にYouTubeで教養試験の解説動画を公開していたのですが、当時の受験生からも「荒川さんの解説動画のおかげで教養試験の点数が上がりました!」という声をたくさんいただきました。

また、僕はこれまでにⅠ類採用と経験者採用の過去問をそれぞれ10年以上、つまり合計で20年以上解いてきましたので、特別区の試験問題を熟知しています。

あなたも今回の考え方を覚えておくだけで、今よりも簡単に解けるようになるはずです。

「特別区の判断推理で1点でも多く稼ぎたい!」
「判断推理の苦手意識を取り去りたい!」
「対応関係に関する問題の解法を知りたい!」
とあなたが思っているのであれば、今回の内容は間違いなく勉強になります。

分かりやすく説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。

特別区の判断推理(対応関係)を攻略するための3ステップ

今回は経験者採用の令和5年度の問題を使って解説していきます。

まず、問題文をご覧ください。

A〜Fの6人が、パン屋であんパン、カレーパン、クリームパン、メロンパンの4種類のパンのうち、種類の違うものをひとり2個ずつ注文した。今、次のア〜カのことが分かっているとき、確実にいえるのはどれか。
ア 6人が注文したパンの組合せは、それぞれ違っていた。
イ Aは、クリームパンを注文した。
ウ B、D、Fの注文したパンの1つは、同じ種類であった。
エ Cは、あんパンとカレーパンを注文した。
オ Dは、あんパンを注文した。
カ Eは、Fと違う種類のパンを注文した。

令和5年度 経験者採用試験

という問題です。

選択肢は割愛します。

特別区の勉強をすでに始めている人なら、このような問題を解いたことがあるはずです。

これが対応関係に関する問題です。

では、それぞれのステップを解説していきます。

ステップ1:問題文の内容をもとに表や図を作る

ステップ1は「問題文の内容をもとに表や図を作る」です。

対応関係に関する問題では、対応する表や図を自分で作って考える必要があります。

今回の場合は、A〜Fの6人と4種類のパンがどのように対応しているのかを考えなければならないので、表はこのようになります。

ちなみに、表は問題文に与えられないので自分で考える必要がありますが、図の場合は問題文に与えられることが多いので、与えられた図を使って考えれば問題ありません。

今回は解説しませんが、例えば令和5年度のⅠ類採用では、このような図が与えられています。

このように、図は与えられることが多いので、図を使う問題のほうが簡単に思えるかもしれません。

ですが、実際は今回のように表を自分で作っていく問題のほうが簡単なことが多いです。

いずれにせよ、まずは問題文をしっかり読んでから何と何を対応させるべきかを考えて、表もしくは図を作りましょう。

ステップ2:与えられた条件から分かることを表や図に書き出す

ステップ2は、「与えられた条件から分かることを表や図に書き出す」です。

問題文に記載されている条件から分かることを先ほどの表に書き出しましょう。

ポイントは問題文に記載されている条件を全て使うことです。

たまに全ての条件を使わなくても解ける問題がありますが、それをしてしまうと間違った選択肢を選んでしまう可能性があるので、全ての条件を使って答えを導き出してください。

今回の問題はアからカの条件の前に、「種類の違うものをひとり2個ずつ注文した。」と記載されています。

なので、例えばAがあんパンを2個注文することはありません。

では条件ア〜カをひとつずつ見ていきましょう。

ちなみに条件は簡単なものから使ってください。

今回の場合、まず条件イから見ていきましょう。

「Aは、クリームパンを注文した。」なので、表はこのようになります。

同様に、条件エと条件オから、

表はこうなります。

使い切った選択肢はこのように消しておくと、まだ使っていない選択肢が視覚化できるのでオススメです。

問題文の条件に戻りましょう。

「種類の違うものをひとり2個ずつ注文した。」なので、Cはクリームパンとメロンパンを注文していないことも確定です。

よって表はこうなります。

続いて条件アを見てみましょう。

6人が注文したパンの組合せがそれぞれ違っているので、Dはカレーパンを頼んでいないことが分かります。

なぜなら、Dがカレーパンを頼んでしまうと、Cとパンの組合せが一緒になってしまい、条件アを満たさないからです。

よって、表はこうなります。

実はこの問題は、ここから少し難しくなります。

そしてこの難しい部分を乗り越えるためにステップ3が必要になるのです。

ステップ3:場合分けして考える

ステップ3は、「場合分けして考える」です。

条件ウをご覧ください。

実はこの条件だけでは、B・D・Fが頼んだ同じ種類のパンがどれになるのか分かりません。

このように条件から特定できない場合に場合分けして考える必要があります。

まず、B・D・Fがあんパンを頼んだと仮定しましょう。

このとき表はこのようになります。

ですが、結論を先にいうと、これは矛盾します。

その理由を今から説明しますね。

既にCがあんパンとカレーパンで確定しているので、BとFがカレーパンを注文することはできません。

そうなると、B・D・Fの3人はクリームパンかメロンパンを頼みます。

ですが、そうしてしまうと必ずB・D・Fのうち2人の注文するパンが同じになってしまうのです。

例えば、Bがクリームパン、Dがメロンパンを頼んだ場合を考えてみましょう。

この時、Fがクリームパンを頼むとBと注文内容が同じになってしまい、メロンパンを頼むとDと注文内容が同じになってしまうので、いずれも条件アを満たしません。

このことから、今回のあんパンのように4人以上が同じパンを選んでしまうと、必ず誰かと誰かの注文内容が同じになってしまうことが分かります。

以上のことから、B・D・Fの3人が頼む同じ種類のパンがあんパンになることはありえません。

では、B・D・Fの3人が頼む同じ種類のパンはどれになるのでしょうか。

カレーパンはすでにDが注文していないことが確定していますし、

クリームパンはすでにAが注文しているので、先ほどのあんパンと同様、4人が注文することになり、必ず誰かと誰かのパンの組合せが同じになってしまいます。

以上のことから、B・D・Fが注文した同じ種類のパンはメロンパンになります。

これで条件ウを使いました。

そして、Dが注文したのはあんパンとメロンパンで確定なので、クリームパンの欄は❌になります。

条件アより、6人が注文したパンの組合せはそれぞれ違っているので、BとFがあんパンを頼むこともありません。

もしあんパンを頼んでしまうと、Dと同じになってしまうからです。

まだ全く使っていない条件がありましたね。

それは条件カの「Eは、Fと違う種類のパンを注文した。」です。

この条件を満たすには、Eはあんパンを注文してメロンパンを注文していないことになります。

また、Eがカレーパンを注文してしまうと、Cと注文内容が同じになるので条件アを満たしません。

よって、Eはカレーパンを頼まずにクリームパンを頼んでいることが分かります。

そして条件カをもう一度使うと、Fはカレーパンを頼んでクリームパンを頼まなかったことも確定します。

これで条件カを使いました。

まだ使い切っていない条件アを使って、残りの空欄を埋めてみましょう。

Bがカレーパンを注文するとFと同じになるので、クリームパンを頼んでいることが確定します。

そして、Aはあんパンを頼むとEと同じになり、メロンパンを頼むとBと同じになるので、カレーパンを注文することになります。

これで条件を全て使って表を埋めることができました。

選択肢を割愛していますが、表を正しく埋めることができれば、正解を選ぶことは簡単です。

今回説明したステップを踏めば、どんな問題が出題されても解けるので、ぜひ他の問題も解いてみてください。

まとめ

ということで今回は、「特別区の判断推理(対応関係)を攻略するための3ステップ」について解説しました。

ステップ1:問題文の内容をもとに表や図を作る
ステップ2:与えられた条件から分かることを表や図に書き出す
ステップ3:場合分けして考える

これら3つを丁寧に行ってください。

焦ってしまうとミスが生じやすいので、あわてずに解いていくことがポイントです。

今回は経験者採用の過去問を使って解説しましたが、冒頭にも伝えたとおり、どの採用区分でも対応関係に関する問題は出題されます。

算数や数学の知識を使わずに、3つのステップを踏んで考えれば得点源にできるので、過去問を使ってたくさん練習しましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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