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【とくしま福祉広報】No.47

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No 47  昭和49年3月31日発行
とくしま 福祉広報
特集 福祉の町つくり運動
社会福祉法人 徳島県社会福祉協議会
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第5 回貞光町社会福祉大会
幅広く地域住民の意見を求めて,福祉の町つくり運動へ
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もくじ
特集ー福祉の町つくり運動
これからの住民福祉と社協活動
市区町村社協活動強化要項の解説を中心に・・・木谷宣弘・・・2
市町村社協活動をすすめるために・・・大塩利延・・・7
コミュニティ完成目ざして活動の交流を・・・馬越正三・・・9
広域町村社協連絡協議会活動について・・・荒尾弘章・・・12
西阿3 地区法人社協連絡協議会の活動・・・牧田茂・・・13
県社協で“市町村社協近代化委員会”発足・・・16
市町村社協の動き
活動する鳴門市の地区社協・・・小山田行久・・・21
部落会中心の社協活動(美馬町)・・・藤本正芳・・・23
日和佐町社協の活動・・・野口貞雄・・・25
上板町社協の活動・・・新見勢市・・・28
土成町社協の活動・・・荒尾弘章・・・30
鴨島町社協の地区組織と広報活動・・・馬越正三・・・33
貞光町社協の活動・・・楠本利光・・・ 38
第2 回上那賀町社会福祉大会から・・・40
市町村社協の現状と問題点
法人化と住民福祉運動を考える・・・藤原普・・・46
お知らせ
若者の殿堂・県青少年センター・・・丸川悦司・・・49
善意銀行の預託と払出し状況・・・51
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**これからの住民福祉と社協活動**
“市町村社協活動強化要項”ーの解説を中心に
全国社会福祉協議会
地域組織部副部長木谷宜弘,
社協活動が20オの成人式を迎えたのは,昭和46年でした。いよいよ親元を離れ,独立の道を歩
む年項となったわけです。昭和37年に「社会福祉協議会基本要項」が策定されて,社協活動の理
念と機能・組織が明らかにされました。しかし,それは「住民主体」の原則のもとに理想的な姿
を示したもので,現実の社協の姿は,はるかにほど遠いものです。法人社協が全国で1,000 カ所
を越え全体の3 分の1 に近づき,形の上では,基本要項に近づいた感がありますが,実際は行政
の支えがない限り歩きのできない状態が多いわけです。
そこで,昭和46年,社協創立20周年を迎えた時,これまでの活動経験の評価と反省のうえにた
って,新たな活動指針を樹立する必要を痛感し,都道府県および市町村の社協を含めて,組織的
な検討を経て,策定されたのがこの「市区町村社協活動強化要項」です。この強化要項策定を意
図して,実に3 年間を要しています。この要項は第1 に基本要項で示された「住民主体」への理
想達着点に向う階段を示したものであること,第2 に基本要項以後の経済,社会の大変動によっ
て,生起された多様で深刻な福祉問題のうち,社協活動でとりあげるべき課題を明確にした点が,
大きな特徴であるといえます。
目次に示されているうちに,二の強化要項は三つの部分からなっています。その1 つは「社協
活動20年の歩み」であり,その2 に「住民の福祉課題と当面する社協活動,そしてその3 に「市
区町村社協強化方策」をあげています。
つぎにその各章にわたって解説をしながら,社協活動の強化の方向について,述べることとし
ます。

  1. 社協活動20年の歩み
    この章では,社協が誕生した昭和26年より今日に至るまでの社会情勢の変せんに,社協は如
    何に対応してきたかを概況しています。1950 年代の戦後の復興期に,社会事業界の再編成と
    して社協が生まれ,この年代は業界の組織化と連絡調整,福祉施設など各種社会資源の造成に
    力が入れられました。ついで, 1960 年代は高度経済成長政策による地域問頗と憤出した年代
    で,社協はこれらの問題にとりくむ努力をするなかで,住民主体の原則を確認し,地域におけ
    る問題の把握と問題提起の役割,各種直接サービス事業の実施などが行なわれました。小地域
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**これからの住民福祉と社協活動**
の住民の自主的活動が見られるようになったのもこの年代です。そして, 1970 年代を迎え,
経済優先から生活優先への転換期に直面して,予想される困難な国民生活と福祉問題のなかで,
さらに一層の前進をはかるために,これまでの社協活動の歩みのなかから,学びとった成果と
残された問題点を正しく評価することが大事であるとしています。
そこで,これまでの成果とこれからの課題について,つぎの5 つの項目にまとめて指摘を行
なっています。
(1) 社会福祉の正しい理解をひろめる努力
国民の基本的権利という銭点から社会福祉をとらえ,この社会福祉への理解が,国民的ひ
ろがりをもち,さらに参加する福祉へと発展させることを,歳末たすけあい共同募金運動,
ボランティア,善意銀行活動,各種福祉のための住民集会,福祉週間などをとおして行なっ
てきました。これからも調査活動の強化,福祉教育などによる世論喚起と住民参加を促進し
て,社会福祉の正しい理解をひろめ深める活動の重大さをあげています。
(2) 「住民主体の原則」の確立
昭和34年から始められた「保健福祉地区組織活動推進地区」の活動の経験は,民間団体と
しての社協が行なうべきことは,単なる援護的福祉活動ではなく,生活者の立場から福祉問
題を解決する,住民の自主的実践活動の推進に力が注がなければならないという,住民主体
の運動原則を確立する契機となりました。そして,市区町村社海が社協の基本単位として位
置づけられ,今日までかずかずの福祉問題ととり組んできました。その成果は少なくないわ
けですが,財源難,職員不足などの原因から行事,連接サービス事業に追われ,地域の課題
に十分対応できないという事態があり,運動体社協としての転換が当面している社協の緊急
課題であるとしています。
(5) 開拓的・先駆的事業と福祉諸サービスの充実
世帯更生資金,心配ごと相談所,その他多くの開拓的,先駆的事業がとりくまれ,福祉サ
ービスの開発と充実に先導的役割を果してきたが,その反面,これらの事業が固定化し事務
処理におわれている現実があります。これらの直接的サービスの内容を再検討し,社協本来
の事業である地域組織活動へ力点を移す必要があります。
(4) 社会福祉関係者の組織化・連絡調整
社協は,社会福祉関係者の組織化と連絡調整,社会福祉従事者の研修と組織化に貢献して
きました。また,老人クラプで,子ども会,母親クラプ,ボランティア,親の会や保護者会
などの育成助長に協力してきました。しかし,いっぼうこれらの団体事務の世話を背負って
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**これからの住民福祉と社協活動**
身動きのできない状態にある社協もすくなくありません。したがって,本来の組織化,連絡
調整の機能が果せるように,検討を加える必要に迫まられています。
(5) 地域福祉活動体制の基礎の確立
地域福祉活動の発展をめざす社協は,近年著しく活動体制が強化されています。市区町村
社協の福祉活動専門員の配置をはじめ全国の市区町村社協に4,000 名余にのぽる職員の確保
1,000 を越える法人化率,共同募金•寄付金・会費などの民間財源・公費導入による活動財
源の造成,学区・校区社協の結成など社協活動の体制整備はすすんでいます。しかし,今後
の課題として,つぎの4 点をあげ,それらの改善はいづれも急務としています。
① 事務局社協から役員主導の社協へ脱皮すること。
② 行政との役割関係の明確化をはかり,専任職員の設置,法人化,事務所の独立をはかる
こと。
⑧ 専門員・専任職員の処遇改善をはかる。
④ 民間財源の拡大と公費導入による財源を確保すること。
2 住民の福祉課題と当面する社協活動
これまでの社協活動は,コミュニティ・オーガニゼィションという方法論を強調してきたが,
今日わが国でもっとも解決されなければならない福祉課頗は一体何であるか,そのなかでも社
協がとりくむべきものは何であるか,明確にされなかったきらいがあります。この強化要項で
は,とくにこの点について,項を起こし,社協がとりくむべき重点課題を明らかにしています。
これは,社協基本要項にはふれられていないもので,強化要項の特徴の一つであります。
とりくむ課題の内容は,まず福祉の原点ともいうべき低所得者・老人・障害者(児)・児童
などの福祉を守る運動をあげています。これらの福祉の対象者別の課題で,社協の役割として
強調していることは,①実態を明らかにし世論に訴え行政施策への反映をはかること②低所
得者や老人・障害者が自らの自学と学習によって活動の主体者になるよう援助すること⑧住民が福
祉への正しい理解を基礎とし,社会活動への参加が促進されるよう努めること④きめ細い福
祉サービスの開発や制度化を促進することなどです。
つぎに, 「婦人の健康と福祉を守る運動」をあげていますが,勤労婦人の増加,過疎地域に
おける婦人労働の強化などから,新たな婦人の福祉と健康の問題が発生していることを重視し
たもので,母子保健・医療対策・レクリェーション活動などを内容としています。
最後に, 「住みよい生活環境づくりの運動」をあげています。これは,都市化,工業化によ
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**これからの住民福祉と社協活動**
る環境破壊が住民生活をおびやかしている現状に対し,自然の保全・環境衛生の強化・交通事
故対策・公害防止の諸活動をすすめることの必要を提起したものです。
3. 市区町村社協活動強化方策
この章は前述の2 つの章をうけて,市区町村社協活動の強化方策を明らかにしようとしたも
のです。
市区町村社協の活動は,福祉課頗の解決をはかるとともに,住民主体のまちづくりをめざし
ているもので,福祉課題の解決は住民の自主活動と,行政への働きかけをとおして行なわれま
す。
(1) 社協活動強化の基本方針
まずはじめに社協活動強化の基本方針があげられていますが,これは,この強化要項の主
眼点でもあり,社協の体質改善の三本柱であります。
その第1 の柱は「福祉課題のとりくみを強化し,運動体社協への発展強化をはかる」こと
であります。運動体社協というのは,いわゆる社協は「行事社協」や「サービス社協」であ
ってはならないということです。市区町村の視野で住民のかかえている福祉課題を調壺発見
し,その解決をはかる運動を展開することであります。
その第2 の柱は, 「小地域の<住民福祉運動>を基盤とする」ことです。<住民福祉運動>
とは「小地域において行なわれる住民の福祉課題と直結した住民主体の組織活動」という意
味ですが,これは,校区社協の活動や保健福祉推進地区の活動に相当します。市区町村社協
は,こうした小地域(小学校区や旧町村程度の単位)での住民活動を促進しそれを基盤とし
て,福祉課題の解決にあたるわけです。
第3 の柱は「ボランティア(社会奉仕)活動のセンターとして社協を確立する」ことをあ
げています。一般に社会福祉は目に見えにくいものです。福祉の対象者は点として存在して
いる場合がおおく,また自分がその立場に置かれてみないと理解できない場合が多いわけで
す。市区町村社協は,住民が社会福祉と出合う機会を沢山用意し,住民の福祉への参加を促
進していくことによって,住民が体験的に福祉を理解するよう援助するわけです。ボランテ
ィア活動はそのような意味をもっており,市区町村社協はボランティアのセンターとしての
機能を充実することが大事であることを指摘しております。
(2) 基本方針を実現する具体策
社協活動強化の3 つの基本方針を実現するためには,①社協活動の方法・機能・事業内容
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**これからの住民福祉と社協活動**
の改善強化②社協の活動体制の改善強化と大きく2 つに分けて考えることができます。
強化要項では,社協活動の方法・機能・事業内容の改善には①地域福祉調査問題別委員
会,福祉教育・広報,住民集会・社会福祉大会などを重視すること,②心配ごと相談事業や
世業更生資金・小口貸付・法外援護事業などを地域組織活動と結びつけて改善促進すること。
⑧委託事業や団体事務を点検整理することなどをあげています。
つぎに,社協の活動体制の改善強化には,①役員活動の充実•発展をはかること②社協
職員の確保・身分保障の確立をはかること⑧活動の場(地域福祉センター)の確保をはか
ること④活動を支える財源確保を強力にすすめることについて,それぞれ解説をしていま
す。これらの解説は,これからの市区町村社協の体質改善をはかるうえに基本的かつ具体的
な考え方を示すものであり,きわめて重要な部分ですが,紙面の都合で,強化要項を参照し
ていただくこととし,説明を省略します。
ーおわりに一
社協活動強化要項は,全国的な視野に立って市区町村社協の現状分析を行なったものをもと
に検討されたものであります。都道府県ではそれぞれ特色がみられると同時に同一県内におい
ても,市区町村社協の態様は一様ではありません。この強化要項については,各市区町村社協
の役員が検討会を開いて,自分たちの社協の場合について研究討議をお願いしたいと思います。
その上で,この強化要項を参考に,わが社協を発展させるための5 カ年計画を樹立,社協の活
動内容・方法・組織•財源・事務局体制などの体質改善にとりかかって下さることを心よりお
願いするものです。
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**これからの住民福祉と社協活動**
市町村社協活動をすすめるために
徳島県社会福祉協議会事務局長大塩利延
市町村社協の「史は浅い。それは勿論民生委員の歴史と比べてではあるが。」
民生委員活動には,ボランティアとしての明確な指標があり,人間尊重という宗教的な信念が
あり,さらに救貧という具体的目的を持っていた。生活困難者の保護更生,障害者の援助救護な
ど個々の問題解決の姿勢は,やがて地域社会の連帯感という新しい方向を生み,民協を中核体と
する住民福祉の組織化運動への参加となった。この流れは,昭和30年代の後半から,いよいよそ
の勢いを加え,市町村社協活動の中に反映し,住民主体の原則という社協活動の体系化をつくり
あげた。そして,昭和40年代における市町村社協法人化の動きは,その存在価値を法的な裏づけ
にまで高めるか否かの鍵となり,その活動の如何は,住民福祉の基盤を決定づける重要な要素と
なってきた。こうした背景の中にある市町村社協は,今こそかつてない重大な時期に直面してい
るといっても過言でないと思う。
• 市町村社協の性格
社会保障,社会福祉など福祉優先の時代的要請の中にあって,``市町村社協は一体何をなすべ
きか”とか``何をするところか”とかの質問を聞かされる。我々はここで今一度原点にかえり社
協の性格をみつめてみる必要がある。
『社協は,一定の地域社会において,住民が主体となり,社会福祉,保健衛生その他生活の改
善向上に関連のある公私関係者の参加,協力を得て,地域の実情に応じ,住民の福祉を増進する
ことを目的とする民間の自主的な組織である』ーと規定されている。
即ち,社協は,一定の地域社会に根ざす自主的な組織であり,住民総ての福祉を増進すること
を目的とするものでなければならない。従ってその活動形態の基本原則として次のものが考えら
れる。
• 社会福祉活動の原理

  1. 全体性の原理
    地域住民の福祉を増進するため,その生活の上に起る各種の問題(福祉を阻害する問題)を
    狭い視野から捕えたり,分割して捕えたりすることなく,総合的にかつ広い観点に立って捕えl
    全体的に把握しようとすることである。即ち,行政による福祉サービスが専門分業的所管によ
    る方法であるのに反し,、問題を教育・厚生・衛生・産業・労働・交通等あらゆる分野を包括し
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**これからの住民福祉と社協活動**
て,全体的に把握し解決しようとするものである。
2. 現実性の原理
福祉課題や,福祉サービスは,行政による専門分業制度によって,法律・条例・規則等の規
定を適用して解決されるものである。然しこれには,一定の枠があり,その網の目からはみ出
した対象者には,援助救済の恩恵が届かない。従って社協活動は,これらの対象者にも援助の
手をさしのべるために現実性を重視しようとするものである。
5. 社会性の原理
福祉課題に対して,行政による専門分業制度の解決と,民間活動としての社協活動とを区別
することなど,社会的な広い視野に立って,両者あい協力して援助したり救済したりしようと
するものである。
何れにしても,市町村社協活動は,端的に云って,地域住民の健康と生活を守り,福祉を増
進するために,地域内の普偏的・共通的な問題をとらえ,住民自らが参加し,実践しそれを解
決してより充実した快適な生活環境をつくることが本務でなければならない。
従って,この活動の機能としては,次の3 つに分類することができる。
• 市町村社協活動の機能
快適な生活環境をつくるために小地域で,カ・ハエなどの撲滅をしたり,河川を美しくするた
めにゴミを処理することなどは,民間先導型の活動であるが,それは①行政と関係なしの活動,
として採り上げられていても,やがて②行政に要求する活動,として発展し施策の実現となって
くるものである。子供の遊び場づくりや保育所づくり運動などが,この具体的な例であろう。更
に子供会活動や危険個所の点検活動などにみられるように⑧行政の補完としての活動などが考え
られる。
以上,市町村社協が民間組織体としての性格のうえに立って,その機能を社会福祉の原理のう
えからとらえてきた。ところで,市町村社協は何をなすべきか,その活動範囲は広範多岐であり,
その内容も複雑多様である。社協活動の理論的体系づけや具体的実施事項の分類等は急速に進み,
更に優秀な市町村社協関係職員の配置と,その先覚的朋拓的知性によって順調な発展を続けつつ
あることは事実である。
さらにまた最近の動きとして,職員主導型の社協活動が,役員主導型の活動方式を開発しつつ
あり,さらに住民主体の原則とともに住民主導型社協活動の脱皮へとすすむことを希望するもので
ある。そしてそれは,決して難かしいことでなく,例えば,最近どうも私の子供の様子がオカシ
イ,何だか悪いことの仲間いりをしているようだ,マトモな子どもにしなければ……などのよう
に,住民個々の願いをその地域の連帯感の中で,お互いが考えあうような地域づくりをすること
であるまいか。
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** これからの住民福祉と社協活動**
コミュニティ完成目ざして活動の交流を
徳島県市町村社協職員連絡協議会
会長馬越正一
*現状と背景
合理化や生産第ーに追求してきた現代技術は,私たちの生活に様々な歪みをもたしている。そ
れにひきかえ,日本の伝統的技術や、ンステムには人間への思いやりが息づいていた。今こそその
復権と現代化が強く求められている。環境を破壊から守り,生きがいのある社会をつくるため住
民総参加のコミュニティを完成し,社会連帯意識を呼びさまし,自分たちのしあわせは自分たち
自身の手で守る福祉活動が強く要請されている。今や高度成長の歪みが限界に達しつつあると共
に,青少年婦人を始め国民の価値践が変り,生活上の意識変革が急速に進んでいる今日,超時代
的超思想的要請にこたえることが現時点における国民的課題である。

  • 社協の重要な機能は力強さと粘りを
    福祉国家の基盤は国民の社会連帯にあり,この根本を忘れた福祉制度は根なし草も同然で実を
    結ばない。新憲法制定後先進諸外国の制度や技術を導入したわが国の福祉制度は飛躍的に発展し
    たが,社会連帯やボランタリーな精神を培うことが決定的に欠落していた。そのために制度や活
    動のなかに過保護や依存心自己満足的形彬瑣;をもたらしつつある。社会福祉協議会はこの連帯感
    を培い地域住民の自主的な活動を推進するものであるが(全予対に参加して思い知らされたが),
    残念ながら社協活動に対する政治の認識はきわめて乏しいのが現状である。市町村社協としての
    今日的課題は,行政との末分化を解消し,社協のソーシャルアクションの機能が理解され,住民
    主体の全国市町村社協オール法人化と法制化の達成にある。

  • 福祉施策の現状と問題点
    福祉とは与えられるものではなく,地区住民の連帯意識を基調とした協働活動による住民自身
    の手で造りだすものとされている。一方社会福祉のための行政施策は最大限に活用されることが
    肝要であるが,現在急速に整備の進んでいる諸施策は,専門分化の方向をたどる半面,実施の窓
    ロとなる地方公共団体等のサービス体制が必ずしも十分でないため活用しにくい面をもっている。
    福祉施策を積極的に活用することは決して行政機関のみの責務ではなく,住民自身の責任でもあ
    る。この推進力となるのがこれらの機能集団(社協)によるコミュニティオーガニゼーションの
    基本技術の中でつちかわれたボランティア精神である。近項の風潮の一つに,問題の解決を政治
    や社会の責任に転嫁する傾向があるが,健康で明る<住みよい社会をつくることは自分自身をも
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**これからの住民福祉と社協活動**
含む地域住民みんなの責任であることを知らなければならない。

  • 主権在民で地域ぐるみの住民福祉運動を
    民主々義の基盤である地方自治制度を真にそのあるべき姿にするためには,小地域の段階にお
    いて住民自身による生活上の要求,福祉上の要求に根ざした自治活動が活発にならなければなら
    なtヽという認識が高まってきたことである。新憲法制定後20年余りを経て,民主々義がようやく
    国民全体に浸透し定着するとともに,地方自治に対する考え方も進み「住民主体の地方自治」の
    理念が広く認識されるようになっているが,このことは政治のあらゆる分野において住民自らが
    考え,自らが発言要求し,そうして必要に応じて自ら行動することを意味するもので,福祉の分
    野はこのような「住民主体の自治活動」が最も必要とされるところであり,福祉増進のために住
    民自ら考え,自ら発言し自ら行動するなかで地方自治ひいては行政全体の福祉について責任を明
    確化し,又住民自身の果すべき役割を明らかにしてゆくことが期待されているものである。これ
    らの要求を満すため,地域社会における住民の協働活動に拠点をおき,社会福祉本来の姿に立ち
    返り地域ボランティアの奉仕活動を軸としたコミュニティつくりが強く求められており,うすれ
    ゆく相互扶助と社会連帯意識を呼びさまし,社会のなかに真の人間愛を回復し幸せの灯をともそ
    うとするのが市町村社協のコミュニティつくりである。

  • 見通しと対策
    新憲法下における国民は,今や国家の主権者であるから,社会福祉事業は公共の立場に立って
    国家と地方公共団体で行うのが本筋と考えられるが,しかし行政としての社会福祉事業は,とか
    く画ー的であり,暖い血の通わない場合が多い。既に制度化されて福祉増進に役立っているもの
    もあるが.つまり各省庁における行政はあらゆる社会制度を憲法の命ずる目的達成のため,きち
    んとした仕組みを整え運営されているが,現実の社会にはこのようなことではどうしても手の及
    ばないできごとが数多く発生し,とり残されている。そのような不満が暴発して全国到るところ
    で各種住民福祉運動を誘発している。経済開発と社会開発のスピードのアンバランスから,経済
    開発の歪みが社会的消費や公害問題,さらには私たちの精神文化的な面などに大きな暗い影をも
    たらすものである。厚生省は,豊かな社会の病根と指摘しているように.この病根に内在する問
    題点,つまり社会が進歩し繁栄しても社会福祉の仕事は一向にへらない,むしろ社会の機能を円
    滑にするためにこそ必要である。国民経済が高度成長しみんなの生活が近代化すると社会福祉の
    仕事は進歩や繁栄の中にこそ対象がある(ケースパイケースで社協の守備分野である)対応策と
    しては福祉密度の高い社会連帯意識を基調としたコミュニティの完成にある。
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**これからの住民福祉と社協活動**

  • 市町村社協職員県連の未来への課題
    このように住民の協働活動についての理解の深まりは,社会福祉の理念や内容の転換発展のあ
    らわれであるが,この活動を推進することは社会福祉の転換を促進するものである。このような
    社会的変化又は社会福祉協議会を始め,各種民間団体や住民組識が,数々の活動を展開している
    が,それらの努力のなかで,小地域における住民自身による協働活動が国民福祉の向上にこの活
    動が必要な要素であることは改めていうまでもない。この旗振りを受持つのが市町村社協事務局
    職員の任務であると考えるが,気をつけなければならないことは,事務局主導型で独走してはな
    らない。あくまでも役員主導型とし,ソーシャルアクションというアクションドラマの演出者と
    しての役割りを果すよう心がけ,役員総出演の形をとらなければならない。そうして事務局社協
    からの脱皮を図るべきである。ここにおいて国民的重要課題に取り組んでいるという生きがいと
    使命感に徹した充実感を吟味すべきである。

  • 新しい転機に立つ県連の役割と期待される機能

  1. 新しい転機に立った社会福祉活動のイメージチェンジ

  2. 民間活動の長所を生かす努力

  3. プロゼクトチームづくりの長期構想の計画樹立

  4. 地についた福祉密度の高い組織活動

  5. より人間的な社会環境の創造
    これらの理想を果すためには組織あげての活動の交流と県社協の機能を生かした組織相互間の
    コミュニケーション活動,即ち県社協をキーステーションに全市町村社協をネットワークしたコ
    ミュニケーション活動を基調とした相互間のレベルアップこそ当県連第一目標である。この理想
    実現のためには県社協はコントロールタワーの役割を果し,市町村社協相互間の連絡調整と全国
    的な視野に立った理論的な整理を行ない,これに呼応して住民主体の地区組織活動を強力に推進
    するのが市町村社協であることを明確にしなければならない。
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** これからの住民福祉と社協活動**
広域町村社協連絡協議会活動について
土成町社協事務局長荒尾弘章
昭和46年5 月頃から隣接の町社協(5 カ町)に, 「広域社協連絡協議会」づくりを呼びかけて
いたところ,各町のご賛l司を得て,昭和47年5 月26 日,土成町宮川内谷の清閣に於て「広域社協
画(鴨島,市場,吉野,上板,土成)の5 カ町社協の連絡協議会の結成をみました。(その後板
野町も加わって6 カ町となる)。
この趣旨は,農村地帯の各町村社協が,常に共通して悩んでいる諸問頗について,例えば◎法
人化をしても財政上の裏付に乏しい,◎社協に対する国の交付金のあいまいな出し方,◎自主財
源確保についての悩み,ホームヘルパーの委託事業による社協事務の圧をどう切り抜けるか一
など山積する難問題をお互いが親しく話しあい,深く研究しあい,近隣社会の福祉増進のための
調査・開発・調整・教育・実践などにじっくりと組んでゆき,本当に地域社会に必要とされる社
協,地域住民に親しまれ大いに活用してもらう社協となるべく,われわれ社協マン或いは関係者
が相集まり,研修努力しようと考えて,同志が結集しているものである。
この協議会が結成されてから既に4 回, 2 ~ 3 ヶ月に一度各町が持ち廻りで開催しているが,
各町社協から提案される諸問題点の研究,時には市町村社協の法制化推進,福祉専門員増員設置
の一部は県単でする。未法人社協の法人化促進をーなど県に,又は町に要望するなどして,貧
弱な社協をより合理的に,そして接極的に助長しようというこの集まりは,何よりも大きい心の
支えとなっているのである。一方,地域住民の
ニードをとらえた実践活動の一つとして,農村
青年の結婚問題をとりあげて,結婚相談,或い
は結婚紹介相談を昭和48 年度から始めているが,
これも,実質的にも間接的にも可なりお役に立
っていることは事実である。
その内容としては,各町の民生委員さんが中
心になって,担当地区の結婚適令者を調査し,
紹介カードに記入して各町の社協へ送り,各社
協はカードを整備し,或町は結婚相談員に渡さ
れすぐ相談に一,或いは結婚相談所で相談に
-12 .
若い「こだまの会」の結成状況
**これからの住民福祉と社協活動**
,又は心配ごと相談所内において紹介相談に応じるなどしている。一方町社協では,新しい
カードが出ると直ちに整理して各町社協へ送付しあって相談の促進に努めている。これと併行し
て「若いこだまの会」なる青年,娘さんの集まりがニカ月に一度は相寄り研修している。
しかし,この結婚相談が軌道に乗る迄にはまだ可なりの時間がかかりそうであり,人手間と経
費の点についても今後十分研究する必要がある。
広域町社協連絡協議会がつくられて一年有余,この間,前述の諸問頗にとりくみながら遅々と
はいえ実積を挙げつつあるので,これからも,この会を大切にして賢実に歩み続けたいものであ
る。
今,農村では,農業所得の激減が目立ち,農家は経営を通じて大変困迷している状態である。
次回の協議会には,農業問題と社協との協力問題を分折,勉強して,広域社協圏としての共通
点を開発・実践しようと考えております。
関係者の強力なアドバイスを願望する次第です。
西阿3 地区法人社協連絡協議会の活動
美馬町社協理事牧田茂
*会の発足
西阿3 地区法人社協連絡協議会の結成を提唱,糸口を開いたのは脇町福祉事務所の岡田政男
主事である。その趣旨としては

  1. 社協活動を全地域に拡充するにはまず法人社協の活動を高め,それによって他の社協の法
    人化を促進する。

  2. 西阿地区で広域での交流が望ましいとの見地から,脇町・川島・池田を含めた。

  3. 社協活動が盛んになって,老人,身障者等の福祉行政の補完としての社協をと願った。・・・
    …•••などにあった。
    *参加社協
    集ったのは3 管内で法人化をしている,鴨島・山川・脇町・貞光・美馬・池田・三好の各町
    _________________________________

** これからの住民福祉と社協活動**
社協である。なお開催地を輪番としているので,趣旨にもとづいて開催地隣接の未法人社協を
も加えて研修の場を拡げている。
*会の展開
主として開催地社協の運営を発表,さらに補説的に各社協の状況を発表,討論をすすめてい
るが,この上に福祉事務所関係,県社協の助言指導も加わる。会議がまとまると次の研修の中
心問題を予定,事前研究によって次の回の深まりも工夫している。
*会の雰囲気
もともと知りあいの仲間なので,スタートから,遠慮のない意見が交され,弱点も指摘して,
採長補短は有効に行なわれている。会が重ねるにしたがって,お互の仲間意識も深まって,ツ
ウ・カアーの間柄になってきたようで,お互の協力体制もできあがりつつあるように思う。
*個性の豊かさ
事務局長,専門員,主事の人々を見渡してみると,型のちがったそれぞれの特色を発揮しな
がら活躍している。重厚でスケールが大きく,各面に緻密な手をうっている鴨島町社協・馬越
事務局長,専門員の立場から,社協事務局員の地位の不安定さをつき,社協マンの地位向上の
ために全国的に声をもり上げ,またその体制を研究すべしと,若き情熱を燃やす鴨島町社協の
真先さん,脇町社協の原田事務局長さんは豪放な性格そのままに,社協の本質に即した運営を
心がけ,また同社協の三間さんは女性の特質を生かして環境整備に努力,山川町では横山事務
局長さんの名門の伝統を受けつぎ松田町社協会長とともに一段の飛躍をしようとし,貞光町で
は楠本事務局長さんが永い課長時代の経験を生かして,将来に目標を置いた堅実な運営をし住
民の信頼を得ている。これに配するに青少年指導に造詣の深い貞光町社協の長谷川さんの生々
とした活躍がある。美馬では円転滑脱,町議時代から定評のある適確な情勢分析と,町民個々の
間にどしどし入ってゆくことによって地盤から町づくりの再点検を図っている。池田町の真野
事務局長さんは,町民の相談役として,広い社会経験を生かして町民の信頼にこたえているし,
ここには女性のベテラン同社協の北村さんもいる。三好町は現職の岡課長が事務局長を兼務し
ているが,事務局体制の整備に専門知識を生かしている。役員では,鴨島町の神本副会長さん
の鋭い,そして法規に精通した意見,町長でもある北岡町社協会長さんの,行政と社協活動の
関係と,縦割り行政への対策を示したユニークな意見がある。
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**これからの住民福祉と社協活動**
*会の経過
この会も既に5 回を数えている。
第1 回ー脇町,第2 回ー鴨島町,第3 回ー池田町,第4 回一美馬町,第5 回ー山
川町の順である。この紙面ではその全部を紹介する余裕がないが回を追って討議内容の次元が
高まり,社協の充実,近代化方向に進みつつあることを感じる。この研究が多様化する現代社
会に即応した社協活動の進展のため役立つことを祈念しながら,私たちはいま一層の努力を続
けたいと思う。一例として山川町での協議題を紹介すると(このとき私は欠席したので岡田主
事の記録をかりた)

  1. 社協活動の研究方法はどうあるべきか

  2. 事業部門の改善強化について

  3. 役員主導型の社協活動について

  4. 社協役職員の確保について(身分保障を含めて)

  5. 活動の拠点確保について(福祉センター)

  6. 財源を如何に確保するか
    などが討議されており,ようやく本道に乗ってきたという感じである。
    *所感寸見
    いまは乱世といわれる。ばら色の夢から一転して悲観材料ばかりが数えられる現時点で,社
    協の役割りは極めて重要となってきた。ところが果して現在社協マンが十分に活動できるよう
    な体制になっているのであろうか。真先さんの言の如く若い優れた人材を確保するためには,
    善意や全暇にたよる体制はそれは組織とは言えないと思う。現各事務局長とも,西阿3 地区の
    協議会の必要性を認識し,またこれからの研究題目や方向について抱負を持っている。各地区
    の法人社協の増加と,この会の発展によって,各社協の活動が活発となり,住民の幸せが,ま
    た地域住民の福祉向上が実現することを期待したい。
    _________________________________

**これからの住民福祉と社協活動**
住民主体の社協活動を推進するために
県社協t“市町村社協近代化委員会u 発足
めまぐるしく変動する現代の地域社会,これに対応する社協活動も当然のことながら大きく体
質改善をしなければならない。即ち,社協活動は(1)住民主体であり,(2)地域ぐるみで,(3)協働活
動を行ない(4)社会行動に発展する一この4 原則で,住民福祉運動やコミュニティつくり運動
を推進することは理解されているが,それでは具体的に,市町村社協の機構・機能を整備し,事
業(活動)を行えばよいのか一``住民が神様だ’'の原点をふまえた社協にすることが当面する
大きな課題となってきた。そこで,県社協では,強い市町村社協の要望に応えて,県社協の特別
専門委員会として,市町村社協近代化委員会を発足,徹底した研究討議を積み重ねることとなっ
た。
• 市町村社協近代化委員会の設置

  1. 発足と委員会の開催
    〇昭和48年9 月13 日(第1 回委員会)
    続いて
    〇昭和48年11 月12 日(第2 回委員会)
    〇昭和49年1 月17 日(第3 回委員会)
    〇昭和49年3 月6 日(第4 回委員会)
    この委員会は,年4 回開催し,研究協議事項を終了するまで一約3 年間の期間とする。

  2. 委員会の構成
    〇委員長県社協事務局次長藤原普
    ゜ 副委員長鴨島町社協事務局長馬越正
    〇委員県青少年婦人課長補佐中川守
    県同和対策課長補佐板東和幸
    県厚生課社会係長湯浅清―
    県共同募金会事務局長岡川正道
    県立乳児院長大滝武男
    徳島市社協事務局長吉野正
    _________________________________

**これからの住民福祉と社協活動**
土成町社協事務局長荒尾弘章
日和佐町社協事務局長野口貞雄
美馬町社協理事牧田茂
貞光町社協事務局長楠本利光
上板町社協事務局長新見勢市
県社協民生委員部会副会長尾崎重太郎
〇特別委員県厚生課長松浦徹
県青少年婦人課長渡部和
県社協事務局長大塩利延
◇研究課題

  1. 市町村社協の機構・機能を再検討する。
    (1) 役員(会長理事評議員)→役員主導型社協への展開
    (2) 財源(公費自主財源収益事業)
    公費導入• 職員の人件費(法人化を前提)
    自主財源• 住民意識の昂掲
    (3) 行政と社協の連携
    行政と社協の役割を明確化
    社協(県社協),行政の指導体制の確立
    未法人社協に対する指導と助成

  2. 事務局体制の強化
    (1) 専任職員の配置(増員)
    (2) 専任職員の給与,身分の改善
    (3) 住民を指導できる優秀な社協職員確保
    (4) 就業規則等の勤務条件整備
    (5) 福祉活動専門員の資格と増員

  3. 事業(活動)
    (1) 社協の基本的理念の明確化
    (2) 住民主体の社協活動ー地域ぐるみ
    (3) 小地域の社協活動ー地区社協の結成と育成
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**これからの住民福祉と社協活動**
(4) 住民福祉運動の推進ー地区組織活動
(5) 各種団体,協議会との関係
(6) 住民福祉教育の推進(教育と福祉の接点)
(7) ボランティア活動
ボランティアの発掘と育成及び組織化
ボランティアビュローの社協への位置づけ
(8) 住民のしあわせを高める運動推進
4. 地域福祉センターの建設
(1) 総合的社会福祉会館の建設
(2) 社会福祉活動と社会福祉施設の明確化
(3) 施設のコミュニティケア対策
(4) 老人福祉センターとの関連
(5) 小地域の住民会館づくり
5. 社会福祉関係法等の改正
(1) 社会福祉事業法
(2) 民生委員法
(3) 共同募金のあり方
6. 県社協及び全社協の果す役割
(1) 指導体制の確立
• 現在までの討議内容
• 市町村社協の機能・機構を再検討する。

  1. 市町村社協の役員(会長理事評議員)
    役員主導型の市町村社協~展開をはかるため,会長理事評議員について討議した。
    市町村社協会長
    市町村社協活動の強化,体制整備を目標として,法人化,法制化を促進することを前提と
    して
    ① 市町村社協会長は,市町村社協発足当初は,市町村の首長に社協活動を理解してもら
    える意味も含め市町村長がのぞましい。
    ② 市町村社協の活動が軌道にのり法人化された場合は,民間人会長の確立をはかる。
    _________________________________

**これからの住民活動と社協活動**
民間人の会長を選任する場合,市町村の首長とコミニケーションのよい人を選ぶ。
*民間人会長選任の問題点*
A 人物難であり,政治を動かすような人物が少ない。
B 社協活動が行政目的と反する場合がある。
c 住民主体の活動を展開する場合行政と対立する。
D 社協活動の発展段階に応じて会長の交たいをする。
⑧ 市町村社協会長は,事務局長をリードするためのコミニケーションと指導性をもった
人を選任する。
④ 自主財源を確保しやすいような会長の選任
市町村社協の理事
理事会は,運動体としての社協機能が発揮されるよう……
① 住民の代表者としての理事を選任する。
各種団体の代表とか役職等にとらわれることなく,住民の代表として活動できる人を
選任する。
② 理事会は,執行機関としての役割を強化し定数は10名程度がのぞましい。
⑧ 理事の役割分担を明確にする。
④ 理事会は,定例化し,法人運営費のなかで役員の実費弁償費を支出するなど,予算的
な裏付をはかる。
市町村社協の評議員
① 市町村社協の評議員は,地域住民の直接の代表でなければならない。具体的には,部
落会,自治会,町内会の代表を評議員に選任する。定数にあっては市町村社協の実情に
あって定める。
② 評議員は,議決機関であり実践活動にむすびつける。
⑧ 役員が機能を発揮するために,研修を強化する必要がある。
関係機関,団体の協力をあおぎ最低年1 回以上の先進地との交換会,研修会,福祉講
座等を開催する。
④ 役員研修の経費については,県共募からの支出を検討すべきである。
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**これからの住民福祉と社協活動**
2. 市町村社協の財源
市町村社協の財源を大きく2 つに分け公費導入の問願と自主財源について研究協議した。
(1) 財源ー公費
① 国や地方公共団体に積極的にはたらきかけ公費の導入を強化する。そのために全社協
を中心とした予算対策委員会を強化する必要がある。
② 各市町村の特殊性を生かして,役員会に働きかけ日常の社協活動のなかで,社会福祉
に対する理解を得るよう努力する。
また,市町村社協独自の予対活動を展開し,有力市町村議員の活用をはかる。
⑧ 地方公共団体に基礎資料を提示し,予算の算定基礎を明確にして市町村社協職員の人
件費改善に努力する。
④ 市町村社協の法制化と法人化を促進するなかで,予算の確保を強力におしすすめる。
⑥ 住民福祉を推進するうえで,よい企画と開拓的先駆的事業を推進し,市町村社協の老
令化とマンネリ化を防止する。
⑥ 委託事業は,運動体社協への転換のなかで点検調整をして,社協独自,社協本来の活
動ととりくむ。
(2) 財源ー自主財源
共同募金
共同募金の運動方法について再検討を加え,地域福祉計画にもとづく地域配分を増額
する。
配分については,地域関係者の声を徴収する必要がある。
(3) 会費
① 社協活動を住民に理解せしめ,住民の関心を高めるためにも市町村社協は会費を徴収
すべきで,その場合全戸加入制を立前とする。会費は,会員意識を高めるうえからも,
地域で徴収したものは,地域の事業費等に充当する。
② 徴収方法については,共同募金とは別に住民の理解のもとに行うことがのぞましい。
⑧ 会費の使途については,役員会で審議し,広報等で住民(会員)に周知徹底をはかる。
④ 市町村社協予算のなかで会費のしめる割合は10 形を目標とする。
⑥ 会費徴収については,理事会,評議員会の審議にもとづく会費徹収規程を作成して徴
収し,会費は市町村社協の一般会計で処理する。
(4) 寄付金
法人税法の改正にともない,寄付金額とその年分の所得金額のいずれか低い方の25% が
寄付金控除されるので法人寄付を住民に理解させ,寄付金の増強をはかる。
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**市町村社協の動き**
(5) 収益事業
市町村社協の自主財源確保の方法として,住民によろこばれるような収益事業を前向き
の姿勢でとりくむ必要がある。
・市町村社協の健全財政を確立するため予算対策運動を強化することが確認され次のことが申
し合せされた。
CD 予算対策運動は, 1 時的にでなく年間を通じて強力にもり上げる。
(2J 予算対策運動は,市町村,県,プロック,全国と下から上への積上げをする。
(3J 全社協予算対策委員会の再点検をする必要がある。
``活動する鳴門市の地区社協”
鳴門市社会福祉協議会事務局長/」ヽ山田行久
社会福祉協議会の最も根元的な機能は,住民主体の組織活動の推進にある。心配ごと相談事
業,世帯更生資金貸付事業などの,福祉サービス事業も大切だし,また各種団体の育成,援助の
ための活動も重要ではあるが,住民が自らの手で自らの問題の解決をはかるための活動を組織化
していくことが出来ないなら更`住民参加’'は絵にかいた餅でしかない。
地域といっても市全体では広すぎるので,地域事情にもよるが,小学校の校区や旧町の区域を
一つの単位として,いわゆる「地区社協」を設定しました。市社協と地区社協が,それぞれの機
能と責任を明確にし,お互いが協力分担しながら活動をすすめ,市全体の住民福祉活動を推進し
よう。これが昭和42年度以降市社協の最重点目標になっています。そして7 年目,地区社協も漸
く市内のすみずみまで結成されるに至りました。
地区社協に3 本の柱を立てました。その(1)私たち
が主人公です。(2)人の和と協力(3)話し合いと実
践の場です。そして全戸加入で町内会を基盤にし
て組織づくりを呼びかけました。民生委員,各種
団体の代表も参加して,一つまた一つと地区社協
の結成ができました。
地区社協は,私たちが問題を持ちよって解決す
る場ですから,"開店休業’'では意味がありませ
ん。毎月定例会を開いて,活動する社協をめざす
_________________________________

**市町村社協の動き**
ことにしました。そうなると役員は本当に大変です。ただでさえ忙しい仕事や役職を持っておら
れる方々が多いのですから,会長や事務局長といった特定の役員だけではどうにもなりません。
そこで通知や会場の準備,また事業の計画や実践を,役員みんなが分担し,協力することにしま
した。さらに,活動のための資金も,会費を出し合うことにしました。こうして, 「活動する地
区社協」の体制が,住民自身の創意と努力によって次第にととのえられていきました。
地区社協と,市社協は,それぞれの立場を正しく理解し合い,協力提携して住民福祉運動をす
すめることにしました。
実際的には,地区社協は実践的側面が多いので, 「実践団体」として位置ずけし,市社協は,
企画・広報・連絡調整・協力援助などの役割を持つこととした。
5 年前に,黒崎地区社協は野犬をなくする運動を取りあげ,薬殺・犬の登録・つないで飼うを
柱にして成果をあげましたが,いまでは,ほとんど全地区の社協が野犬と取り組んでいます。決
して自慢にならないことですが,野犬対策に有効な手段がないとしたら,生活防衛的な見地から,
これよりほかに方法はありません。しかし,地区社協に住民が結束して,野犬をなくするため活
動したことによって,住民は理屈ではなしに,地区社協の実際的な有用性を,肌に感じとりまし
た。それは薬殺の成果以上に大きな成果だったといえます。一つの社協活動が,自信と確信を与
えつぎにはそれが,新しい問題解決その勇気と意欲をもたらせました。
川東地区社協は,インターハイをひかえた45年10月に,町を美しくしようと起ち上がり,小学
校区で結成しました。結成後は,インターハイ開催地元として,花いっぱい運動とか民宿の協力
では,大きな成果をあげましたが,また共同募金·,歳末たすけあい運動では,結成直後でも他地
区以上の成果をあげています。
以上の2 地区は推進地区社協として現在も活動をつづけています。
市社協は,こうした地区社協の活動,とりわけ汗を流し,骨惜しみしない住民一人一人の考え
や活動を正しく理解し,それを支え,さらに活動の輪をおしひろげていく努力をしなければなり
ません。
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**市町村社協の動き**
~ー一~部落会中心の社協活動~----
美馬町社協事務局長藤本正芳
私も事務局長就任以来1 年9 カ月を経過やっと社協の組織運営が自分のものになりかけたとい
うところである。そして意を強くするのは,私が着任の時から方針として実施した足でかせぐと
いうことの成果がこの頃見え始めてきたことである。以下本町社協の概観を紹介しながら私の日
常活動例を述べてご指導を仰ぎたいと思うc

  • 美馬町の位置
    徳島県の西北部美馬郡にあって吉野川の北岸に位置し,西は三好郡三野町,東は脇町に,北は
    阿讃山脈を持って香川県に,南は吉野川をへだてて,貞光町,半田町に対している。面積は46.18
    平方粁米,人口1 万500 人の町で,世帯数2,600 戸,約半数が農家でその他,商業,製造業とい
    うものである。しかし実態は現時代を反映して,小工場の進出や出稼ぎで,複雑な労働形態を呈
    しており男も女も多忙な毎日を送っている。

  • 美馬町社協の沿革ならびに組織
    美馬町社協がそれまで開店休業状態にあった。
    組織を改編し,活動体制を整え,事務局も整備,
    社協基本要項に沿ったもので実質的に出発した
    のは,昭和41 年2 月である。その後活動が進展
    するにつれ,法人化の声がおこり,つづいて昭
    和43 年3 月31 に法人の認可を受けたのである。
    美馬町社協の組織の特徴は,いわゆる総ぐるみ
    の体制をとっていることである。町内23 の社会
    団体を全部包含しお互に町づくりの共通目標に向って足並を揃えるとともに,お互団体の活動方
    針の調整をはかり,活動を強力ならしめることにつとめている。
    また全町を生活圏による63 部落に分け,部落会を組織している。部落会は老人会,婦人会,青
    年団などの支部単位にもなっていて各団体の活動が身辺生活に浸透するようになっているし,ま
    た住民のなかにはどの団体にも属していない人もあるが,それは部落会員として活動の分野があ
    るわけで,総ぐるみ体制という理由はここにあるのである。もちろんこういう部内会への加入は
    住民の自由意志によるのであり,なっとくしてもらって,全部落を結成するのに2 年程も要した
    _________________________________

**市町村社協の動き**
のである。
*部落会運営について
前述の通り美馬町社協の特色は,総ぐるみ体制にあるが,そのうち最も社協活動として重点を
置くものは部落会である。住民の個人の生活がここにあり協働の基盤もここにある。部落会には
民主的に選出された会長の下に(1)総務部(2)厚生保健部(3)婦人部(4)青少年部(5)老人部(6)
納税部等を置きそれぞれ部独自の活動や,部落全体の活動を実施している。部活動の目標は年度
始めの社協大会で決定したものが共通目標で,他に身辺生活から生じた問題解決の活動があるわ
けである。
私は就任以来,毎日のように部落へ出向いて,部落長と語り,会員に接してともに協働活動に
参加してきた。部落の対話集会に参加した数は今年度35 回,これはほとんど夜である。住民が町
当局との対話を要求したときは,町長以下,各課長の参加を要請し住民と行政の交流もはかって
きたこれは相当な効果を挙げたと自負している。またこの部落会は,社会教育の場ともなって,
同和問題,青少年問題について,対策をねり解決への道をつくることにも役立っている。
いろいろ部落会のことについて述べたいことは無数にあるが紙面が許さないので私の体験から
得た感想を次に記しておくことにする。

  • 部落会の利点
    (1) 老人問題,生活問題等福祉面の効果はつねにこれによってあげることができるということ。
    (2) 事務局長はつねに住民のなかに入って腹臓のない意見を交換することが大切だ。そうする
    ことによって集会などで発言できないで燻っている不満なども引出して,部落の人間関係を
    正しいものにすることができる。こうした安定した部落にしておくことによって町行政では
    できないこと,に部落の共有財産の買収を円満に終了して,美馬町の自然公園観光農業など
    の計画の起点をつくることもできたし,また感情のしこりから分裂していたN 部落も私の足
    と誠意によってもとの部落に復することができた。

  • 今後の問題点
    (1) 美馬町社協は行政との密着度が極めて高いが,この反面行政面の活動に止まっている部落
    がまだ残っていること。
    (2) まだまだ事務局主導型で,これを役員主導型にまで高まっていないこと。特にポランティ
    ア活動による盛り上りか少ないこと。
    以上の反省に立って今後も努力を続けたい。
    _________________________________

**市町村社協の動き**
日和佐町社協の活動
•• •••••• ••••• •• •• ••
日和佐町社協事務局長野口貞雄
ユニークな「うみがめ」の産卵,風光明眉なリアス式海岸室戸阿南国定公園の中心豪壮な景観
で,西日本礁ーと称される特別保護地区千羽海崖,これらを展望する南阿波サンライン及び四国
札所で厄除の名刹薬王寺等で,観光地として広く全国から年間100 万人に及ぶ客の訪れをみてい
るわが日和佐町は,古くから郡政の中心地であった。
明治12年に海部郡役所が設置され,その後地方事務所現在の県合同庁舎となって,県及び国の
殆どの出先機関学校がおかれている。現在の日和佐町は,昭和31年町村合併促進法によって日和
佐町と赤河内村が合併した町で,面積118.33 平方粁と広域で山間部の占むる割合が大きく,産業
構造は旧日和佐町が市街地を形成し,漁業,商工業,給与所得者等旧赤河内村が農村形態で農林業
を主体としており,その世帯数2,312 戸人口7,758 人の現況にある。
町は振興計画基本構想で,将来像として観光と福祉の町を掲げ,地域社会の振興発展を図り,
住民の豊かな生活を築くため,町の立地条件を活かした主要施策として,(1)人づくり(教育の振
興),(2)施設づくり(生活環境の整備),(3)所得づくり(所得の増進)の3 つを指標として魅力
ある町づくりを推進している。社協活動は昭和35年8 月に任意団体として発足し,昭和43年4 月
に福祉活動を住民の自主的な組織活動により高率的に推進するとともに,碁盤の強化を図り,社
会的信用を高めることを目的として法人化し,現在に至っている。時代の進展と生活構造の変化
に伴なって,多様な福祉施策が要請されております今日,わが町においても人口の老令化,核家
族による老人家庭の増加,婦人就労者の増加による保育の増大,身心障害児者の増加,青少年の
健全育成,交通事故家庭の援助,生活保護家庭等低所得層の自立,生活環境整備と保健衛生の向
上等,直面する切実な問題があります。福祉の町として既に精薄児施設ひわさ学國の設置,更に
県立老人ホームを誘置し福祉行政を積極的に行っている町長は,社協会長を兼ね自主的な民間社
会福祉の推進を指示し,行政からの支えを配慮しております。現在の社協活動は,町の福祉行政
をふまえこれに対応しつつより一層の充実を期しており,幅広く地域住民の声をくみ,社協の自
主性を活かした活動をもって従来の活動範囲より脱皮すべくマンネリ化せず,コミュニティーづ
くりを重視し,社協活動が住民の福祉参加の場として拡がるよう施策を研究し,更にその発展を
図っておる段階にて現況はつぎのとおりです。

  1. 祭壇設備事業に福祉活動
    _________________________________

**市町村社協の動き**
数年来より町内で,地域住民や各種団体会合の際,祭壇が格差のないもので簡単に利用でき
たらという要望が寄せられており,県策となっておりましたものを本年度の社協の福祉活動の
一環としてとりあげこれを実現化すべく努めました。
会長の前向きの姿勢により,さらに住民及び各種団体の意向の確認を重ねた結果,社協が主
体となり速かに実現を図るべきだと強い要請となってきましたが,理事会,評議員会を開催,
全会一致により福祉活動推進のため,町の援助を得て社協において設備ー式を整備のうえ貸付
事業を運営することと決し会長の積極的な配慮により町補助金30万円を得,これに善意銀行予
託金20万円の払出による計50 万円の財源措置をもって事業特別会計並に使用規則を設け9 月に
事業を発足させました運搬飾付等のため専任の非常勤職員を委嘱しており事業開始以来業務は
順調で住民の皆さんから従来より低廉で容易く立派な葬祭ができるようになったと利用度が高
まり好評を拍しております。社協ではこの住民の理解に基づく福祉事業の活用に応え真摯に配
意し理事会において今後の整備と運営の充実を図ると共に利用者の福祉事業参加の道として収
入の一部を福祉事業に還元し福祉増進に寄与できるよう協議することにいたしております。
2. 民生委員全員参加による心配ごと相談事業
町には戦後間もなく社会情勢に即応して婦人相談所が設けられ有識者が相談員となり福祉の
より処として活用されてきましたが昭和38年心配ごと相談所として切替を行って発足し現在に
至っている。
相談員は相談所の趣旨を活かし当時迄扱ってきた相談事項からしてお互いの立場で気易く親
しく相手として応えられる民生委員全員を委嘱すると共に専門的知識の諸問頗についてはそれ
ぞれの機関または立場の方に協力をいただいています。運営についてはその間改善を加え現在
の状況はつぎのとおりで相談所は社協が独立しているので併設している。
相談日は毎週木曜日と定めているが臨時相談には油時応じており相談内容もつぎの関係機関
の協力により2 つの相談室を利用一般相談と併設し第1 木曜(法務局)第3 木曜(行政相談員)
第4 木曜(簡易裁判所)と効果的に行っている。
相談員構成は主任相談員4 名を軸として3 名で担当チームをつくり油時メンバーを組替えマ
ンネリ化しないようにすると共に民生委員総務は主任相談員の中心として相談日は毎週出席し
ており,継続相談事項等に支障のないよう配慮している。
相談員研修を重視し年3 回事例研修会をもつほか本年度は,交歓研修を実施し,県内では当
町で貞光相談所と県外では香川県土庄町相談所と行うと共に往複はがきによる来談者への相談
所利用のアンケートを行いこれを資料とする等して相談員の知識及び相談技術の向上及び運営
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**市町村社協の動き**
の改善に努めている。相談員の奉仕的な努力と社会資源の活用等による運営は住民の信頼ある
利用をみており発足以来トラプルもなく心の福祉利用として大きな成果をみております。
3. 善意銀行運営事業
昭和39年に善意銀行の開店をみており現在迄寄せられた善意は現金,物品,技術と幅広くこ
れの運用に当っては運営委員会により予託者の意志を尊重して有効に活用されており行政の手
が届かない福祉の谷間の灯となって社協活動の面で大きな役目を果たしています。予託払出は
町広報で住民に報せると共にその善意の輪の拡がりを呼びかけており年間の結果は評議員会で
事業報告を行っている。
4. 広報活動
ひわさの福祉を本年度復刊B5 版10頁をもって最近の社協活動並に社会福祉に当っていられ
る方から活動記事をのせ併せて,社会資源の説明をなし住民の福祉に対する理解と協力を
深めた。また毎月の町広報に心配ごと相談所のコラムを設けると共に社協活動の周知事項はそ
の都度紙面を活用広報活動に力を注いでいる。
以上のようなものが当社協活動の特色としていえるがその他事業では他社協と大差なく老人
福祉は老人クラブ公民館と協調して老人学級の開催ねたきり老人慰問長寿者お祝い,児童福祉
では精薄児施設児童に子ども会への援助,保健福祉において青年男女の婚前教室の開催,母子
保健,老人保健の推進を図っている,歳末たすけ合い運動は共同募金,善意銀行払出金を民生
委員協議会で配分協議のうえ委員が担当地区毎に善意を贈り慰問し励まし新らしき年への希望
を与えており福祉の推進に努力を重ねているが,この活動発展向上には民生委員の熱意ある協
力が大きな支えとなっている。今後はつぎの点に配意し組織の拡りを求め福祉増進を図りたい。

  1. 町内会,部落会(兼公民分館)と連携を充分とり地域福祉の向上に努力する。

  2. 公民館活動社会教育関係と連絡を密にし協調して福祉の推進を行う。

  3. 現在の物価高の状勢下直ちに実施は無理であるが安定の期をみれば住民参加の社協活動の
    意義に基き会費会員制をとって公的財源依存の財政基盤の増強に努め事業伸張をもって福祉
    還元を図る。
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**市町村社協の動き**
上板町社協の活動
上板町社協事務局長新見勢市
上板町の社会福祉協議会では, 48年3 月一般住民1,000 名の方に,社協に対する認識の度合い,
例えば,社協の組織,機能,性格,重要施策等に関するアンケート調査を実施し,住民主体の社
協運営の方向に持っていくべく努力してきました。その結果を2, 3 の項目について紹介します。

  1. 社協の組織については,町行政がすべきだというのが39%, 住民主体ですべきだというのが
    30%, 社協の役員がすべきだ,わかりませんが,それぞれ15 %という結果ができました。本町
    では社協の広報活動として, 「上板福祉だより」を年間2 回発行,全町に配布するとともに,
    毎年7 月会費納入のための依頼文書発送の時
    には,前年度の決算と事業報告,社協の一般
    的基本問題,その年度の予算,事業計画等を
    添付して,町民の社協活動への理解と認識に
    努力するとともに,社会福祉大会も,こ>数
    年,毎年開催しております。この結果は少し
    予想を裏切られた気持ではありますが,今後
    の活動に大きな示唆を与えてくれました。

  2. 社協の機能につきましては,恵まれない人
    の援護をすべきだが38%, 町民の幸せを高め
    植樹に精を出す上板町老人クラプの人)々
    るが54 %という結果はうれしいことだと喜ぶとともに,自信のようなものを得たわけです。

  3. 重点施策については,老人福祉対策が最優先で76%, 青少年健全育成と,住民の保健対策が,
    それぞれ33%, 身体障害者対策が25 %という結果ができまして,本年度から来年度へかけて,
    この結果に沿って運営し,又したいと思っています。次にその活動状況の1, 2 について具体
    的にご紹介します。
    • 青少年健全育成では,町内全域にわたり, 10数力所の子供遊び場の実態を調査し,民児協,
    子供会と協議して,補助金を出して充実,修理を行い,又指導者研修会に参加して激励,又,
    _________________________________

**市町村社協の動き**
夏休みに入る前に,社協職員の手造りの水泳禁止箇所の立札の作成を行いました。
• 住民の保健対策では,行政の行う各種検診への参加呼びかけ,住みよい上板町づくりに関
する児童作文を募集して,福祉大会に発表したり, 「上板福祉だより。」に掲載して,美し
い町づくりを呼びかけております。又地域毎の保健福祉地図の作成にも努力しています。
• 老人福祉対策では,ホームヘルバーの担当する20戸の独居老人の自宅訪問を行い,その実
態をつかみ,貧しい老人の生活向上のために,有線電話の設置,住居の改善など,町に具申
したり,老人会や,その地域住民に友愛訪問を呼びかけ,ヘルパーの勤務体制の強化等に努
力しています。又老人クラプについては,町民の大多数が,老人のクラプ参加を歓迎し,協
力を惜まないという調査結果より,老人クラプ活動に,社協は全力をあげて,その事業計画
に積極的に参加指導をしています。
又本年度社協初の事業として,末だ町もやっていない,金婚式以上の夫婦の激励会を開催
して,全町民より大いに喜ばれました。
• 身体障害者については,活動援助費を予算の上で「節」を特設し,身体障害者会役員の研
修会の強化,身体障害者対象に相談日の設定,障害児を持つ親の会の援助等,本年度の重点
になっております。では次に,老人クラプ活動の具体例を一つご紹介いたします。


奉仕こそ社会の光,植樹にいそしむ老人達.”
上板町老人クラプ連合会傘下には, 17 の老人クラプがあります。その中で,こ~ 3, 4 年来,
荒れた神社の境内に植樹を続けている老人クラプがある。その名は「大山北第1, 2, 3 」の三
とのみや
つのクラプです。このクラプの地域内に「殿宮神社」がある。50 アールに近い広い境内を持って
いる。附近が商店街になっている関係と,境内の区画が整備されておらず,一部が道路になる等
して,駐車場になったり,自動車の荷物の積みおろしの作業場になったりしているので,附近住
民の社地に対する関心も薄く,そのために植えた苗木が踏み折られたり,盗まれたりで,今まだ
に植えた木はどれ程も育っていない状況です。
そこで境内の緑化と整備に立上った地元老人クラプではあるが,こうしたことに負けて植樹を
中止していたが,本年は,町と話合い,境内の道路のつけかえ,玉桓の整備等の環境改善の見透
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*中市町村社協の動き**
しが明かるくなったので,社協援助のもとに,杉,桧,松等150 本余りを,植樹することになり,
去る2 月15 日, 2 月とは名のみ,この日も老人にとっては,きびしい寒さ,それにも負けず,多
くのクラプ員が出て,手に手に唐鍬,スコップ,鎌等を振って枯草を刈り取り,石混りの大地に
力強く鍬を打込んで穴を掘り, 50糎ほどの苗木をていねいに植える姿は,道行く人々の注目を浴
びていました。神社側の神官や総代さんも顔を出され,若者のように動く老人達に,感謝の気持
と,賞讃のことばを惜みませんでした。
植樹は2 時間余りで終り,所々で焚火をかこんで一ぷく。続いて近くの老人集会所に集まり,
今後のクラプ運営等,協議に若干の時間をついやし,後は暖いうどんと,清酒で会食しながら雑談に楽しい
一時を過す。酒の少し入った老人達の声もはずみ, 時間のたつのも忘れたかのように,どの顔も生々
として,奉仕を終えて爽快な気分で帰っていく老人達の足どりも軽い.短い冬の午后の日ざしは
茜色の夕雲を西空に染めながら,明日の老人の幸せを願うように,徐々に夕暗に消えていった。
CXXXXXXXJOO土成町社協の活動OOOOXJCXXX)
土成町社協事務局長荒尾弘章
土成社協ができてから10年をむかえました。日頃,社協の果す役割と測定効果の向上を念願し
つつ今日に至っている。
曲りなりにも10年の歳月を経たので,少しは「社協」というものがわかりかけたように思うし,
むづかしいものだなあ.,!ということも痛感している。
ところで,昭和48年度事業は概ね次のようなものであります。
1 血液たすけあい運動の強化(血液型判定,新鮮血による相互の供給制度の再確認と,その強
化育成を主眼として)
2 心配ごと相談所の内容充実と強化
3 福祉大会の開催
4 共同募金運動の推進と合理化
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5 環境衛生事業の推進(そ族駆除全町一斉)
6 年末たすけあい運動の展開
ねたきり老人,重度心身障害者促),重度
視力障害者,長期療養者などの見舞
7 社協の機関紙「しあわせ」第4 号の発行
8 世帯更生資金の活用強化促進
9 老人福祉対策と身障者福祉対策の推進
ヘルパー増員により福祉増進をはかる。
10 世論調査の実施
ゴミ公害のアンケート
*中市町村社協の動き**
土成町社協で血液たすけあいの血液型判定実施
以上の事業内容を通して,特に社協活動としてヒ°ックアップしたいのは世論調査のことである。
広域町村による「ゴミ処理場」建設用地問題で,地域住民の賛否両論の声が聴かれる時期であ
った。
このような時期に,住民の意識調査をすることで町当局と社協のコンセンサスを見て, 8 月10
日付社協が「土成町のゴミ公害」について,町内2,037 戸の世帯主を対象に世論調査を実施した。
アンケート資料の作成,印刷も手づくりで一週間,あと各評議員(町内の各支部長73名)方へ
調査の依頼に,約1 カ月後にとりまとめ,別紙報告書のとおり集計し,町理事者,社協理事各評
議員さん方へ報告しましたが,結果,各方地の公害発生状況なり住民の意志がある程度数的に判
明し,環境衛生事業推進のため,微力なものではあるが一つのバロメーターになったことは事実
であった。
このような世論調査をあえて実施したのは,あちこちから伝えられる住民の声を正しく聴きと
め,とりまとめる機関が他に無いということである。
これからも,これら世論調査を必要に応じて行い,行政の上に,住民福祉向上のためにどしど
し貴重なデーターとして提出する予定であります.
土成社協の活動の一端を紹介してみました.
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*中市町村社協の動き**
土成町の公害世論調査結果報告書報告年月日
昭和48年8 月10 日
実施主体土成町社会福祉協議会
対称者数2,037 人回答者数
1 公害問題についてお聞かせ下さい。
あなたは,今公害を受けていますか。
受けている607 人(40.23 %)
受けていない451 人(29.89 %)
受けていると思う325 人(2 1.54 %)
わからない126 人(8.34 %)
公害を受けている場合,次のどの種類ですか。
臭気公害477 人(3 1.61 %)
飲料水公害235 人(15.58 %)
騒音公害148 人(9.61 %)
環境公害201 人(13.32 %)
その他322 人(2 1.34 %)
その公害の原因となっているものは,次のどれ[ でしようか。
工場
ゴミ
その他
388 人(25.71 %)
357 人(23.65 %)
143 人(9.47 %)
73 人(4.84 %)
241 人(15.97 %)
195 人(12.0 9 %)
2 ゴミ処理の状況について
今,ゴミの処理には
困っている713 人(4725 %)
困っていない360 人(23.86 %)
別に感じない273 人(18.09 %)
回答なし163 人(10.08 %)
あなたのお家では,ゴミの処理をされています
か。
している1 ,1 63 人(77.07 %)
していない33 人(2.1 9 %)
たまにする313 人(1127 %)
ゴミ処理をされていれば,その方法をお教え下
さい。
焼いている1,209 人(80.1 2 %)
埋めている344 人(22.80 %)
何もしていない1 人(0.07 %)
河原などに捨てている198 人(13.1 2 %)
墓地などの周辺に捨てている7 人(0.4 6 %)
ゴミ処理は,家族中だれがしますか。
世帯主442 人(2929 %)
主婦1,008 人(66.8 0 %)
老人113 人(7.49 %)
子ども38 人(2.52 %)
3 ゴミ処理の方法についてお聞かせ下さい。
ゴミ処理はどうしたらよいと思いますか。
各家庭がそれぞれにすればよい
385 人(25.51 %)
町単独の処理施設を1 ケ所つくってすればよ
い604 人(40.03 %)
数ケ町村(3~5 町位)の組合立による施設
を作ってすればよい285 人(1 8.89 %)
1,509 人回答率7 4.08 %
わからない149 人(9.8 7 %)
4 ゴミの処理施設が必要だと思いますか。
必要だと思うl,114 人(73.82 %)
必要ないと思う216 人(14.31 %)
わからない71 人(4.71 %)
5 もしするとすれば,その施設は次の規模のどち
らがよいと思いますか。
大規模のもの709 人(46.98 %)
小規模のもの333 人(22.07 %)
わからない222 人(14.71 %)
回答なし245 人(1624 %)
6 ゴミ処理,焼却場建設のことについて,
今,このゴミ処理物の焼却場建設が,計画予定
中ーなどと言われていますが,もしもその焼却場
が土成町に建てられるとすれば,あなたは次のど
ちらにされますか。
賛成である556 人(36.8 5 %)
反対である712 人(47.1 8 %)
わからない144 人(9.54 %)
回答なし97 人(6.43 %)
次に「賛」「否」の理由をお教え下さい「賛成
の場合」
「賛成の場合」.
とにかくゴミに困っている
184 人(12.1 9 %)
時代の要求による合理的な処理方法であるか
ら218 人(14.45 %)
ゴミは公害である。常識上,道義上当然のこ
とである。231 人(15.31 %)
「反対の場合」
ゴミ,煙などが臭いがら
404 人(26.77 %)
今のところ,土成町には必要ないと思う
247 人(16.37 %)
交通量が増し,事故多発の心配があると思う
267 人(17.69 %)
7 将来土成町に焼却場を建てるとすれば,次の位
置中どちらを選択されますか。
町の中央106 人(7.02 %)
山ろく689 人(45.67 %)
河川の近く646 人(42.31 %)
わからない68 人(4.05 %)
8 町の公害条例についてお聞かせ下さい。
今のところ,土成町には公害条例はありません
が,今後この条例をつくる必要があると思います
か。
必要がある
必要がない
わからない
回答なし
1,048 人(69.45
148 人(9.81 %)
171 人(1 1.33 %)
142 人(94.01 %)
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**市町村社協の動き**
鴨島町社協の地区組織と広報活動


鴨島町社協事務局長馬越正
• 鴨島町の概要
1.人口24,267 人(男11,461 人女12,806 人〕
2. 世帯数6,342 世帯
3. 面積33.4 8 平方キロ
4. 町一般会計予算(48 年度) 単位千円
左のうち福祉関係予算
歳出総額生活I社 会1児童保健 下水道 保護費福祉費福祉費衛生費清掃費 費 労働費その他 1 計
1,325,839 480 I2 12,oos I8 7,167 I2 6,146 I62 ,479 I2 ,459 I60 ,3011 31,748 I48 2,785
5. 町の福祉施設
• 社協未法人時代
I 種別数
保育所 1
託児所1 2
保母数I 措置児童数
5-6
8 2
1 0 1
四社協法人化4 年経過後
施郵n又. 名
施設数学
収容人員備考
設置主体施設数職員数
養護老人ホーム公1 11 50
保育所公3 31 270
乳児保育所私1 8 30 彗4 ヶ月
まで
児童館公1 2 70 在籍
隣保館公1 2 30
外に小学校
配属1 名
_________________________________

**市町村社協の動き**
• 町財政進展の中で伸びる町社協予算
単位千円
年度別歳出総額
左のうち福祉関係予算
町社協予算備考
民生費衛生費労働費計
s 44 471,701 42,751 47,196 40,020 129,967 1,1,4 02, 9 91
4 45 644;415 60,907 27,947 4.2,921 131,775 3,943,923
46 877,547 95,506 39,539 50,315 185,360 6,419,619
47 1,029,915 244,568 57,810 51,545 353,923 8,156,570
48 1,325,839 331,376 91,084 60,325 482,785 10,727,295
49 12,859,790 要求額
鴨島町振興計画重点施策4 本校の1 本に「社会開発の推進」として織り込まれた主権在民の
「自治活動の中での地域ぐるみの「住民福祉運動」
• 鴨島町福祉協議会概要
1.組織
( 1) 設立1 任意団体昭和31 年10 月法人化昭和45 年1 月登記
(2) 組織構成組織………地区組織
結成済………小学校区1 地区・・・自治省農村型コミュニティ1 地区
自治会数…… 154 地区
加入団体民協,自治会連合会,老人クラプ連合会,身体障害者会,
精薄育成会,婦人会連合会,青年団連合会,日赤奉仕団,
小中学校補導連盟,ボーイスカウト地区委員会,社会教育
委員会,ライオンズクラプ,同和対策委員会,若いこだま
の会,カプスカウト,小中学校PTA 連合会,町子ども会
連合会
協力機関団体町役場,県社協、川島福祉事務所,鴨島保健所,
町教育委員会,町公民館,川島警察署,青少年補導セ
ンター,町商工会議所,報導機関
_________________________________

*中市町村社協の動き**
(3) 役員I 役員
区分定数備考
会長1 名町長
副会長2 名民間2 名
理事10 名行政2 名民間8 名
評議員30 名民間30 名
監事2 名行政1 名民間1 名
(4) 部会部会民生部会,老人部会,身障部会,青少年部会,婦人部会
(5) 地区組織育成イ地区社協に補助金支出…名称地区組織推進費(1 地区算8,000 円)
ロ指導者研修会の会催•••…•各級研修会役員巡遣…(町社協指導育成費)
ハ住民会費徴収1 戸当年額100 円(全部地区社協活動費として予算編入)
(6) 事務局I 事務局独立事務所開設
事務職員4 名
職員数及処遇{
ホームヘルパー4 名
2. 町社協のあゆみ
町一般職に準ずる
国の基準上廻る
昭和45年法人社協として再発足,思いきった機構改革と人事の刷新民間社協としての形態を
整え,住民サイドに立って住民の幸せと福祉を積極的に推進しつつある。
(1) 住民主体の地区組織活動の推進
社協の根本的機能は住民主体の組織活動の推進にある。相談業務,各種資金貸付事業,善
意銀行活用などのサービス事業や,各種団体の育成援助活動も重要であるが,住民自らの手
で自らの問題解決をはかるための活動を組織化して,主権在民の自治活動の中の住民総参加
でなければならない。
(2) 効をあせらず長期計画で地域に定着を
地区組織活動推進地区として指定を受けた初年度の重点目標としては, 「話し合うことの
意義」や「協同して行うことの力」の大きさなどの認識を深め,地区住民の連帯意識や意欲
の上に変化を与えることを基本とした。
(3) 地区社協側の努力
① 毎月.役員会の開催② 住民会費徴収(年額100 円)
_________________________________

*中市町村社協の動き**
⑧ 苦情ボストによる住民ニード蒐集
④ 自治会単位住民会議の開催によるコミュニケーション活用
(4) 活動拠点の確保
① 自治者指定のコミュニティ地区には
近代的粋をこらしたコミュニティセン
ターあり,森山地区では地区社協創立
委員会において,コミュニケーション,
活動の拠点づくりがとりあげられ,そ
の時点で荒廃して使用不能になってい
た森山館の修復陳情を行政当局も地元
民の熱意を了として,死藤していた社
会資源復活することができ一石一鳥の
成果を挙げる。
成人式記念に献血す若人たち
② 環境保全について住民自ら考え自ら行動する活動として,住民側に定着させ,さらに全
町に波及効果をもたらし,全町に年中行事として定着,環境保全と環境衛生に資するため,
地域内不法投棄の一斉点検とゴミー掃運動展開行政当局の知るところとなり,従来町社協
が実践活動を行っていたが,識者のみの上すべり行事となり活動が地につながり,行政当
局も悩み続けており困り果てていたので,この際全町にその運動の輪を広げて貰いたいと
の要請に基き,自治会組織を通じて全町一斉に大々的にボランティア総動員で環境週間事
業の一環として,春秋2 回(清潔な町づくり運動)年中行事として定着させた。第1 回に
は中型ダンプ650 台1 日で処理したが,第2 回は160 台に減少していた。
さらにこの波及効果として森山地区社協では,青年部の活動としてコミュニティ復活を
めざして,郷土芸能(獅子舞)保存小学校全生徒参加で昔ながらの餅つきの実技公開と会
食など試みている。この財源確保と消費生活合理化運動とからみ合せ,物不足のケチケチ
時代に資源の再生とゴミの事前処理に役立てようと不用品となった家庭の蘇大ゴミ回収,
これを業者に売渡し多額の資金調達ができ望外の成果をあげた例もある.
(5) 町社協の育成方策
① 一般会計予算に地区組織推進費目設定('J. 12 0,000)
_________________________________

② 指導者研修会上級機関による研修会参加助成
⑧ 推進地区の活動実績による波及効果の増大
④ 町社協の機能の強化
3. 調査及び広報に関する事項
**市町村社協の動き**
定例行事や援護活動にとらわれることなく,広く住民の中に根ざしている問題や要求を発堀
するための調査や問題を図るため,住民の協力を得るよう広報活動を行い,社会連帯意識と福
祉思想の昂揚をはかるため,地域福祉問題の調査や社協行事の内容の啓蒙に努める。
① 報道機関から広報委員や各種委員会委員として参加を求め地方新聞に報道してもらう。
② 社協行事内容の啓蒙(町広報車有線放送の利用町広報紙に掲載パンフレット回覧板配布又
は回覧。各級代表の『言い放大聞き放大の会』開催
(イ) 毎月一回半紙版「善意ひろば」発行自治会単位に回覧善意銀行予託資源の開発と予託善
意の需用ニード調整死藤資源の活用による隣人愛と社会連帯意識の昂揚に資す(1 月8 日
徳新掲載)
(口) 町広報紙利用については,社協独自の発行が最も理想的とされているが,本町の場合は
紙面多いので社協予算で発行するよりは記事のスペースが多いこととバラエティに富んだ
編集ができる利点があるからである。
⑧ 地域福祉問題の調査(最近の例「児童保育実態」
④ 調査資料に基き福祉行政施策推進のための情報提供(行政目的と一致するもの)
_________________________________

**市町村社協の動き中中
貞光町社協の活動
貞光町社協事務局長楠本利光

  1. 貞光町の沿革について
    貞光町は徳島県の西北部,吉野川中流部の美馬郡における南岸に位置し,徳島市から西へ国
    鉄で49.5 Km のところにある。
    ゅうまさと
    奈良朝以前から,阿波の国を開拓した忌部民の根拠地として開け,木綿麻の里,または定満
    谷とよばれた。
    昭和31 年町村合併により,旧貞光町・旧端山村が合併しその面積45.64bn の新貞光が発足し,
    合併当時の人口は1 1. 770 人であったが,以来過疎現象の中にある本町の人口は,現在8,3 oキo
    人程度に減少を見ている。
    産業として挙げられるものは,葉たばこの栽培,養蚕などで,特異なものは見られないが,
    町民性の特色としては,政治意識が強くまた団結力が強固といえる。
    こうした本町の背景の中で,本町社協が昭和36年任意団体として,さらに同47 年6 月法人組
    織として創設誕生しt.:o

  2. 貞光町社協活動(概要)について
    1 町民実行目標の設定
    昭和44年11 月第1 回本町社会福祉大会において町ぐるみの社協活動の中で,今後町民の日
    常生活において,実践の指針となる次の事項が提議され,満場の賛意のもとに採択された。
    ① 町ぐるみで時間を守りましよう。
    ② 町ぐるみで家庭の日を守りましよう。
    ⑧ 町ぐるみで交通安全に努めましよう。
    ④ 町ぐるみで青少年の健全育成に努めましよう。
    ⑥ 町ぐるみで町を美しくしよう。
    以上は,大会直後町内35 ケ所(町役場・学校・駅前広場・交通の要所など)に町民実行目
    標板(縦9.5 m• 横1.9 m) を建立し,更に各戸への「チラシ」配布,有線放送等の手段によ
    って,この目標の実践促進について,終始満5 ケ年間,一貫して周知に努めてきた。
    _________________________________

中中市町村社協の動き**
2 町民実行目標設定後の成果について
① この町民実行目標設定以来,これが当町の住民運動の一つの課題であることが,その意
議の中に浸透し,先づ町内諸会合における時間励行ということが観念的に徹底したこと,
また毎月の第1 日曜日が「家庭の日」として認識度が高まり,この第1 日曜における町内
諸行事の企画を避け概ね取り止められていることなど,その成果と見ている。
② 町ぐるみで,青少年の健全育成のことについては,年毎に意欲が高まりつヽぁったが,
昨年6 月全町内65 部落に,子ども会ならびに,子ども育成会が結成され,本町社協事業の
さんか
中に貞光町子ども会連合会の発足を見たが,早速く徳島県子ども連合会の傘下に属するこ
とヽなった。そして町教委•町内学校•PTA ・補導連盟・青少年センター・各部落会等,
たて,よこの連けいが常に保てる組織となり,現在までに子ども会長会議・育成会長会議・
理事と子どもの合同会議などの諸会合や研修会が開催され,今後子どもの自主活動と相談
で今後全町内の子どもに,豊かなあそびと環境が与えられようとしている。
この子ども会活動に対し,育成会の会費の外に,その助成費として昭和48年度は,町内
篤志家から30 万円余りの寄附があり,さらに昭和49年度は,公費導入により町より,約70
万円の子ども会活動助成金が見込まれ,既に子ども会長会議の際決議された事業にあてら
れている。
③ 本町社会福祉大会について
本町の社会福祉大会は前述の通り,昭和44年以来毎年「明るい町づくりのために」とい
う主題のもとに,部会討議・全体討議・研究発表等住民活動としての,問題提起と民意の
動向把握をねらっての大会としている。この大会において町内の篤行者・善行者の表彰・
金婚者(結婚後50 年の夫婦)への祝賀,全町民に共通するテーマを捉えての記念講浪会を
実施し,毎年平均500 名の参加を得ている。
④ 部落会活動について
本町においては,地域福祉活動体制の基礎を確立するために,町内65 の部落にそれぞれ
部落会を設定し,部落会長を中心に自主的な活動を求め,会費の完全徴収を条件として,
部落活動助成費を措置(平等割5,500 円,戸数割300 円)総額約100 万円を交付して,
全町的な自主活動の推進を図っている。
⑥ この部落会活動の成果として見られるものは,その自主活動の状況が,所定の報告用紙
によって,その都度町社協に詳細に通報されることをはじめとし,地域の谷間にある弱き
ものへの隣人愛のあらはれとして,老人・身障者への愛の募金(赤きんちゃん募金という)
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**市町村社協の動き**
が部落毎にその会計約25 万円が,毎年社協にとどけられ当社協の自主財源となっている.
⑥ 各部落会を中心に昭和46 年9 月に,町内精神薄弱者援護会(つくし会という)が結成さ
れ,この会員は現在全町で,約600 名(普通会費300 円,特別会費1,000 円以上)でそ
の会費約30 万円をもって,町内重度心身障害児倍)ならびに施設慰問,町内学校特殊学級
への強化費にあてられ,あくまで人間愛を求めての運動をねらっている。
⑦ また部落会毎に全戸が献血グループに加入し,職場グループと提携して,年間200 名の
献血者の実績を昭和42年以来指導しているが,これも町民が相互扶助精神を涵養する場で
あるという趣旨によって啓蒙をつゞけている。
地域の実情に即した福祉活動を展開
ー第2 回上那賀町社会福祉大会一
"福祉の町”上那賀町の発展をめざして,第2 回上那賀町社会福祉大会が,昭和49 年1 月22 日
町開発センターで開係者約300 名が集まって開かれた。大会長である山脇町社協会長から"人
間福祉を向上さすため全町あげてコミュティつくり運動を推進しよう”ーと力強いあいさつがあ
り,社会福祉事業功労者,善行者,福祉作文入賞児童などの表彰のあと, 3 分科会に分れて「老
人・身体障者・母の福祉対策」「青少年の健全育成と福祉対策」「町社協の現状と今後の運営」
について熱心な討議が行なわれ,この結果は全体討議に報告され,今後明る<住みよい福祉の町
上那賀町つくりに努力することが申し合せられた。
この大会では,特に町内の小中学校から"福祉”についての児童作文を募集した入選者の発表
があり,参加者に深い感銘を与えた。
入選作文は次の通りで,若い世代の訴える福祉に対する考え方を,町社協でも大きくとりあげ
今後の活動に活かすことが期待されている。
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*中市町村社協の動き**
~%%~知缶%%%%%%知%%%%%←缶~%%~~%缶%缶%
"福祉’'についての作文入選発表
%%~%%%~~%%%%%~%缶缶%%%%%%~~%%%%~
住みよい上那賀町
桜谷小学校5 年大東真紀
私は,福祉とはどんなことかわかりませんでした。そこで父や母に
聞いてみると, 「それは,一人ぐらしの老人や,からだの不自由な人
など,他にいろいろなことでこまっている人がたくさんあるが,そんな人達にあたたかい手をさ
しのべてあげたり,上那賀町の人達がみんな,楽しく豊かにくらせるようにするこだ。」と教え
てくれました。
上那賀町にも一人ぐらしの老人やからだの不自由な人が,たくさんいます。そんな人達が,安
心してくらせるようにするためには,どんなことをすればよいだろう。
私の近所にも一人ぐらしのおばあさんが住んでいます。そのおばあさんが急病になったりした
ら,どうしよう。病院に電話をすることもできないでこまるだろうと思って聞いてみると「その
家には,役場の人がプザーをとりつけてあってそれをおせば,近所に知らせることができるよう
になっている。」というので(ほんとによかった。)とほっとしました。
それから, 1 週間に一度ぐらいは,近所の人たちがお年よりの家を,たずねたりすることも,
いいことだと私は思いました。また,目の不自由な人,耳の聞こえない人,手足の不自由な人な
ど,世の中には,私達のしらない苦しみを味わっている人達が,たくさんいると思います。
そのような人たちが,安心して楽しくくらしていけるように,みんなが考えてあげなければい
けないと思います。
老人ホームや身体しようがい者の施設など上那賀町にも,できたらいいなと思っています。そ
のためには,たくさんのお金がかかると聞いています。だから私たちもおこずかいなどをためて,
福祉のために,役だててもらいたいなあと思います。
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*中市町村社協の動き**
一人が少しずつでも,日本中の子どもたちが10 円ずつでもためていったものを集めると,ずい
ぶんたくさんのお金になると思います。そのお金で病院のちりょう代や,いろんな人をたすける
ために,つかってもらいたいと思います。
上那賀町に住んでいる人は,みんな家族とおなじようなものです。いままでは物の豊かなこと
がいちばんたいせつだと思っていましたが,これからみんなが助け合って,だれもが安心してく
らしていけるようにするために,心の豊かな町ずくりがもっともたいせつだと思います。上那賀
町に住むみんなひとりひとりが手をとりあって明る<住みよい上那賀町をつくるために力を合せ
ていきたいものだと思います。
明日への願い
宮浜中学校3 年古川まり
先日テレビを見ていると,老人ホームなどの養護施設では使ってい
る石油ストープの灯油が,この冬は石油危機で手にはいりにくくなり,
寒くてきびしい冬を送っていると報じられていました。それも,品物不足のためばかりではなく,
値上がりのため十分買えないということから,ぐんと減ってしまったそうです。ここ数力月来の
激しい物価の値上がりと,生活必需品の品不足で急にくらしにくくなり「国難来たる」とまで叫
ばれるようになりました。働き手のある普通の家庭でも, 1 年はおろか1 カ月先の見とおしさえ
つかない今日,国など公共団体の保護にたよっているこれらの経済的に低い層の人たちの,さき
ゆきに対する心細さはどんなでしようか。火事がおこっても自分ひとりでは逃げ出すこともでき
ない寝たきり老人,心細さを話し合う相手さえないひとりぐらしのおとしより,交通事故で突然
両親を失った幼い子どもたち,公害にむしばまれて植物人間になってしまった人,難病奇病にと
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*中市町村社協の動き**
りつかれた人など,さまざまの不幸にみまわれ苦しむ人たちは,どこでどのように現在を生きて
いるのでしようか。おりにふれ,テレビなどで報道されて知っているようでも,私たちは,ほん
とは,それらの実態をほとんど知らないのではないでしようか。このような人たちも私たちと同
じように楽しく,そして明日に希望を持って生きてほしいと願わずにはいられません.
ところで,いったい私たちは,このような人たちに何をしてあげられるのでしようか。赤い羽
根共同募金とか,歳末助け合い運動に進んで協力することも,もちろん有意義ですしまた,養護
施設などを訪ねてなぐさめてあげることも私たちにできることのひとつです。
福祉元年とか福祉優先とかのはなばなしいキヤッチフレーズを聞いたのは,ついこの間のよう
ですが,石油危機やインフレの中で,はやくも色あせつつあるように思えて心配です。
せめてもの救いは,緊縮財政と言われる来年度予算,社会福祉関係にあてられる予算は,他に
比べて可成り大きな比重をしめています。激しい物価上昇のときだけに,それでも実質的にはふ
えていないかもわかりませんが,減らされたよりは,よかったと言わねばなりません。福祉行政
も,なまける競争をひきおこすようではもちろんゆきすぎです。
しかし,社会の下積みになって苦しむ恵まれない人たちにあたたかい保護の手をさしのべてあ
げることは,政府や地方公共団体の責任だけではなく,私たちひとりひとりの務めであることを,
しっかりと自覚したいものです。そうすることによって,国民のひとりひとりがしあわせに明る
い生活が送れることと思います。
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**市町村社協の動き**
私からみた福祉
*女*女*女*女* * *女*女*女*女*女*女*女*女
那賀高等学校平谷分校1 年射場咲百合
「人はみな平等である。」と言ってはみてもやはり,この世には幸
と不幸がある。
私も,自分でそれを感じたことはないが,どちらかと言えばやはり不幸なのであろう。幼い頃,
父を交通事故で失った私は,小学校の頃から母の仕事の手伝いをさせられたものである。日曜日
や休日には必ず平谷まで出むいて行って,届いたばかりの新聞を袋につめて背負い歩いた私だっ
た。その大きな袋をしよって平谷の町を歩くと,人がジロジロ見ていつもはずかしかった。しか
し, 1 枚の新聞を届けるごとに「お母ちゃんの手伝いしてえらいなあ。」と,ほめられることが
私の心に明るさを与えてくれた。
貧しいながらも私たちは人なみの幸せを感じながら生活をしていた。ところがある日,再び私
たちの家庭に不幸が訪れた。初夏の日ざしがますます強くなってきた頃,私の祖母が病にたおれ
てそのまま寝たきりになってしまった。そして入院すると共に,母がいつも病院通いを始めた。
私と弟は親類の家にあづけられ,戸をしめきった私の家はいつも暗かった。
こんな私たちを助けてくれたのが福祉である。医療保護を受けた私たちは,祖母の入院費のほ
とんどを助けてもらったのである。そして今,私の家族はみんな健康にくらしている。
父親のいない不幸な家庭にありながらも,私たちはそのさしのべてくれたあたたかい手によっ
て今日を迎えることができたのである。だが,私たちなどはまだましな方である。新聞を読んで
も,ニュースを聞いても,世の中に不幸な人々がまだまだたくさんいることがよくわかる。一人
暮しの寝たきり老人が知らないうちに死んでいたり,恵まれない家庭に育った子の自殺など,相
次いで悲しい事件が起きているのである。一体どうしてこんなことが起こるのだろう。大きく言
うなら,これは,私たちみんなの責任なのかもしれない。
一人一人が愛情をもって不幸な人々に少しでも手をさしのべてあげたら,こんなことは起こら
ないのではないだろうか。たとえば,都会などへ行くと,私たちと同じような若者がいわゆる不
良となって町をさまよっているが,彼らも,もしかしたら人々の愛情から見放されて,あんなふ
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**市町村社協の動き**
うになっているのではないだろうか。だとしたらやはり彼らを救うのは私たちなのだ。彼らを
「悪いやつら」と言ってさげすむならば「あわれなやつら」と思ってあげたい。なぜなら私たち
は同じ人間なのだから。しかし,これら彼らのような若者を一人でも少なくするために,やはり
福祉とは大切なことだと私は思う。いや彼らだけではないのだ。毎日,毎日一人きりでさびしい
生活をしている老人もまたあわれである。
近ごろは老人家庭奉仕員というのができて,寝たきり老人をたずねてはその看護につとめてい
る人たちがいる。私もこれは非常によい職業だと思っている。不幸な人々のためにつくして,何
人もの人々から喜ばれているこの職業ほどやりがいのある仕事はないであろう。しかし聞くとこ
ろによればこの老人家庭奉仕員も実のところすごく少ないらしいのである。一人に対して一人と
いうのならよいが,都会の方では,一人の職員に10 人近い老人が世話をみてもらっていると聞い
た。これでは奉仕員の人も大変だろうと思う。だがこれもみんな,そんなかわいそうな人々がい
ればこそ起こることなのだ。私たちはもっと老人を大切にしなくてはいけない。自分自身がその
人の立場に立って考えればよくわかることなのだ。孤独というものほどさびしいものはない。私
も悲しいときに友だちといると何となく心がおちつくのである。
そういうわけで私の家庭も不幸なのは見かけだけなのである。私は私のまわりの人々の愛情に
支えられて,幸せな日々をすごしているのである。だから私もまた,さしのべてあげたい。不幸
な人々に対して愛に満ちた手を。人のやさしさを素直に感じる人間は幸せだと思う。そして,そ
れを感じた時,自分もまた「愛」の強さを知るのであろう。
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**市町村社協の現状と問題点**
xxxxx 市町村社協の現状と問題点xxxxx
一法人化と住民福祉運動を考える一
徳島県社会福祉協議会事務局次長藤原

♦ 市町村社協の法人化
県社協は,社会福祉事業法(昭, 26 年3 月)の規定により設置され,社会福祉法人化されてい
るが,市町村社協は昭和27年5 月厚生省社会局長から知事あての通知によって結成され現在に至
っている。しかし現在の市町村社協活動は次第に事業規模が拡大され,活動は広範多岐にわたり,
とても任意団体ではその円滑なる運営を図ることが困難となってきている。
従って全社協の強い要望により,厚生省は昭和39年1 月,法人化の要件を示し,昭和41 年5 月,
法人化を条件にして福祉活動専門員の配置を認め,昭和48年度までに全国で1,092 市町村がこの
対象となっている。
本県では50 市町村のうち,すでに1 市15 町村社協で法人化を終り,昭和49年度では約20 市町村
で法人化の申請または準備がすすめられようとしている。ところで,この法人化に伴なう諸問題
として

  1. 本県の法人化は全国市町村社協の法人化率3096 を上回る3296 となっており,昭和49年度は約
    20 市町村社協が,申請または準備の段階にあり,法人化は急速に進んでいるといえよう。全国
    的には,市社協の法人化率が高いにもかかわらず,本県は徳島市社協以外の3 市(鳴門市,阿
    南市,小松島市)の法人化が遅れている。これは市の行政当局で,積極的に民間社会福祉事業
    を育成しようとする意欲が高く,市職員が出向して社協業務に専従していることになっている。
    この行政の姿勢はありがたいが,本来の住民主体の社協活動を推進するためには,人口の多い,
    しかも事業(活動)範囲も多い市社協の法人化が,極力早い機会に実現することを期待してい
    る。

  2. 法人化の条件'として,事業規模に応じた専任職員を配置していることである。この専任職員
    として,特に事務局長は社会福祉を理解し,会長と十分なる連けいと指示により,具体的な社
    協活動を推進でき得る優秀な人材を得ることである。もちろん社協職員は,福祉に対する専門
    的知識をもち,調査・広報・住民に対してオルガナイザーとしての役割を果し得る者でなけれ
    ばならず,常に勉強と行動する職員であることが望まれる。

  3. 法人化は即ち福祉活動専門員の配置につながらない。厚生省は昭和49年度で100 人の増員を
    _________________________________

中中市町村社協の現状と問題点**
認めただけで,全国市町村社協の強い要望にはとても応えられないであろう。来る昭和50年度
国家予算では,これが大幅に認められるよう強力な予算予策運動を展開しなければならない。
また専門員の人件費の補助額が, 48年532,000 円から49 年は614,000 円となり,余りも低額
である。これでは優秀職員を配置することができないので,国家公務員並の大幅増額を併せて
予算対策の中で要求しなければならない。
4. 法人化されると,当然公費補助金が増額交付されるが,社協の自主性をつらぬくためには,
自主財源の造成に努めなければならない。全戸会員制を実施して会費収入,収益事業,法人寄
付金(税制上に恩典がある)の受け入れ等で努力し,公費導入と併せて社協の自主財源を造成
することが必要となってくる。
5. 法人化と併せて法制化(社会福祉事業法の改正)の要望が強いが,安易に法制化を考えずに,
現在の社協活動を再点検し,社協は民間の自王的組織であることも忘れてはならない。そこで
住民主体の原則を明確にし,現代社会福祉事業の基本理念である社会福祉への市民参加の促進
および地域社会の福祉向上という重要な活動を推進するため,まず法人化を促進し,この結果
から下から上へ積み上げた法制化を実現しなければならない。この時期が早く到来することを
切望するものである。
• 住民福祉運動と住民運動
社会福祉は人間福祉の向上にあり,住民主体の原則は絶体的なものである。この原則の上に立
って社協は地域ぐるみで保健福祉計画をたて,これを実践活動に発展して行かなければならない。
ところで,最近地域住民の社会福祉に対する関心は極めて強く,住民自らが問題解決のための町
つくり運動に立ち上っている姿が各所にみられるようになった。この地道な活動の積み重ねの中
で,新しい地域社会ーコミュニティづくりが根をおろそうとしている。いま社協活動の当面す
る大きな課題は,地域社会で住民がとりくんでいる社会福祉の諸問頗を明らかにし,住民福祉運
動を積極的に推進することである。

  1. 住民福祉運動は,地域住民のニード調査,話し合いなどの過程を経て,福祉計画をたて行な
    われるもので,当面する重点目標としては
    (1) 老人の福祉を高める運動
    (2) 母と子の健康を守る運動
    (3) 子どもを事故から守る運動
    (4) 住みよい生活環境づくり運動
    _________________________________

*中市町村社協の現状と問題点**
(5) 病気になるまい運動
など幅広い運動が考えられる。
2. ところで,こうした社協が行なう住民福祉運動は,県や市町村の行政目的と反するものであ
っては問題が起ってくる。社会福祉は公私一体の活動であってこそ,その成果が大きく期待で
きるもので,社協(民間)が行政目的と真正面から反対する運動を推進することは,決してフ゜
ラスにはならない。行政は少くとも住民の福祉要求を,住民の意志した議会議員によって議会
で論議され,執行部はこの議会の決定に基づく事業や予算を執行しているものである。行政は
住民サイドの福祉の町づくり運動を推進しているが,これは決して住民の福祉要求を無視した
ものではない。
ところが最近,住民の権利要求は非常に強くなっている。特に住みよい生活環境を防衛する
ために,各地域で住民運動が起っている。この住民運動の大部分は,行政に対して対決の姿勢
を示し,要求を貫徹するためには実力行使をも辞さない強力な運動へと発展している。そこで
社協は,この住民運動をどのように対処すればよいのだろうか。
3. 住民福祉運動と住民運動は区別したい。住民運動は特定の問題を解決しようとする目的集団
である。例へば,公害を心配して行政が誘置しようとする工場とかコベ処理場の設置に反対す
るとか,高速道路やバイパスの施設に対して,騒音や土地の区画整理に反対して路道変更を要
求する特定の住民の集団運動である。この目的が達成されると必然的にこの集団は解散される
場合が多い。ところが,この住民運動が社協と全然関係ないものと,社協活動の中から起って
くる場合がある。現在地区社協の結成がすすめられ,地区社協活動が活発になってくると,当
然このような運動は起り得る。社協活動の中に住みよい環境つくりとか,郷土美化運動,住民
の健康増進を図るためには,このような生活防衛の運動はあり得るわけである。そうすると,
これは住民運動だから,行政目的と反する運動だからといって,社協は全然タッチせず,無関
心でよいのであろうか。
4. 社協は住民の要求を無視することはできず,また行政目的に反する運動である場合は,どう
すればよいのか。
(1) 何故住民が反対するのか,その理由,実態を十分に調査する必要がある。住民の理解不足
から,また感情的なシコリから反対している場合もある。従って行政と住民の間の対話を促
進し,公共福祉の立場から,地域住民のリメット・デメリットを明確にする。
(2) 時と場合によっては,専門家の専門的な指導を受けるとか,先進地視察などの企画により,
この運動が正しい理解の中ですすめられるようにする。
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**お知らせ**
(3) 行政と住民のパイプ役に努めるが,どうしても解決されない場合は,こうした住民運動は
社協の活動と切り離し,単的にいうならば,デメリット(不利益をうける)の対象となる住
民だけの組織で,この運動は直接行政と行なってもらうべきではなかろうか。
社協活動はあくまで話し合いの中から運動を起し,実践活動を推進すべきである。ところ
が,絶対反対の実力行使が予想される住民運動にはタッチできないものと考える。社協は特
定の問題だけでなく,幅広い住民の福祉要求ととりくまなければならない。どうしても,行
政の考え方が問違っていると考えるならば,これを実力行使で要求貫徹でなく,この行政機
構を国民に与えられた権利としての民主的な市町村長・議会議員選挙の時点で社会行動にも
ち込めばよいのでなかろうか。
5. 社協は,自主財源の造成と併せて,公費導入を促進しなければならない。行政のヒモ付き補
助金や,行政介入を受けるような立場になってはならないが,常に行政と対立しては,住民福
祉は進展できない。行政と表裏一体となって,社協活動の中から行政効果の大きくなるような
運動でなければならないと思う。
若者の殿堂
四徳島県青少年センター0刃工
徳島県青少年センター管理部長丸川悦司
徳島県がコロナ・プランの中核的施設として,総事業費9 億円を投じ建設をすすめて来た「徳
島青少年センター」が去る1 月13 日開館いたしました。
このセンターは地下1 階,地上6 階延9,494 平方米の近代的な施設で,地下1 階には県下では
じめての温水プール, 2 階はバレー・バスケット等の楽しめる体育室や健康トレーニング室・卓
球室・小体育室と屋内体育施設が完備しており, 3 階には大会議室, 4 階から上は視聴室・音楽
・美術・茶道・華道・料理実習・レクリェーションホールなど文化活動施設も整っており,その
他にもセミナー室・会議室など,研修や会議のための部屋も用意されております。
今後は,県下の若者の殿堂として余暇の健全利用や仲間づくりの場として多くの勤労青少年の
利用が期待されておりますが,このセンターの魅力は何といっても冬でも泳げるという温水プー
ルで,土曜日・日曜日には特ににぎわいを見せております。
また2 階の卓球室や健康トレーニング室は人気を呼んでおり,健康トレーニング室は婦人や一
般の成年層にも利用出来るとあってつぎつぎと利用申込者がつめかけております。
最近のめまぐるしい社会変動や,都市化現象の中で孤独化する青少年を少しでも無くそうとセ
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**お知らせ**
ンクーでは青少年のグループ加入や,グループづくりをすすめておりますが,仲間づくりのき
っかけとなる各種の講座を毎週開設いたしております。現在,料理・生花・ギター・書道・絵
画・英会話・七宝焼・合気道・社交ダンスなどの11 種目の講座のほか,映画会・着付教室・手
芸教室・レコードコンサートなども随時開かれております。
センターを利用出来る青少年は15 オから25
オまでで,個人登録の手続が必要です。また
青少年団体・グループが会議室などを利用す
るときは団体登録をし,利用の都度利用申込
を行ない利用の許可を受けることが必要です。
日常性= 都市型・非宿泊型の施設として
勤労青少年が日常・職場から家庭への途中で
気軽く立ち寄り利用出来る。日常的な興味や
関心・交友・趣味・悩みなどが満たされたり
解決されたりする。
大衆性=特定の青年だけでなく青少年大衆に利用され,多くの青少年が自由な雰囲気の中で
気楽に話し合い仲間と共に居ることを楽しむことが出来る。
多目的性=施設の機能が単一的でなく,多目的・総合的であり,十人十色という青少年の希
望の多様性に応ずることができる。
活動分野が多いことは,青少年の関心をそそるとともに創造性の開発にも役立つ
交流性=多くの青少年が集まることにより未知の仲間との交流がはかられ,交友の範囲が広
がり,社会性を高め,他の活動グループとの接触により相互の良さを見出すことが出来,相互理
解を深めるのに役立つ。
このように青少年センターは,青少年のための施設として,温水プール・駐車場•以外は無料
で利用出来ますが,青少年の利用に支障のない範囲で一般県民にも開放されております。その場
合には条例によって定められた使用料を前納する必要があります。
青少年センターに若者のエネルギーが満ち,やがて明日の徳島の力強い原動力として大きく育
ってゆくことと期待いたしております。
_________________________________

**お知らせ**
昭和48 年度善意銀行の預託と払出し状況
*預託金の部
s. 48. 4~S. 49. 3 月末現在
月日住所預達者名金額
6 月9 日徳島市川内町宮島錦野汀,,一成正春氏2 0 0, 0 0 0 円
7 月24 日板野郡土成町田上進氏他2, 0 0 0
7 月25 日徳島市名東町3 丁目鈴江水副氏2 0 0, 0 0 0
8 月13 日阿波銀行東京支店長小喜多清氏100,000
9 月11 日徳島市住吉2 丁目木内近信氏100,000
11 月6 日徳島市徳島町3 の16 筋ジストロフふー患者を励ます皇
会長島悦吉
3 0 0, 0 0 0
12 月3 日鳴門市大麻町板東鎌田光蔵氏1 5 0, 0 0 0
12月13 日徳島市西新町5 丁目鐘徳株式会社
49年眉山ライオンズクラプ200,000
1 月18 日
1 月28 日徳島市南矢三町2 丁目人間と自然を孟る会
会長鉄也氏
3 7 0, 2 8 6
1 月28 日名西郡石井町坂野治雄氏100,000
1 月28 日仁晶永重利氏5 0, 0 0 0
2 月2 日徳島市幸町2 丁目徳徳島新島聞社新会文化聞事業社団2, 2 8 8, 3 1 2
3 月19 日徳島市主婦の店尽' 屋1 7 0, 0 0 0
計4,295,186

  • 預託金払出し状況
    月日払し‘ 出し先備考
    4 月5 日阿波国慈恵院他8 施設右山亨善次郎氏よ] の預託金を9 施設へ払い出し
    44,602 円
    5 月19 日県盲人連合会盲人野球大会補助(10,000 円)
    8 月22 日特別養護老人ホーム(5 カ所) 小喜多齋氏より香典返しにかえて各施設へ2 万円ず
    ついし
    9 月3 日徳島少年少女合唱団敬老県民のつどいプロローグ謝礼( 15,000 円)
    _________________________________

**お知らせ**
月日払い出し先備考
9 月13 日阿波老人ホーム白寿國木内近信氏より香典返しにかえて3 万円払い出し
9 月14 日徳島県療養者連合会敬老の日プレゼントにタオル500 本を贈呈(48,300 円)
9 月25 日徳島県ろうあ者福祉協会第7 回全国ろうあ者体育大会の助成(10,000 円)
10月24 日救らい協会協会事業の助成( 10,000 円)
11 月19 日婦人保護協議会10周年婦人保護大会費助成(10,000 円)
11 月19 日池田町未亡人会一日お父さんバス借上料助成(14,000 円)
11月 19 日 二科園 敬老県民のつどい花代 (1o;o oo 円)
11月 19 日 太陽と緑の会 筋ジストロフi0ー0患 円者)を励ます会よりの預託金払い
出し(3 0 0,
12月19 日草の実家園徳島学院鎌田光蔵氏より香典返しにかえて15,000 円ずつ払
い出し
49年1 月18 日徳島学院他16 施設讐山ライオンズクラプより預託金施設児童就職予定
へ(176,000 円)
2 月18 日あけぽの寮他9 施設第2 回新春チャリティーショー益金( 1,007,930)
2 月19 日日本リウマチ友の会坂尾氏より香典返しにかえて(100,000 円)
2 月19 日県下の独居老人人間と自然を守る会からの預託金(369,900 円)
3 月13 日県児童施設協議会作品展の補助( 50,000 円)
3 月20 日一般会計ヘ京屋からの預託金(170,000 円)
4 月6 日福祉基金へ徳新よりの預託金(653,202 円)
*預託物品の部
月日住所預託者名品名払出先
4 月17 日殿名衣類10点婦人相談所
5 月17 日匿名衣類20 点II
6 月15 日徳島市不動西町4 丁目富永憲司氏味噌20kg入30 個Ij鴫P 困王他29施設
7 月27 日匿名衣類15 点婦人相談所
7 月31 日徳島市佐古2 番町K.K 魯石運動靴310 足
児童ホーム
(代田林七) 他11 施設
8 月13 日徳島市中徳島町2 丁目西岡礎峰氏バトミントンセット
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**お知らせ**
月日住所預託者名品名払出先
11 月10 日東京都杉並区永福町3 丁目阿部麻ー氏洗た<機4 台板野町老人ホーム和
虚吉野川荘白寿國
1 月 29 日 徳島市佐古 1 番町 1 -14 吉(代川商吉店川善次郎) 洗剤 46箱 阿塁国慈恵院他
8 設
49年3 月 3 日 板野郡藍住町新居須 田中議明氏 プドウ苗木 100本 ルボラ受ン講テ生ィアにス配クー分
*預託奉仕の部
月日
4 月17 日
5 月22 日
6 月8 日
6 月8 日
6 月27 日
7 月7 日
住所氏名奉仕内容
徳島市南佐古6番町4 の1 輝乗馬クラプ(代古庄) 乗馬招待
徳島市南新地11 番ひまわり会(代吉田幸子) 美容,理容
小松島市坂野町小松島乗馬クラプ乗馬招待
徳島市南新地11 番ひまわり会美容,理容
徳島市津田海岸町オーシャンフェリーK.K 船見学招待
徳島市問屋町4 ヤングマリンK.K 水泳招待
奉仕を受けた施設
阿波国慈恵院他
和光園,福寿荘
宝田寮
白寿園吉野川荘
常楽園阿波国慈恵院
児童ホーム
常楽園徳島ライトホーム
お知らせ
社協活動に精魂をうち込み,幅広くご活躍され
ておりました次の両氏がご逝去されました。謹
んでご冥福をお祈り申し上げます。
• 3 月6 日
鳴門市社協副会長浜田朝好殿
• 3 月17 日
池田町社協事務局長真野鶴市殿
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とくしま福祉広報Nu47
発行日昭和49年3月31日
発行所徳島県社会福祉協議会
徳島市万代町1丁目
TEL 0886-54-4461
発行者大塩利延
印刷所(協徳島印刷センターTel 25-0135
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*老人福祉シリーズ
家族や老人クラプの
話しあいで大いに役立
つ’‘おとしより;涜本’’
美装箱入・全5 冊
7 5 0 円・〒1 1 0 円
各冊の場合は
各1 5 0 円・〒5 5 円
*地域活動図書地域活動論百ミ門今門.見象橋本正己・三浦文夫編
A5 判•320 頁・1200 円・〒140 円
変化の激しい、間題の多様化している現代社会では住民自身が地城ぐるみで考え、行動していかな
ければ、その改善は望めない。
本書は本会刊行の季刊誌「地域活動研究」に掲載された保健と幅祉のための地域活動に関する論文
をまとめたもので、住みよい地域社会づくりの行動科学としての必携書。
地域活動の方法橋本正己・三浦文夫編
A5 判・270 頁・1000 円・〒140 円
「地域活動論」の姉妹編。本書は地域活動における方法に関する論文を「活動論」同様に李刊「地域
活動研究」から収録、再編したもの。
社会活動、地区組織活動推進地区指導者、保健衛生・社会福祉の関係行政機関、研究者の必読の書
■ 日本社会事業学校連盟編事例によるコミュニティ・住民主体の地域福祉活動ぢ広醤i名。]謬胄10円
社会福祉事業の重要な方法論のひとつコミュニティ・オーゼニゼーションを事例によって学び、
住民主体の真の地域福祉活動を解明する書。
翌席社会福祉協議会活動轟り1門□9;頁塩誓門贔
本書は社会福祉協議会のあり方、進め方を本会発行の「月刊福祉」に連載した社協活動桂礎講座、
解説社協基本要項を集大成したもの。
地域組織活動と広報原田正二著
86 判•300 頁•720 円・〒110 円
地域の福祉は住民の組織活動力基本c それを組織し、運動’づけるのか広報泊動。本内はその名え
方、すすめ方を解説した広報専門の書。
■ 全国社会福祉協議会編
くらしと相談活動
心配こ‘‘と相談所の運営
86 判・274 頁•520 円・〒80 円
相談活動は社会伽祉事業に欠かせなし、!r要な仕~中の・つ。本内:は、i I民’!·:活に密沿した必配ごと
相談所のあり方を説く蚊良の手引書:,
お申込は・・・徳島県社会福祉協議会
Tel (0886)54-4461 (代表)

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