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【とくしま福祉広報】No.133

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Vol.133
とくしま福祉広報Vo l. 133 NOV. 1998 発行:社会福祉法人徳島県社会福祉協議会徳島市中昭和町1-2 TEL 0886-54-4461
わたしたちの住む町では、様々な人と人が関わり合い、認め合い、助け合って生きて行く姿があります。でも、個人と個人のつながりだけではどうしても補えきれない部分が出てくると思われます。
この補えない部分を支えるのが地域です。地域の中には、いろんな人、団体、機関などの社会資源があり、これらを網の目の様に結び広げていく必要があるのではないでしょうか。この連携づくりのことを、地域の社会資源とうまく連携し事業展開している地域を取り上げることにより、整の方法を紹介します。
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ネットワークづくりのノウハウ・連絡調
今回、とくしま福祉広報「リプル」では、一般的にネットワークづくりと呼んでいます。
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PLE Vol.133 NOV 1998 Vol.133 NOV. 1998 RlPPLE
徳島県西部、脇町は養護老人ホーム・身体障害者療護施設・知的障害者更生施設・老人保健施設・保育所の5 つの種類の社会福祉関係施設があり、行政、社会福祉協議会とともに福祉活動が活発にすすめられている町である。
一般的には、施設種別が違えば、施設間の連携、職員間の交流も持ちにくいという現状がある。しかし、脇町においては平成8 年度より社会福祉協議会が中心になって、地域における課題への対応や地域住民の福祉活動への参加と福祉施設等との連携のもと、共に支え合う地域社会づくりを目指す「ふれあいのまちづくり事業」への取り組みを開始した。
その中で福祉施設協働事業部会を設置し、施設連絡会を発足させた。この施設連絡会は、養護老人ホー設利用者であるお年寄り、知的障害者、重度身体障害者がそれぞれの障害をこえて参加し、保育園児や、黄色のエプロンを着けたボランティア、地域住民の方々と交流を図り、参加者数も全体で約五00 名と大盛況だった。
七0 名を越えるボランティアは、ふれあいのまちづくり事業が始まってから自発的に組織化し育成された二二のボランティアグループであり、既存組織である民生委員や婦人会会員も個人として所属し、参加している。また中学生ボランティアも含まれていた。施設種別を越えた連携、”施設連絡会“1.Il,の組織化hA
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知虹5 月 8 日 7..?:ア 勺,,·•r,.· :- 9 う
そして、月一回程度定期的に連絡会議を実施し、情報交換・職員交流活動を行っている。所属する施設職員に話を聞くと、「同じ地域内で働く、福祉関係職員の交流が図れる良いきっかけになりました。種別の違う施設間でも意見交換できる機会があり情報交換できるというのは貴重です。各施設での支援の方法なども参考になります。一概には言えませんが、施設は連携と言うことに関してどちらかといえば消極的で必ずしも前向きとは言えません。しかし、この連絡会は社会福祉協議会がコーディネートの役割をしてよい交流の場づくりとなりました。施設種別は違っても、福祉に対する意識については各職員の方向性は一緒なんですから。」と語っていた。
午前―一時開会の後、岩倉保育園児の遊技、樫ヶ丘育成園の園生と江原中学校の生徒との合同演奏、その後、交流ランチタイムとプログラムはまさに和気あいあいと進んでいく。合同演奏では、園生のキーボードやタンバリンなどの打楽器と中学生のギター演奏で盛り上げ、交流ランチタイムには、各テントにうどんや焼き鳥・ジュース・たこ焼きなどが
Jの連絡会での協議により、これ
ムひかり荘、身体障害者療護施設小までに、知的障害者施設の高齢者と
星園、知的障害者更生施設樫ヶ丘育老人保健施設に入所している方が参
成園、老人保健施設サンライズ・ケ加し、食事を通じてふれあい交流を
アハイツ桜木、岩倉保育所、そして、深めるおじいちゃんの料理教室の開
脇町社会福祉協議会で構成されてい催をはじめ、施設合同運動会・福祉
る。まつり•福祉大会・施設職員を講師とした介護講習会・施設体験学習等を実施している。
また、各施設の情報を持ち寄ったふれあいのまちづくり合同機関紙「わきあいあい」も発行されている。
平成九年には一回、今年度は三回発行し、町内に全戸配布される。(後に紹介する「わきあいあいフェスティバルとともに施設の職員が命名した。)
施設職員とボランティアによって用意され、無料で提供された。参加者は、それぞれのテントに駆け寄り、おいしそうにほうばっていた。
町行政の福祉課長に話を伺うと、「町内のこれだけの方々が一同になって楽しめる場は素晴らしいと高く評価しています。事業としても単独事業と考えるのではなく、ずっと継続して繋げていこうと考えています。最近では脇町に限らず生活意識が個人中心になってきている傾向があります。以前のように農作業等の
地域住民対象に施設連絡会の各施設が実施している福祉サービスの内容、施設の利用方法、一般参加できる行事等の紹介、ボランティアの募集などを掲載し、福祉をよりわかりやすく知らせる役割を果たすとともに地域住民の福祉活動への参加を強く促している。
お年寄り、障害者、保育園児、そして、ポランティアをはじめ地域住民の集う「わきあいあいフェスティバル」施設連絡会の施設種別を越えた施設の連携の成果として、平成一0 年九月一三日(日)に身体障害者療護施設小星園運動場にて「わきあいあいフェスティバル」が開催された。昨年は合同運動会であったが、月一回の連絡会の打ち合わせにより、本年はもっと多くの方が気軽に参加できるよう、バザーと催し物、そしてレクリエーションを増やしたといフェスティバルには、会場となった小星園ほか六施設の職員はじめ施
手伝い合いもなくなってきています。
良い意味で、生活形式•生活に対する考え方を一部昔に戻す必要があるのではないでしょうか。それにしても、今こういうイベントを実施するときのボランティアさんの力は偉大ですね。」と熱く語られた。交流ランチタイムの後、レクリエーションとしてビンゴゲームが行われた。障害者もお年寄りも保育園児も中学生もそして施設職員もビンゴカード片手に、数字が発表されるたびに大きな歓声を上げ、商品当選者には大きな拍手が送られていた。
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町内会の「木の内」というグループの獅子舞では、場内での舞の後、参加者が見守る各テント内に入り、みんながふれあいの持てる場を提供した。
まして、今回のように地域住民と各施設利用者や職員が同じ目的意識のもとにフェスティバルを開催しそれを成功させたことは、大きな成果といえるのではないだろうか。
脇町には一―五の地区があり、地域福祉コミュニティーづくりに時間をかけ、力を入れている。
「今回のようなイベントにしても一度にできあがったものではありません。地域における懇談会を地区集会所で開くことによってふれあいの場を設けたり、ふれあい・いきいき脇町社会福祉協議会の尾方常務理事は、こう語る。

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また、町内の「誠町連」の阿波踊りでは、全員参加で大きな輪が出来上がり大いに盛り上がった。そして、最後に脇町小学校の生徒が元気良くマーチングバンドを行い締めくくった。
参加者の満足そうな顔も印象に残ったが、閉会後のボランティア、施設職員の連携も素晴らしかった。関係者全員が一丸となっての後片付けである。
会場内に張られた一五以上のテントは、次々と手際よくたたまれ、大量に使用した机イスなども倉庫に順序よく運ばれていく。黄色のエプロンや施設のユニホーム姿が生き生きと感じられた。「社協に比べて施設には、たくさんの職員さんと設備がある強みがありますね。今回使用したテントにしても机イスにしても、みんな参加施設からの持ち寄りです。社会福祉協議サロンの継続的な実施によりボランティアの育成・組織化もやってきました。今まで、家内工業的に行ってきた福祉活動を網の目のように繋げていくコミュニティーづくりが今一番必要だと思います。個人個人の人間関係の形成から、今回のイベントのように、より多くの人と人とが交流を図り、地域へと広げていく場の提供をしていかなければなりません。
今回は、施設種別を越えた世代間交流の場として非常によかったと思います。」
地域のあらゆる資源と連携し、地域住民・ボランティアをはじめ、お年寄りや障害者、そして、子どもたちも楽しめるフェスティバルの成功に、やさしい福祉のまち、脇町のカ強さが感じられた。
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約一八%
約七一%
約八%
約三%
社会福祉施設の地域住民への開放という意味で身体障害者療護施設小星園では、偶然の出来事から小学生の施設訪問が増えたというエピソードを施設長から聞いた。「小星園の前の道を上がって行くと、小星のお大師さんがあるんです。よく地域の方も訪れるんですが、たまたま小学生の遠足で、途中小星園のトイレを借りに来たんです。それをきっかけに、小星園という施設の存在を知っても会には、これだけの人も設備資源もらい、施設体験をしてもらうように抱えていませんから、物理的にこうなりました。今では、遠足のプログ
いうイベントの単独実施は難しいとラムの中に、小星園での車椅子体験
ころがあります。この事業をすすめなどがはじめから組み込まれるよう
るに当たって、そういう面での連携になったほどです。」
の大切さと、施設のハード面での支このように偶然のきっかけにし
援のすばらしさを特に肌で感じましても、今まで気付かなかった施設の
た。」と脇町社協の梶浦事務局次長は存在を知ることや障害者とのふれ
フェスティバルの準備、設営に関あいの場が持てたということは貴わっていく中での感想を述べられた。重である。

去る一0 月―一日(日)に実施さ
れた、介護支援専門員実務研修受講試験の合格者が一―月九日(月)に発表されました。
合格者の内訳は次のとおりです。
徳島県下受験者数二、八七五名
合格者数一、四一0 名
合格率約四九%
合格者内訳
福祉関係者
医療関係者
保健関係者
その他
実務研修は、徳島県の指定を受け
徳島県社会福祉協議会が、平成一〇
年―二月一七日(木)「アスティとくしま」を皮切りに実施いたします。
修了するためには、講義・演習を含めて延べ六日間三二時間のすべての内容を受講する必要があります。なお、厚生省から示されている研修カリキュラムについては、次のとおりです。
言果程
開講
都道府県丙I青勢·介護支援専門員の基本姿勢等
要介護認定基準及び訪問調査手法l
課題分析•介護サービス計画作成手法説明
課題分析•介護サービス計画作成演習I
要介護認定訪問調査実習
課題分析·介護サービス計画作成実習
要介護認定基準及び訪問調査手法II
課題分析·介護サービス計画作成演習II
意見交換、講評
閉講
標準
目安時間
2 時間
4 時間
7 時間
4 時間
I ーカ月程度
4 時間
9 時間
2 時間
講師
都道府県担当等
都道府県担当等
指導者・団体
指導者・団体
各職場で実施
都道府県担当等
指導者・団体
都道府県担当等
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コ脇町
そプュヽ::ィ: 福祉域の地

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社会福祉施設利用者を招待
目)から「星降るまち・とくしま」に
童養護施設へ新米五00 kg
博〉
二台
告〉ムuu▼
目)から社会福祉施設ヘチューリップ
(徳島市吉野本町六丁
(徳島市北佐古一番町)から児社会福祉事業に金一封
貝浩司〉
(東京都中央区銀座)から社会福祉施
(東京都世田谷区池尻)から車イス
とくしまボランティア推進センターヘの預託
◇仙全日本司厨士協会徳島県本部〈会
長・内海滋二〉(徳島市一番町三丁目)
子ども達五百名を招待
児童福祉施設へ消しゴム百十二個
◇徳島県遊技業協同組合〈理事長・石井
祉施設ヘワゴン車一台
◇徳島県経済農業協同組合連合会〈代表理事会長・山瀬博〉徳島県農協米需要拡大運動推進本部〈本部長・山瀬
◇徳島青年会議所(徳島市西新町二丁
(徳島市西新町二丁目)から
◇卸エイワ〈代表取締役社長・藤田皓二〉(新
◇峠三和銀行の「地域社会福祉口座・ボ
◇跨近藤組〈代表取締役・近藤正義〉
◇日本レコード協会〈会長・池口頌夫〉
設へCD 三百枚
◇徳島県商工会青年部連合会〈会長・真
◇宗教法人世界救世教徳島布教所〈所長・浅野博孝〉
球根五千球
◇長谷川ハウス〈代表・長谷川和雄〉(鳴門市里浦町)から金一封
(徳島市末広五丁目)から社会福ら金一封
ランティア」の預金者の利息の一部か
◇上原美恵様(徳島市八万町犬山)からセット
車イス・歩行補助車・衛生介護用品
年記念パーティーに児童福祉施設の居浜市多喜浜)から老人保健施設へ
から料理提供ボランティア活動十周
ありがとうございました一
践伺瀕盆直勘加鍮まりました
Jl(/)月Jl釘~認月戯l 釘
全日空客室乗務員からメッセージと
赤い羽根の伝達
徳島駅前でも名土街頭募金ありがとうみんなのきもち平成十年度の赤い羽根共同募金運動が「みんな一緒に生きていく」をスローガンに十月一日から始まりました。
心配された台風の影響も去り、秋晴れとなった初日の十月一日には「赤い羽根空の第一便」伝達式が徳島駅前で行われました。
全日空客室乗務員坂田安代さんから、厚生大臣と中央共同募金会長のメッセージ及び赤い羽根が、猪野徳島県副知事、井端徳島県共同募金会長などに伝達されました。
また、師走の声とともに、今年も十二月一日から一ヶ月間共同募金運動の一環として、歳末たすけあい募金が実施されます。一般(NHK)歳末たすけあい募金は、NHK 徳島放送局・徳島新聞社・四国放送・各金融機関の窓口で、義援金を受付けております。
この厳しい時代に思いやりや、たすけあいの心を培っていく「心の運動」で、みなさま方の温かいご協力をお願いいたします。
リプJ~
●発行所:社会福祉法人徳島県社会福祉協議会徳島市中昭和町1 丁目2 番地徳島県立総合福祉センター3F 合0886-54-4461
●発行者:盛川弘治●デザイン•印刷:徳島印刷センター徳島市問屋町165 番地合0886-25-0135
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