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近視の進行と活性酸素の関係。何が眼軸を伸ばしていくのか?

「視力のためにルテインを摂取する」みたいな事をしている人はわりといるようです。
ルテインは抗酸化効果がある物質で、比較的眼部に集積しやすい性質があり、眼内で発生した活性酸素の悪影響を減らす効果があります。
個人的にはルテインを日常的に摂取するのは眼病予防だけでなく近視進行をある程度遅らせるためにも良い事なのではと思います。

活性酸素は色々な要因で発生しますが、筋肉を良く使うほどその筋肉から活性酸素が多く発生するという事もわかっています。

多くの人は日常的に近くを見る時間が多く、ピント調節筋をかなり酷使していて、そのため眼球内ではピント調節筋からよく活性酸素が発生する事になってしまいます。

眼球内で増加した活性酸素は網膜や水晶体などにも傷をつけていき、黄斑変性やその他の網膜症、水晶体の劣化(白内障)などの進行を少しずつ進めますが、眼球を構成する外側の膜へも浸透して細胞組織を脆くさせてしまいます。

本来は眼球内の外への圧力をこの外側の膜がしっかり抑えつけているわけですが、脆くなった膜では抑えきれなくなってしまいます。
眼の構造的に目の前方は硬い水晶体などが存在し、目の上下と側面は眼球を動かす筋肉(眼筋)ががっちりと抑えてつけているため、眼球の圧力が逃げやすい目の奥の方の脆弱化した膜が少しずつ押される事になり、眼球の後部がラグビーボールのように変形して伸びていくという現象を起こしてしまいます。

これが近視の元凶の一つである軸性近視(眼軸が奥の方へ伸びていく)を進行させていくのではと考えられます。

強度近視の場合、ピント調節筋の柔軟性低下と、眼球の軸が伸びていく軸性近視の二つの要因が起きて遠くの物にピントがあわなくなっていくという事になります。

ピント調節筋から発生する活性酸素の害を抑える事は色々な眼病予防だけでなく軸性近視の進行を抑える事にもつながるため、ルテインやその他の比較的眼部に集積しやすい性質の抗酸化物質を日常的に摂取するのは眼の健康のために推奨されます。
アントシアニンやその他の一部の抗酸化物質も眼球部に集積しやすい性質があります。


また、ピント調節筋を酷使する時間を減らす事でも活性酸素の発生量を抑え近視進行を遅らせたり色々な眼病のリスクを減らす事になるでしょう。

・近くを見る作業を長時間する時は度数の弱い近視用の眼鏡を使う
・動画を観る場合は、手元で観るスマホではなく、距離を離れて見れるテレビで観るようにする

など、ピント調節筋に力が入る時間をできるだけ多く減らす工夫も色々していくべきだと思います。

ただ、自分の場合は近視用の度の弱い眼鏡を多用するとピント調節筋に力が入らない日が増えすぎて、気づいた時にはピント調節の筋力低下が起きていて老眼化を引き起こしてしまったという事もありました。
今でも普通の眼鏡の時は近くの物がかなり見にくくなってしまっています。

老眼化を起こさないためにピント調節の筋肉も適度に力が入るよう工夫する必要がありそうです。