『衝動買いされやすい価格』の販促効果について

以前kuihoudaiさんが紹介したガチンコッ!という相撲漫画

当時マガジンでリアルタイムに読んでてだいぶ面白いと思っていた漫画で、なつかしくなってkindle unlimitedで読もうとしたのですが、kindleセールで一冊100円くらい、全5巻と巻数も多くないので全巻一気買いしました。
あまり長く続かなかった作品ですが、漫画としてはだいぶ面白いです。
unlimited会員の方は上記のkuihoudaiさんのリンクからアマゾンに飛んで是非読んでみてください。

同じく山下てつおさんのGOLD RUSHという水泳漫画も全2巻、セールで各巻100円くらいなのでこっちも同時に購入。
こちらは残念ながら途中で打ち切り的に終わっていますが、夏に読んでると涼しさを感じるほど水中の作画シーンが素晴らしく、また主人公の成長していく姿も面白いと思いました。

最近はkindleで大幅な値引きセールをする漫画も増えてきました。
今現在は青木雄二さんの漫画も色々一冊100円以下になっていて、ナニワ金融道のスマートコミック版の全19巻がかなり安く買えるようになっています。

デジタルコンテンツの場合は値段を大きく下げてもその分売れ行きが何倍にも増えると結局利益が増えるという事になっています。

ゲームの場合も、2000円くらいで売っていたらあまり売れなかったゲームが、セールでかなり買いやすい価格に落としたら何倍も売れ行きが増えて儲けが大きく増えたりするという事はわりとあります。
switchだとセールで200円や100円で売っているソフトがかなりありますが、これは「衝動買いされるほど極端に値段を安くすると、かなり売れ行きが増える」という事でやっているわけです。

同じゲームを2000円で売っていた時より200円で売った方が10倍どころか20倍以上売れるという事も。
2000円の時は何年経っても全世界で累計1万本すらいかなかったゲームが、200円セールを繰り返すとあっさり三年で全世界で累計30万本越えたり。

デジタルコンテンツ(ゲームや漫画、映画やその他)でどうも売れ行きが悪いと思った場合、「衝動買いされそうなほど値段を大きく落としてみる」みたいな事も取るべき戦略の一つだと思います。

元の値段や30%から50%引き程度でも好調に売れている作品はともかく、もう鳴かず飛ばずみたいな作品の場合は中途半端な値引きより大幅な値引きで購入者を大きく増やす方が、その作品をSNSや動画投稿で紹介してくれる人をずいぶんと増やす事になります。
その中には一気に知名度を増やしてくれるインフルエンサーも入ってきたり。


<kindle unlimitedと1冊100円のコンボでの販促効果について>

漫画の場合は1冊100円や80円という衝動買いされる価格設定は、それだけでもある程度売れ行きを増やすと思います。
巻数が多い漫画の場合は1冊50円という価格でセールをする漫画もありますね。
巻数が多くて1冊100円だと全巻一気買い時の価格がそれなりにするという事で購入にブレーキがかかる事はよくあるので、もっと安くしているのでしょう。

一冊100円とかそれ以下にする場合、「同時にkindle unlimitedでも読めるようにする」という事を組み合わせた方が売れ行きを伸ばしやすくなります。

unlimitedで全巻読めるようにするか、最初の数巻までは読めるようにするかというのは悩みどころですが、とりあえず「読んでもらって作品を気に入ってもらう」という風にしてから「1冊100円やそれ以下ですよ」という衝動買いされやすい価格で全巻一気買いする人達を釣り上げるという感じです。

kindle unlimitedで読んで「この漫画は面白い」とか「自分の好きな作品だ」「キャラを気に入った」と思っても、購入価格が一冊あたり数百円すると今はなかなか消費者は物を買ってくれません。
円安による物価高で年間の出費が数十万円も増えている今は、娯楽系への出費が大きく削られてしまい財布の紐はすごい固いです。

しかし1冊100円とかそれ以下の衝動買いされやすい大幅な値引きセールを行うと、その固いはずの財布の紐もずいぶんと緩んで自分の作品を買ってもらいやすくなります。


ある程度人気がある作品はセールの時は30%OFF、少し人気が落ちる作品は50%OFFでもいけるかもしれませんが、売れ行きがかなり悪い作品は「衝動買いされるような買いやすい値段にする」をやってみる事、さらにkindle unlimitedでも読めるようにしてみましょう。

自分の作品を読んでもらえるようになると、その作品で作風を気に入って同じ作者の別作品を買ってくれたり、連載中の漫画を追っかけるようになってくれる人も増えるという別の利点も生まれるようになります。

漫画アプリも競争が激しいからこそ、漫画アプリなどで連載する人は「過去作品の大幅セールで自分のファンをあらかじめ増やしておく」という事も是非やっておくべき。

ゲームの場合は300円以下、漫画の場合は一冊100円以下が「衝動買いを誘発する価格」となります。