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ラジオってそうじゃない


ネタもだけど、ラジオって相当コンビの世界観が出てきませんか?
30分〜60分、またはそれ以上の時間を、ネタの時の人格やキャラクターを作って面白おかしく喋るのって相当難しい気がするから。
ラジオってそういう感じあるじゃないですか。芸人さんの「素」が出るじゃないですか。だからラジオって面白いし、ラジオが大好きなんです。

そういう意味で、ある意味一番「人間」がすぎるなんか笑っちゃう、週に一度の楽しみだったラジオ。それが今日お伝えしたい、GERAにて毎週日曜に配信されている、「魂ずの部室」だったのだ。


芸人さんや著名人のラジオがお好きな方々が、「私の好きなラジオは他のラジオと特出してすごい魅力があるの!」というのはある意味当然の思考。ここでは私も、例に漏れず「魂ずの部室」についての魅力と、彼らが生んだ奇跡をお伝えしたい。


魂ずとは、人力舎所属の芸人であり、主に漫才を行っている。
レギュラー番組、えっと……。
M-1グランプリの戦歴、えっと……。
主な代表番組、えっと…………。

まあそれは調べて自分で見てくれ。


そんな魂ずをGERAという新進気鋭のネットラジオ番組が、GERA誕生初期から目をつけ番組を始めてくださったことから、彼らの奇跡は始まっていたかのように思う。

さて、正直な話「魂ずの部室」ならびに魂ずの知名度や人気の現実はリスナーが一番よく知っているため、懇切丁寧に説明をさせて頂くが、「魂ずの部室」というラジオはラジオリスナーを「一年生」として部員に見立て、自らを部長、副部長と見立て、部活らしい設定のやり取りや中高生のようなコーナー、トークテーマが印象的である。


彼らはとにかく、売れていない。


いち視聴者が言うには大変失礼なことを承知だが、売れてないことが悪というわけではないのでここではスルーされたい。
貧乏エピソードはない(なぜだか二人の会話には、ジリ貧金無し悲しみエピソードはあまりない)ものの、トークのほとんどはアルバイト、私生活の話ばかり。お二人の口から出た最大のビッグ番組の仕事と言えば、アマプラなどの配信サービスかネットカフェなどで見ることの出来る「エロキン」(タイトルからわかる通り、とてもSexyな番組である)だろうか。

売れていないと、当然知名度により人気がない。
GERAには各ラジオ番組ごとに「応援チケット」というチケットを使った人気投票が存在し、毎週人気ランキングのトップ10が順位ごとに発表される。
そこに魂ずの部室の名前が連なったことは、番組スタートから一度もなかった。そのため、GERAリスナーからの知名度もなく、番組名は新着情報でたまに見るけど、どんな番組なのか、ましてやどんな人間たちなのか……と、謎のベールに勝手にくるまれている。
各ラジオ番組でも、人気ないGERA番組=魂ずの部室として散々にイジられているのを何度か拝聴している。

そんで売れてないと、エピソードトークのスケールもちっちゃい。
バイトの話で数十分、実家の話で数十分、ましてや脱毛の話で盛り上がったり、ご飯に合うおかずの話で1話分会話が出来たりするレベル。
親しみは一番もてるよね。うんうん。
スケールがちっちゃい上に、小競り合いもすごい。
コンビ活動について、「どっちの頑張りの方が大きいか」で死ぬほど揉める。つい最近登録者数が1000人になったコバシさん(副部長)のYouTube収益についても、1000人になるだいぶ前から揉めている。だがその揉め事を、本気で捉えるリスナーはいない。
それくらいちっちゃくて、しょうもなくて、なんだか「人間らしすぎる」魂ずをみんな愛しているのだ。

人気がないことに対して、部室リスナーである一年生はもれなく、憤りを感じたり強い口調で反論することは無いだろう。
だってそんなの、聞いてるこっちが一番分かってるから。


この記事を書く段階で♯160以上続いている、実はGERAでは指折りのご長寿番組、魂ずの部室は、なんとこれまで3回のクビスレスレ人事を経験しているのだ。

終わります、終わります、今度こそヤバいです、と脅されるあの時は、生きた心地がしませんでしたわ。

そして、今回は本当に「終わって」しまうらしい。


うそやろ。おいおい。3度目の正直も乗り越えたやん。なあ、魂ず。
怖いのは、多くの皆さんにとって「そんなことあったんだ」「へえ〜(鼻ほじ)」くらいのことであるという事実。



だが、声を大にして言いたいことがある。



魂ずの部室のリスナーは、魂ずに信じられないほど元気を貰ってるんや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(エセ関西弁)



どのラジオも熱狂的なリスナーとはそういった気持ちで応援しているのだろうが、魂ずの部室は、前述の通り信じられないくらい人気のない番組であり、そうなると必然的にリスナー母数がその他のラジオに比べて桁一つ二つ少ない現実だ。
そんな中、部室リスナーの「一年生」たちは、少数精鋭という言葉がまさに似つかわしく、番組へ並々ならぬ愛情を持ったリスナーさん方が一丸となって魂ずの部室、廃部の危機を幾度となく救ってきた。
そのため、訳分からんくらい人気のないラジオにしては珍しく、スポンサー権利も大変賑わっており、リスナーなら誰もが知るラジオネームも少なくない。


廃部危機3回目である2023年3月改編期では、GERAの応援チケット制度で多くの番組が採用しているいわゆる「応援チケット組織票」制度という、番組内で芸人さんの音頭によりタイミングを合わせ、同時期にチケット投入を集中させ、一時的にでも番組を上位にするという目論見の作戦を、あの番組は全く行うことなく、不安と焦りと終わって欲しくないという希望を込めたリスナーたちが口裏を合わせることなく、自主的にチケットを投げ込みまくった結果、3年の中で見たこともない「6位」という快挙を成し遂げたこと。

そしてその力で、3月の改編を乗り越えて廃部の危機を乗り越えたこと。

そしてそれは、魂ずの二人がお願いした訳ではなく、彼らに「終わらせないで欲しい」と思わせる魅力があるということ。




それを声に出して伝えたい。

他の番組からすれば、ビックリするくらいの所で争いもがき苦しむ番組であるが、リスナーの番組への愛情は、どんな人気番組にも負けないこの強さが、そんな人間を動かす何かが、魂ずの部室にはある。



そんなラジオが、もうすぐ終わっちゃうんだってよ。




みんな!!!!!!!!!!!とりあえず聴け!!!!!!!今からでも遅くない!!!!!声を上げ、せめてアーカイブだけは残してもらおうぜ!!!!!!!!あわよくば、月1ペースへの譲歩をしてもらおうぜ!!!!!!!!!!!!!!!!




迷ったら一年生たちはみんな「これはとりあえず絶対聞いとけ」っていうおすすめ回持ってっから! #魂ずの部室 で呟いたら、一年生みんなきっと見るから。とりあえず聞いてみ、なんか呟いてみ、それで魂ず部室について、誰か一人でも魅力に気付いてくれたら嬉しいな、と。



まだ最終回のスポンサー権利間に合うからな!みんな!


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