波打ち際の葛藤

あの手強い波を越えたら
最高な俺になれそうだ
この波に乗ったビッグな俺は無敵だな

雲がどんよりしてきたぜ
海水が冷たすぎて足が震えてりゃー
夜更かしのせいで変な欠伸とまんねーし

次の波はもっとビッグかもしれないぜ
どうせならもっとビッグになってやる

もう少し待ってみよう
ビッグってのは焦らねーもんだ

なんなら、もう少し
次の波まで、その次の

またアイツがピークかよ
俺が乗るはずだったのに
パドリングも疲れてきたぜ

あー、つまんねー
一体なんの時間だ
だいたい何の為に波に乗らなきゃいけねんだよ
アイツに誘われただけだしよ

なんでわざわざビビるんだ
俺のやりてーことなのか
こんな冷たい場所より家のベッドがいいに決まってる

逃げてるわけじゃねーよ
意味のねーことは意味ねーし
さっさと巷のワクワク探しに行くべ

じゃあ、なぜ
俺は最高の自分をあの波に見たんだ

じゃあ、なぜ
俺は波を待ち続けたんだ

じゃあ、なぜ
俺は迷うんだ

そろそろ行けよ
もう十分だろ
震えた足にエンジンつけろ
寝ぼけ眼にゃ、タイガーバームだろ
処方箋なんか読んでんじゃねーよ

なんだよ
目から海水が出てきたぜ
タイガーバームってスゲーな

よし、これが俺の波
今だ、今
最高の俺、待たせたな

最後までお読みいただき有難うございました!😊🙏