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転勤の辞令が出た、その時妻は

寝たら忘れる性格です。
昨日食べた夕飯も危ういタイプ。

仕事でお客さまに怒鳴られたり、理不尽なクレームを5時間うけたことがあっても、不注意でドアに思いっきり指をはさんで爪が剥がれそうになっても、大体はビール飲んで思う存分寝て起きたら昨日のことなんてすっかり忘れます。

だから忘れていました。


8月下旬、仕事で帰りが遅くなった夫にお味噌汁を温めている時に記憶はよみがえりました。

私ったら、転勤族の妻だった☆


夫「…内内示、出ちゃった」

私「ないないじ…?
  え?あーーー!転勤!???」

夫「そう、ははは」

正式な内示は9月だけど、その前に上司から転勤になるよと口頭で告げられて帰ってきた。
だから内内示。(正式な言い方か知らないけど)

メーカーの営業をしている夫の転勤地候補としては、国内2支店。

海外支店もあるが、現地スタッフを雇うのが普通の中、わざわざ日本から出向いていく社員の枠なんて狭き門。

その国での仕事の一切の責任を負う立場のポジション、要は支店長を任せるレベルの話だろう。

なので、それはまずない。

国内支店A・・・都会。人口も多いし街も発展している。

国内支店B・・・今と同じくらいの地方都市。

夫「どこだと思う?」

まず海外支店は消えた。
日本人の狭き門はまだ開かれていないだろう。

Aの方が栄えてるし、賑やかだし、人も多いし都会だからそっちがいい。

今の転勤地のようなのんびり穏やかな土地もすきだけど、3年目もいるとどこもかしこも行き尽くした。

見たいものもだいたい見たし、もうすでに飽きてきてるんだよな。

次は都会的な街に行きたい。

ただ夫の会社の傾向はからすると、そんな賑やかできらびやかな街に行かせてくれる気配がない。なんとなく。

ここは、Bか?
また今と似たような政令指定都市か!?

私「Bかな?」

夫「お!正解!なんでわかったの?」

私「うーん、なんとなく」

まだ内内示って言っても、ほぼ当確だろう。
いよいよきたか転勤。

私「転勤になったらいつから?」

夫「10月1日」

今日、8月22日。

あと1ヶ月ちょっとしかない。

それから私の頭の中はぐるぐる回転した。

今の仕事は?所属長に言わないと。

次の仕事どうやって見つけよう。
正社員がいいな。転勤族の妻だけど正社員で雇ってもらえるところないかな。

住む場所探しに行かないと。
ってか会社の場所どこ?
街の中心地?郊外?土地勘ぜんぜんない。

あ〜あ、10月に劇団四季のミュージカル申し込んじゃったんだよな。見れないのか。


夫に転勤があることを知ってて結婚したし、いつかはくること。それはわかっていた。

それにしても1ヶ月で退職、新居探し、引っ越しって慌ただしい。

前職の会社では、転勤対象者に内示されるのが2週間前だった。

他人事だから、「2週間で引っ越しって鬼だねー大変〜」とか口では言って正直なんとも思ってなかったけど、自分に起きることだと本当あせることを身をもって経験した。

そう考えると、内内示があるだけ夫の会社は良心的なのか。

だんだん転勤族について行く妻の実感を感じ始めた。


前職の会社と言えば、会社員時代の仲良し6人組にグループLINEで報告した。

20代の頃から仲が良くて、くだらない事も、真面目な話も少々きびしい事も言い合える仲。

会社に残っているのは2人だけで、あとは結婚や転職で今はバラバラでなかなか会えないのが寂しい。

今の土地に引っ越したとき「遊びに行くね〜!」と言っていたのに結局来なかった。

40代ともなれば自分の家庭があるから、みんなの休みを合わせて地方へ旅行はなかなかむずかしいんだよね。

ちきしょー!

今回も転勤の報告をしたら、東京に近くなったんじゃない?と。
私が帰ってきなさいという事か。

仲間のほとんどが東京にいて、私ひとり地方住みならそりゃそうだよね。


孤独な転勤妻の味方、Twitterでもつぶやいた。

『急なことだけど、新しい土地も楽しみだね』とリプライがついた。

そうだ、私といえば独身時代も女ひとりでカナダにオーロラを見に行くくらいフットワークが軽かったじゃないか。

どんな場所でも枕が変わっても、のび太の"おやすみ3秒"くらいすぐ寝れる性格ではないか。

一人前の転勤妻のように
・せっかく今の土地や仕事に慣れてきたのに
・また人間関係リセットされちゃう
・また孤独な転勤族生活が待ってるから病む

とかまた悩むほど一人前の転勤妻ぶるのはまだ早い。

私はもっと、鈍感にできてるはず!

いざ落ち着いたら肝が据わってきた。

新しい土地は行ってみたい。

きっと私ならどこでもやっていける気がする。

夫と一緒ならどんな場所でも楽しんでいけると思う!

さっそくやる事リストをつけて、あと1ヶ月ちょっとでやらないといけないことどんどん終わらせていこーっと。


これが、夫に転勤の辞令が出たときの妻の心境第1章。

これからいくつの章が続くかわからないけど、転勤までの様子をまたつづります。

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