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大喜利ファミリーカップの話⑥

前回

今回は6月にあった大喜利ファミリーカップの試合開始直前までの話をします


特効さんには大喜利しかなかった

なんだか目覚めはよかった。大会前だから寝付けなかったということはなかったらしい。いつもだいたいそんな調子なのは自分の強みだと思う

寝て起きて決意が変わることもなく、服は大喜利天下一武道会の時と同じやつを着ていくことにした。6月に着るにはちょっと暑いが、上着脱げばいいし屋内はエアコンだしまぁいいかと思った。何より、似合っているとは思わないが思い入れがあって気に入っている

会場の最寄駅を出て待ち合わせ場所の蕎麦屋さんを目指す。自分がこの近辺で働いていて、日曜日にも空いている飲食店を知っていたことはアドバンテージだったと思う(後日他のファミリーに聞いたらカフェや喫茶店で済ませた人、別のエリアで先に食べた人もいたみたいだし)
眠都家長、すり身さんと無事合流する。食べている間にも少し話をした。とりあえずみんな調子は良さげだと思った。蕎麦のことも「おいしい」と言ってもらえたので、ご飯の事で士気を下げずに済んで本当によかったと思った。あと、「揚げたての物を食べると幸せになれる」という個人の考えで玉葱の天ぷらを注文してシェアした

開場まではまだ時間があったので、近くのカフェで時間を潰す。ここで家長に過去に書いた漫才の台本を見せたら「特効さん、大喜利やりましょう」と言われた。私には大喜利しかないんすよ

若干早めだったが会場についた。やわらか金剛さんたちを見かけて「あ、敵だ!」と思って看板の陰に隠れたり、顔を隠しながら入ろうとする木曜屋さん達がいたり、他のファミリーも楽しそうだと思った

建物の中はちょっとだけ複雑な構造だった。どうにか会場の会議室前に辿り着く。細かいお金を持ち合わせていなかった家長に対して「家長、こんなこともあろうかと用意しておきました!」と言って両替した。これはもはやファミリーというか子分なのではないかと思った

さすが大規模大会、めちゃめちゃ人が集まっている! 出場者もそうそうたるメンツだ。観に来た人も大喜利の知っている人が多かったというか、出場していてもおかしくないのでは? という人もいた


特効さんは戦う決意を固めた

戦意や復讐心……もとい反骨精神が高まったようなこともありつつ部屋に入る

す、すげー! 壮観な部屋だ! 重要文化財すぎる内装! こんなところで大喜利できるの!? マジで!? 誘ってくださった家長には本当に感謝しかなかった。席は前の方に三人並んで座ることになった。熱戦をしっかり見るぞ~

ワクワク感と同時に「ちゃんと自分の大喜利ができるか」という不安もあった。緊張して固まってしまわないか、自分の大喜利ができなくならないかと……しかし、ありとあらゆる大喜利大会のことを思い返しても(大喜利天下一武道会本戦ですら)そんなことになったためしがないので、まぁ大丈夫だろうと思った
ウケるかどうかは別だけど、特効さんがそんな状態になるわけがない

オープニング映像、ルール説明を経て、ついに試合が始まる!

続く

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