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【 税務職員時代のエピソード-その2 】

 ハーイ、マックんです。
 今回も、税務職員(徴収職員)エピソードを書いてみます。

 時は、昭和から平成になったころ、滞納者さんが「徴収部門」へ督促状を持って、納税相談にやって来た。先輩の徴収職員が対応していました。

滞納者さん:一括納付できないので、分割で納付したい。
徴収職員:納期限の翌日から延滞税(遅延利息と考えてください。)が日ごとに加算されます。既に、〇〇円が延滞税として、本税に加算されています。更に分割納付になれば、本税が完納になるまで、本税残額に対し、延滞税率14.6%が毎日加算されていきます。できれば、一括納付をお願いします。延滞税が更に増えるので、分割納付をするとしても、短期でお願いします。

滞納者さん:(頭に血が上り、いきなり怒鳴り始めます。)延滞税率が
14.6%だとぉ~。サラ金よりもに高利じゃないか。延滞税は免除してくれ。金がないのに、一括納付は無理だ。本税だけ分割にしてくれ。延滞税を取るというのなら、本税も支払わないぞ。どっちが得か考えろ。

徴収職員:サラ金より高利とおっしゃるのであれば、金利の低いサラ金で借り入れて、国税を一括納付してください。理由もなく、延滞税を免除できません。法律に従って、要件に該当したときに限り免除します。本税も延滞税も国税です。納付いただけない場合には、滞納処分を行うこととなります。

《 コメント 》
 延滞税率の変遷等は、国税庁ホームページをご覧ください。
 当時、滞納者と徴収職員の面談は、応接セットでした。テーブルの上には、厚手ガラスの灰皿が載っていました。
 徴収職員への暴行などは、刑法犯罪になりますが、ブチ切れた滞納者であれば、何をするか分かりません。テーブルや椅子をひっくり返したり、蹴飛ばしたり、ガラスの灰皿に手をかける者もいます。

 まず、ガラスの灰皿は、島木譲二さんのポコポコヘッドに使用されるアルミの小さな灰皿に代わりました。
 次に、全部署において、応接セットは全て廃棄となり、ミーティングテーブルに代わりました。
 そして、禁煙の流れに従い、灰皿はやがてなくなりました。

 実際に暴行を受けた徴収職員(税務職員)は存在します。国税庁から金一封(金額不明)が出るとのことですが、怒鳴られるのは、日常茶飯事です。金一封ではなく、危険手当にしてもらいたい。
 そうそう、公務員に向かって、「税金泥棒(給料泥棒)」と抜かす奴がいますが、滞納者は、徴収職員に向かっては、言いません。言えません。
 滞納者は、その税金を支払ってないから。そして、我々徴収職員は、自分の給料をはるかに超える金額を滞納者らから回収していますから(笑)。

 「徴収職員」って、悪徳お上のように思われてるようです。でも、我々は、国民の負託を受けた正義の味方です。滞納者から滞納国税はきっちり回収させていただきます。
 その手法等は、別の機会に!

【 民法関連解説は、別の機会に! 】 
   虚偽表示や詐害行為や債権譲渡等、宅地建物取引士試験等各種試験の民法で出題されますが、仕事で関係するのは、正に我々、徴収職員が滞納者との関係において、頻出する事柄です。回を改めて解説します。 




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