こんなプロローグから始まる「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」の続編なら読みたい。

第二次ミニ四駆ブームで脚光を浴びた星馬兄弟は大手芸能事務所から芸能界デビューを果たす。同時にミニ四駆専門ショップをオープンし、経営者としても活躍する事になる。

一躍時の人となった星馬兄弟だが、事務所独立の際に元の芸能事務所と芸名の使用権を巡り裁判になり、芸能界の仕事を干されてしまう。また、焼肉店やお好み焼き店、訪問看護ステーションなど多角経営に手を出すがどれも半年と持たずに、第二次ミニ四駆ブームの終焉とともにミニ四駆専門ショップの業績も不振になると多額の借金を抱えてしまう。

兄の烈は借金返済のため芸能界を引退し、昼は派遣の一般事務、夜間は道路工事の仕事に就く。地道に借金の返済を続けるも、夜間の道路工事で大けがを負うと、それを理由に昼の一般事務職の派遣切りにあってしまう。
その後もいくつかの派遣に就くが長く続かず、日雇い労働のその日暮らしで食いつなぐ日々が続くようになる。
やがて、週の半分以上を自宅に引きこもって暮らすようになると借金の返済もままならなくなり、借金取りから逃げるように姿をくらましてしまう。

一方、弟の豪は芸能界に籍を置いたまま新宿でホストとして働きだすとみるみる人気ホストの座に昇り詰める。ホスト芸能人としてバラエティー番組のレポーターや深夜に地方局のレギュラー番組を持てるようになると、借金の返済や当時仕事で怪我を負って入院していた兄の生活の面倒を見るなどまじめな側面の一方、数々の女性スキャンダルや薬物疑惑などで騒がれるようになる。

そして、当時5股交際していたうちの一人から結婚を迫られると口論となり、相手の女性を殴って死なせてしまう。5股交際していた他の女性へのDVや大麻の使用も発覚し、実刑が確定すると府中刑務所に収監される。

刑務所の中で自殺未遂を繰り返す豪の元に、数年間行方不明だった兄、烈が突然の面会に訪れる。しばらくの沈黙の後、兄弟は数年間の空白を埋めるように純粋にミニ四駆に夢中になっていた頃を懐かしく思い出し、語りだす。

そして、しばらくして、兄、烈の口から第三次ミニ四駆ブームの到来を聞かされると、豪はミニ四駆への思いを兄へぶつけ、そして兄弟はもう一度ミニ四駆で人生の再起を図る事を誓うのであった。