4v4アラビア日本最強決定戦の反省文

5/5 に arabia 4v4 の国内大会が開催され、「NEXT GENERATION」が見事優勝を飾った。



自分も「OSS Gaming」の一員として参加。実にThe Money Cup以来の大会。


というよりこの大会以来、AoE2というゲームを殆どやっていなかったので、
じつに3年近いブランクがあった。
正直自分のパフォーマンスが悪すぎて、チームは1-5で予選敗退という結果に終わったが、大会の内容とその前の練習を通して感じたことを反省文も兼ねて書きとめておく。

(以後、オリジナルをAoC、今の最新バージョンをAoE2と呼ぶ。また、特記しない限り国内のゲーム事情についての記述とする)

ここ数年で AoE2 というゲームにはいろいろな変化があった。
User Patch の適用、AoE2HD への移行、3つの拡張版による新文明の追加とバランス調整などいろいろあるが、一番変わったと感じたのは採用される戦術だ。

戦術の変化


自分が一番プレイしていた時期(2013~2015、こっこ or Voobly遠征/内戦)くらいのAoC arabia 4v4の戦術メタは、

前衛:民兵即石弓、弓、斥候即、軍平塔、TR
後衛:早め即、斥候、直

が主流だった。中には即羽弓や即コンキといった文明固有や、爺直、はじクラ(遅め即からの本気城主)という変わった戦術もあったが基本は上記の戦術が選ばれていた。
特にスタンダートだったのは「前衛民兵即石弓、後衛早め即」だ。国際大会でも多く採用されていた。
しかし、今大会優勝した「NEXT GENERATION」を始め、多くのチームが採用したのが「前衛弓、後衛斥候」だ。
AoCHDでも基本戦術になっている。もちろん過去にもあった戦術だが、ここまでこぞって使われることはなかった。

また、前衛が騎士文明、後衛が弓文明だった場合は前後を入れ替えて「前衛斥候、後衛弓」というのも見られた。これなら文明の不利を背負わない編成で戦うことができる。
弓直と比べても自陣から兵を出すので派遣する必要がない=内政への影響が薄く、また兵で守ることもできる。ただしどうしても弓小屋が遠くなるため、着弾や補給は遅れる。

NEXT GENERATION のこの2つの戦術の採用率は凄まじく、mayさんのマヤ羽弓とマヤ軍兵を除き全ての試合とサイドで斥候弓または弓斥候を採用していた。

戦闘が少なくあまり差をつけづらい民兵即対決に比べ、フィジカル勝負に持ち込みやすい斥候弓対決で序盤から有利を広げることができれば、あとはどちらか一国を抑えてゲームを決める力がある。市場建造による即地図無料、VCでの連携もチーム戦にマッチしている。
特に後衛が斥候対決なのも相まって、後衛の内政差も出づらいためそのまま押し切れる可能性が高い(実際、自分はNEXT GENERATIONに斥候弓で2回とも領主で差をつけられ、城主で決められてしまった)。

チームのエースであるPaladinさんに強力なキャリー文明を持ってくるのではなく、バイキングやベトナム、エチオピアなどの弓文明を扱わせたのは(他のメンバーの得意不得意などの事情もあるだろうが)この戦術にマッチし、非常に効果を挙げていたと思う。

囲い

どのチームもしっかり自陣を囲っていた。特にDry Arabiaはデフォルトのアラビアと比べて囲いやすいのもあり、全囲いも多く見られた。
AoCと比べ柵と壁が建造時間が上昇、壁の耐久が領主で低くなっているが、家が安くなった分より家壁をしやすくなったと言える。
特に上手いプレイヤーは自陣の急所は小屋や家壁で手厚くしていた。これをきっちり作られると領主兵での侵入は難しく、城主でも石弓の侵入をある程度は防ぐことができる。前衛後衛でこれを徹底できれば、進化負けして攻められてもそう簡単には崩壊しない。

全囲いはかなり有効で、斥候を簡単に受け流すことができ、斥候弓に対しても柵門を活用することで割と耐えられる(柵門は4マスあるため、殴られている柵の後ろに立てることで相手の弓の攻撃を受けずに守ることができる)。
AoCでも市場で同じことができたが、W175とW30の差は大きいだろう。

斥候は特に流れやすく、一人でも囲っていないプレイヤーがおり、一度でも侵入を許してしまうと、そこに集中して流れてしまう。VCで連携ができるならなおさら穴場に対して圧力をかけやすい。弓を呼ばれてあっさり崩壊、なんてこともありうるため、できるだけ囲う必要がある。

敗因と分析

他にもトリッキーな文明の増加マルチキューの影響などいろいろ変わったことはあるのだが、主に今回の自分の敗因は上2つに対応できていなかったことだろう。
斥候弓対決を挑んではみたものの練度が低いため対面負けし、囲いも脆くあっさり突破され資源を抑えられて兵負け、そのまま遷都・・・という展開が3。そのためほとんどのゲームが帝王に入る前に負けてしまった。同じ土俵で戦おうとして、あっさり突き飛ばされた、いやそれ以前に土俵にすら上れていなかった感がある。

完全に結果論だが、斥候弓を相手にせず囲いで凌ぐ民兵や早め即、もしくは囲われる前に戦いを挑む軍兵塔や直など、非対称な戦いを挑んでいればまた結果は違ったのでは・・・と悔やまれる。
実際1勝を挙げた試合も民即石弓だったし、同じチームのyabaoさんは塔や全囲い民兵で良い戦果を挙げていた。
全く研究できていないので下手なことは言えないが、このあたりの戦術が有力な対抗策になりうると考えている。

最後に

久々のアラビア4v4の国内大会、主催のnomonomoさん、実況のkoujanさんの尽力もあり非常に盛り上がったと思う。
次回があるかどうかはまだわからないが、もしあるならもう一度戦いたい気持ちはある。そのためにはプレイ頻度を増やさなければならないが。。。

また、今回の大会を見て「次があれば出たい」と思ってくれるプレイヤーがいたら、ぜひ大会のリプレイを見てほしい。 Vooblyの導入は手間だが、それ以上の価値はあると思う。どうしても面倒なら配信を見るでも良い。
中でもPaladinさん、Nocturneさんの両名はVooblyでも高いレートを誇るだけあってオーダーや守り方に安定感があり、良い教科書となるだろう。
リプレイを見て真似るだけでも上達するはずだ。

なんだか反省文といいながら程遠い文章になってしまったが、何かの参考になれば幸いだ。
次回またなにか書くことがあったら、もう少しHDゲーやvoobly遠征、リプレイ閲覧をこなして戦術の研究でもしてみようと思う。

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