やれやれ部

私の用事はこの一つのビルで足りた、
先ずは三階の本屋さんで本を買う、
「温かな低音」と言うタイトルの本だ、
店員さんに聞いてみると無いとの事だったが、
どうやら「温かな低温」で検索した様だ、
失礼しました、とばかりに探して持って来てくれた、
その本を持って六階の病院に点滴を打ってもらいに行く、
点滴を打たれながら病院の窓からボーット外を観る、
どうやらとある国の特殊技術で砂漠が緑化しているみたいだ、
一本の棒を中心に湖も出来ていた、

強国はその技術を欲しがった、
開発した方の国は「良いですよ」と容認した、
しかし我々には強国が開発した技術として伝えられていた、

点滴も終わり元気になったので早速登山だ、
山道はかなり狭い一人しか通れない崖っぷちの道だ、
私の前を病人がフラフラ登っている、
私の後ろの男が私に「早く登れ」と促す、
しかも先頭を病人が登っているのも知っているのだが、
しまいにはストックで私の背中を突く始末、
後ろはかなり渋滞している、
少し後方から親子の声が聞こえる、
「全く、情けないなあ、早く歩けないのか、お前もあんな情けない大人になってはいけないよ、」
どうやら私の事を言っているらしい、
「うん、パパ、僕あんなノロマじゃあないよ、サクサク登れるもん、」
きっと私が病人を崖から突き落としたら又同じ事を言うのだろう、
「惨い、お前はあんな事したらだめだぞ、警察に捕まって牢屋に入れられるんだぞ」
「うん、パパ僕あんな酷い事絶対にしないよ、だってパパやママを悲しませたくないもん」
山頂までの我慢だ、今回の登山は他の人と違ってレジャーではないのだから、
山頂に到着、下界の砂漠を見下ろすと
以前よりかなり緑化されて来た様だ、
湖も町位の大きさになっている、
海と繋がるのが楽しみだ、

強国はその技術を欲しがった、
開発した方の国は良いですよ、と快く容認した、
強国は更に無償でよこせと言ってきた、
開発した方の国は「どうぞ、皆の技術にしましょう」と快く容認した。
しかし我々には強国が開発した技術で大企業が出資して砂漠を緑化している、
と報じられている、

やれやれ、下山してアルバイトだ、
私のバイトは給仕、大きなホテルの最上階の料理屋で働いている、
座敷ではその筋の人達が会食している、
部屋の外には子分達が数人立っていた、
会食中の親分達の御用聞きというところだろう、
やれタバコを買ってこいとか、
誰々をロビーから呼んでコイとか、
まあそんな感じだろう、
又しても店の女将が余計な事を言う、
「親分さん、何も子分さん達にそんな事頼まんでも、
ウチの店のもんにその位やらせますんで、何でも言いつけ下さいな。」
おいおい、全く余計な事を、
私がロビーに行って
「親分さんがお呼びです」
「誰だテメェ、こらぁ」
ポコポコ、パンパン、、、
こんなのはご免被りたい、、
なので腹を壊したふりをして下の階に逃げた、
やがて店が騒々しいので何事かと戻ってみたら
刑事達が強行突入した模様だ、
一人の親分らしき幹部が何か飲み込んだ、
私はすぐに爆弾だと分かり一目散に屋上に逃げた、
その後の事には全く興味がない、
屋上から見下ろすと、
砂漠は完全に緑地化されていた、
緑豊かな大自然だ、
一本の棒の周りの湖は海へと繋がっていた、

強国はその技術を欲しがった、
開発した方の国はどうぞと容認した、
強国は無償でよこせと言ってきた、
開発した方の国は「もちろんいいですよ、ご自由にお使いください、
皆の技術にしましょう」と快く容認した。
しかし強国は「我が国が開発した技術という事にしろ、」と言ってきた。
開発した方の国は「いいですよ、皆で使うものですから同じ事です」
と容認した。
しかし強国は「その技術を使わせてやるから金を払え」と迫った。
開発した方の国は「それはあまりにも酷い、それはできません、あなた達は一体どうしたいのですか?」
と、、、
強国は「お前達がこういう技術を開発する事自体が困るのだ、これからもそうさせてもらう、
嫌ならこちらとしては手段を選ばない。」

まあこんな事で、我々には開発した方の国で内乱が起こり反乱分子がその技術を破壊した、、
とでも伝わるのだろう、、
そんなこんなで嫌になる、
力が出ない、
どうでも良い、
テレビを消そう、
内部からの腐敗かも、
仕方ないとでも考えているのか?
ここまできたらどの様に侵略されているのか、
一度感じてみたらどうだろう、
全てに関係している事だ、
些細な事でも気がつくだろう、
スパイラルというよりは増幅、つまりフィードバックなのか?
腐敗のフィードバック、、
やれやれ、、、


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