機動戦士ガンダム水星の魔女 21話感想「無敵要塞大勝利! 絶望の未来へ、クワイエットーゼロ!」

 次回水星の魔女「ミオリネレンブランからの宣戦布告じゃああああ!」ラウダ君のシリアスブレイクが見られるぞ!

荒れ果てた学校で君と

 前回ノレアが派手に暴れまくったおかげで学園はめちゃくちゃである。インフラが破壊されて避難生活を余儀なくされる学生たち。先生方は事後処理で手一杯だろうから教育なんぞしている場合でもない。

 やはりこういう時のためにキャンプ技術は必要なのでグエ△キャンは必須科目だろう。

 こんな状況でもへこたれずにタオル等の支援物資運搬を自ら行うスレッタは、水星でレスキュー活動していた経験が活きています。「私は動けますから」という台詞、お気に入りのロボアニメ重戦機エルガイムの主人公も言ってた気がする(あちらは皆に発破かけるために言ってたけど)

 それにしても食べ物があるだけで有り難いのに「もっと色んなの食べたい」と言えるのはやっぱりスペーシアンとアーシアンの格差を感じるわ。地球を見ているととてもじゃないがそんな言葉は出せない。(現実の地球にも当てはまりそう)

 そんな中で元気りんりんに冷凍トマトを配るスレッタは、スペーシアンの中でも珍しく過酷な環境を熟知している。そのため食料の保存、明るく振る舞うことで相手の心理的負担の軽減など、レスキュー・サバイバル技術に秀でている。自己肯定感が少しだけ蘇った彼女のスペックの高さに気付かされる。

 マルタンはニカといろいろ話した……のかな? 望むような会話内容ではなかったかもしれないし、その選択が正しいのかもわからない。でも、人との会話ってそんなもん。マルタンの言う話し合いって、真意・経緯の中でも真意を聞きたい方だと思うのでこれでも良いかもしれない。チュチュと話すときは経緯の方を言ってあげればよし。


傷心(昇進)のミオリネさん

 戻って早々に憔悴しているミオリネさん。「どこで間違えたんだろう」とグエルの前で絞り出すように独白するが、そもそも現状が間違えまくった歴史の末路って感じなので……1話の時点でガンダムのことやプロスペラの目論見を知っている強くてニューゲーム状態でも打開は難しいよ。

 そんな彼女に「総裁になるんだってね。ご愁傷さま☆」と祝福する囚われのシャディク。ミオリネさん、一発どころか百烈パンチ食らわせてもいいぞ。きっとカミーユだったら殴りかかってる。なんか穏やかな被害者ぶっているけど前回の惨劇ほぼお前のせいだからな?

 余談だけどシャディクガールズの中に1人だけ【熱く色褪せん想いを体で伝えそうなポーズの子】がいて笑いそうになった。


チーム風見鶏

 一方その頃、議会連合はベネリットグループへの強制介入の口実を見つけてウッキウキ。しれっとベネリットグループを裏切って出し抜き4人勝ちを狙うペイル四天王は風向き次第であっちこっちに行く風見鶏である。暗殺や市民虐殺には加担してないが、強化人士などのアキレス腱持っていますぞ。

 あとなんとなく巨大な敵っぽさを出している議会連合さん、その構図死亡フラグです。

 サリウス代表とのリモート会談は何というか、親だな……って思う。やってしまった泥を自分に被せて切り捨てろと進言するのだ。グループとして、シャディクの親としてどうするべきかの落とし前をつけようというのだから立派な御仁です。


色々なことを打ち明けていくスタイル

 クワイエットゼロが発動すると誰も止められないが、唯一説得という道に持っていけそうな子、或いは説得に失敗しても武力的に問題のない子。そんな存在はこの世にスレッタしかいないわな。でもスレッタは自分がプロスペラの復讐のために生まれた存在であり、エアリアルの鍵でもあることを自覚した上で「私じゃ説得できないかもです」と笑って言ってのける芯の強さがあった。少し前まで私はスレッタの闇落ちを危惧していたけど杞憂でしかなかったよ。彼女は強い。

 その時話されたのは「スレッタはリプリチャイルド(クローンみたいなもの)」「エアリアルは中身がエリクト」というどう考えても常軌を逸した内容で、株式ガンダム呆然。

「乗って安心!」の踊りも全部女の子だけしか映っていなかったことになる。まあそれはそれで需要あるけど! それよりも出自だわ、こんなのドクターK2の200話を思い出すくらい濃い内容なんだよ。サラッと語るには重すぎるんですって。

 重い話を盗み聞きしているのは……5、5号!? 死んだはずじゃ!? トリック!? なんだか前回「許せねえよアイツラ!」みたいな雰囲気で逃走していたから風見鶏おばさんたちのところにカチコミ行ったのかと思ってたけど、「そこには逃げないだろう」筆頭の学園敷地内に逃げるという豪胆さ。ノレアの死はそれはそれとしてしっかり逃げて生き延びている、自分の信念を貫いているのがすごくいいキャラしてて好きだわ。


キャリバーン?

 ヴァナディーズ事変の際回収した『化け物』。ガンダムキャリバーンか、キャリバーンガンダムか不明だけど、ルブリスとかエアリアルのことを鑑みると前者だろう。

 ベルメリアさん曰く「データストームのフィルターが一切ない」ので、要するにガンダムWで言うところのトールギスみたいに、殺人的加速を出せるが搭乗者のことを一切考慮しない強力無比の機体という位置づけでしょう。感覚がより鮮明にフィードバックされることが予想されますが、通常のパイロットがそんなものに乗ったらそら死ぬわ。スレッタとて対策なしには無事じゃ済まないでしょう。

 それに乗せることへ反対しきれないベルメリアさんにニカ姉はお怒りだ。5号君からの身の上話聞いて、それで今度はスレッタを乗せるという。挙げ句自分は可哀想なやつなんだという煮えきらない姿勢を貫いてしまい、彼女の株価は暴落の一途を辿っている。盗み聞きしている5号君も「悲劇のヒロイン気取るアンタが嫌い」って顔している。生き残りたいから「それでも」と言い続けたが、進むためと言うより手を汚す言い訳にしかなってなかった。だから彼女に同情する者がここにはいない。責任から逃げるばかりじゃ信用も無くなっていく。

 しかし、スレッタはそれに乗るというのだ。「進むため」に。進めば2つという保証が何も無くなった今、死んで何も得られなくても自分のやれることをするのだと。ここに来て勇者の心を秘めた。


無敵要塞クワイエットゼロ!

議会連合「こ、これが、無敵要塞クワイエットゼロか!」

 ついに現れた大要塞クワイエットゼロ、いやデカすぎ!!? 縦に長い! 要塞とガンダムは切っても切れん。極秘でこんな化け物作るとは、何でバレなかったんだろうってきっとデリングが隠していたんでしょうよ。

 艦隊を引き連れて強制介入に来た議会連合、ドミニコス隊などを保有するベネリットグループに対して雑魚引き連れるはずもないので、当然精鋭部隊だろう。そいつらが贄のようにあっさりと全滅する。


範囲内のパーメット全部乗っ取り

 数kmでは効かないほど超広範囲のデータストーム空間化。クワイエットゼロに接続したのでクイン・ハーバーの時とは比較にならないほど超広範囲に球体状のエリアを構築できる。同士討ち、機体金縛り、操縦系統掌握で艦隊同士の衝突などが可能。


無人機の強さが議会連合のMSを凌駕する

 ガンドノード。ガンヴォルヴァと同じく無人機だけど、議会連合の精鋭相手に戦えるレベルの技量で、地球産とスペック差がエグい。

 しかもコイツラ自体がデータストーム空間化の端末で、数も100や200じゃきかないほどの保有量。この時点で質・量共にクワイエットゼロの方が上。


要塞内部にエアリアルがいる

 データストーム空間化による機体操縦系統の掌握に加えて、質量揃ったガンドノードの群れと鉄壁の要塞になっているクワイエットゼロ。【接近すること=死】の状況で、仮に多大な犠牲を払って突破できたとしても、エアリアルが待っているのだ。作中で無双ぶりを幾度も見せてきた無傷のエアリアルが。正直絶望しか無い。

 議会連合全滅に、シャディクは愕然としてそう。


結論。このままでは勝てません。

 MSでないと接近するのが難しいのにデータストーム空間化によって一切の自由が効かない。パーメットなしの技術は現在数少ない。パーメットを使っていないロートル機体ならパーメット掌握を防げるが、200を超えるだろうガンドノードの群れに踏み潰される。ソーラーレイとかの超長距離ビーム砲でクワイエットゼロごと破壊というのもあるが、今から用意するのはほぼ不可能。

 いかにスレッタの乗るガンダムが強力であっても、パーメットがある以上は掌握の魔の手を逃れることが出来ないし、それ以外のMSでも簡単に撃破される。つまり無理ゲー。


そして集いし

 母と姉の暴走を止めるために立ち上がったスレッタ。危なっかしい彼女のためにチュチュが一緒に行くことを宣言し、何が出来るかはさておき見捨てたくはないとマルタンも同行を決意。

「いいね」

 と上機嫌で現れたのは盗み聞きの5号君。ベルメリアさんへの立腹は置いといて同行を決意する。その理由っていうのが「行きたい場所ができた」なので、

・ノレアが描いた地球を見に行く
・ガンダム持って非人道的な奴らが集う議会連合+ペイル社のいる場所

 どっちかなーと思ったが、ひたすら生きることに執着する彼が復讐というリスキーな選択取るかと思い、ノレアの景色に行くと推測。こうして打倒クワイエットゼロの戦士4人が立ち上がったのだった! 少ねえ!!!!!! 4人で世界を救えるのはドラクエのパーティとかくらいだよ!


よくも大事なペトラや兄さんを…

ラウダ「◯してやる、◯してやるぞ、ミオリネ!」

 ◯してやるぞ天の助みたいなこと言う! ボーボボ履修していたらこの台詞でもうそれしか浮かばない! しかしラウダ君何故こんな思考になったのかといえば

・スレッタ(水星女)が来てから学園はおかしくなったけど彼女は悪いやつじゃない事は知っている。

・アーシアンのテロリストによる事件があったけど地球寮には恩がある
・兄さんが父さんを殺したというのが事実だとしても、兄さんはそんな事を積極的にする男じゃない
・今地球ではエアリアルで大虐殺を行った大罪人ミオリネがいる
・決闘という枠組みが決まったことで父は勝利に固執しおかしくなった
・兄さんも決闘を続けたせいで水星女と戦って負ける羽目になった
・決闘が悪い=そのトロフィーでしかなかったミオリネがすべての始まり
・そのミオリネはジェターク社に共同開発の名目でガンダムを保有させた
・許せねえよなあ! ミオリネ潰すぞぉ!

 プロスペラの存在を完璧に忘れてしまったがためにこんな推理になっている。表舞台に一切出ていないのでこうなるのも無理はない。でもめっちゃ笑ったし、シリアス回だったのにそれ関連のイラストが爆発的に増えたので、私達が考える以上に、ボーボボの呪いは重い。

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