『THE FIRST SLAM DUNK』応援上映に参加した話。

1 はじめに

去る2023年3月23日(火)、11か所の映画館で『THE FIRST SLAM DUNK』の応援上映が開催された。
チケット販売は先着順で、数分中にはすべての会場が完売していたそうで、その販売状況を鑑みてか、4月2日(日)に全国47都道府県での追加応援上映の開催が発表された。
今回、ご縁があって応援上映に参加することが叶ったので、自分の記憶用にメモを残しておこうと思う。

※以下、『THE FIRST SLAM DUNK』のネタバレが含まれます。ご了承ください


2 応援上映とは

もともと、「そういうものがある」というのは聞いたことがある……程度の知識だった。
何となく、登場人物たちが歌って踊って……がメインの映画(アイドルものとか)で開催されているようなイメージがある。
アイドルものなどは、現実のアイドルとのライブに参加するような感覚で応援すればいいので、確かに応援上映との親和性は高そうな気がする。
友人に誘われて、アプリゲームを原作とする『あんさんぶるスターズ!』の3Dライブを鑑賞したことがあるが、あれと似たような感じだと思えば納得だ。
『THE FIRST SLAM DUNK』公式アカウントからは「HOW TO 応援上映」の案内が出ていたが、どこまで何を持ちこんでいいかもわからなかったし、他の参加者の皆さんがどれくらいの装備で来るのかも想像できなかったし、いかんせん時間もなかったので、トートバッグに映画公式グッズの湘北Tシャツだけそっと忍ばせることにした。

3 応援上映本番

私が参加したのは、神奈川県の109シネマズ湘南での応援上映だった。
109シネマズ湘南さんは、上映開始時から『THE FIRST SLAM DUNK』を推してくださっていて、足を延ばして鑑賞しに行ったこともあるシアターなので、安心感がある。
チケットを確認して入場後、上映スクリーンの前の通路には、恐らくこの日のために再設置してくださった『THE FIRST SLAM DUNK』の大判バナーと、得点ボード風のカレンダー(日付はもちろん3/21)があり、入場客の撮影列ができていた。
そして、入場口ではなくシアターの入口で応援上映のノベルティである応援メガホン2種と印刷された「HOW TO 応援上映」、通常のサンクスプレゼントの横断幕ステッカーを手渡され、入場。
また、取材カメラが入る旨のお知らせがシアター入口に掲示されていた。

全体的な雰囲気や流れを書こうと思ったのだけれど、109シネマズ湘南の応援上映のレポは、何とネットニュースになっている。
プロの書いた文章の方が的確かつまとまりが良いと思われるので、以下のリンク先をご覧になった方がよろしいかと思う。
聖地・湘南が映画『スラムダンク』応援上映で大熱狂!
ここに書かれていないような個人の感想を書いておくことにする。

私は試合を観にきた一観客のつもりで席に座っていたので、入場シーン(オープニング)や試合中の好プレーに拍手するのが楽しかった。
拍手できたら楽しそうだなーと思っていたので、実現できて嬉しかった。
また、上記ネット記事でも書かれているが、無音が印象的な場面(「静かにしろい」から始まる三井寿のスリーポイントシュート、そしてクライマックスの桜木花道のブザービーター→ハイタッチまで)ではきちんとみんな黙りこむところが、複数回鑑賞している熱心なファンの集まりだからこそ、という感じがした。
公式の「HOW TO 応援上映」に「応援OK! 歓声OK! 拍手OK! 歌唱OK!」と書かれているので、それに反さなければ良識の範囲内で何をしても良いということだとは思うが、無音シーンで無音を保つという良識を観客全員が共有していたのは、本当にすごいことだと思った。

一方で、試合以外のストーリー部分については、大喜利めいた掛け声があがったりして、これは……好みが分かれるだろうな……と思った。
『THE FIRST SLAM DUNK』の展開を熟知しているのに加えて、恐らく他ジャンルの応援上映に参加した経験のある観客が少なからずいたのだと想像する。
ものすごくシリアスなシーンなのに、観客が発した言葉で、そこに笑いが起こっちゃうっていうのはどうなんだろう……と思ったりした。
そして、これは現実のアイドルのライブに参加経験のある身としての個人的な感想だが、ペンライト・うちわ・その他応援グッズを振るのは胸の前が原則じゃないかな……と思う。
シアターなので客席には十分傾斜がついているが、特にペンライトを頭上で振る人が目の前に座っていたら、目がちかちかしそうな気がする。

個人的に、映画冒頭で制作に携わった企業名が表示されるのだが、それに合わせて観客が「集英社ー!」「ダンデライオンー!」と提供読みをするのが、現実で行われたライブに参加した際にやったことあるやつだ……と思ったりした。
やっぱり、応援上映というのはアイドルジャンルと親和性があるのかも知れない。

4 次回の応援上映に参加するならしておきたい準備

参加者は、うちわやボードその他グッズなど、思い思いのものを持ちこんでいたし、ジャージやTシャツ、ユニフォームなど、『SLAM DUNK』のアパレルを身に着けていたりもした。
その中で、いいなあと思ったのがペンライト。
湘北の赤、山王の白、ファイターズやスローンズの黄色、などに色替えをして使っている人が多く、席が比較的後方だったこともあり、客席中が光っていて綺麗だな、と思った。
これまで私が試合観戦したときにはもらったことはないが、現実のバスケットボールの試合でも、ペンライトを配るときがあると聞いたことがある。
ペンライト自体は所持しているのだから、持っていけば良かった。
それ以外のグッズは上映中は見えないけれど、ペンライトは暗い客席内でも他の観客と一体感が感じられていいね。

会場や参加者にもよると思うのだけれど、公式からの通達が出ない限り、試合以外のシーンでの大喜利は多分避けられないのでは……と思った。
そこをどの程度まで許容できるか……という話になるので、そういうツッコミとか茶化しとかに対する心構えは必要だし、場合によっては参加をお勧めしない。
とはいえ、そういう率先して声を出す人たちがいるからこその「応援上映」であり、みんながテンションの低い状態ではただの満席の上映である。
難しいところだ。

5 終わりに

応援上映というもの自体が初めてだったので、初めて体験することばかりで驚きも多かった。
驚いているうちにあっという間に終わってしまった、という感じもある。
次回、参加できるようなら、ペンライトと心構えは準備しておかないとなー……と思った。

私は試合を観にきた観客ムーブだったのだが、声を出すわけでもないのに、通常鑑賞の3倍くらい疲れた。
あまり意識していなかったけれど、知らないうちに応援(拍手)に熱が入っていたんだと思う。
現実のライブなどでも、アーティストのパフォーマンスだけでなく、客席の熱狂にも影響されて自分の気持ちも上がっていったりする。
知らないうちにそんな現象の中にいたのかも知れない。
恐らく、『THE FIRST SLAM DUNK』できっかけをもらわなければ、自分が応援上映に参加することはなかったと思う。
貴重な経験をさせてもらった。

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