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身元確認のお供に選んだ本。

さて2022年3月2日の朝。
在宅ワークのオットの朝食とヒル弁当の支度に忙しい8時半、
父がお世話になっていた(という)デイサービスの職員さんから
「警察に電話してください」と連絡をもらった。

どうやら昨夜、自宅付近の路上で倒れていたらしく。
どうやら救急搬送されたらしく、
どうやら近親者を探していたらしく、
どうやら父を担当する民生委員さんから、父関係施設を教えられ、
やっとこ、そこに届けられていた「緊急時連絡先」の兄と私にたどり着いたということらしい。

デイケア施設の方も早朝交代時に警察から連絡をもらったらしく、
「近親者と連絡を取りたい」とそれだけの情報だった。
折り返し、担当警察署に連絡すると、「早い話が亡くなられております」と
遠回りせず、まだるっこい、くどくどした言い回しもなく、伝えてくれた。
簡単な概略だけ教えてもらい、「身元確認に来て欲しい」と言われる。
とりあえず兄に連絡もしたいし、実は午後イチでZOOM会議もあった。
「夕方でもいいですか?」と答えたら絶句された。

(いや、危篤じゃないし、もうあちらに行ってるし)
(今行っても、夕方行っても、こちらに戻ってくるはずもないし)
(あ、でも、もし全くの別人だったら、問題なのか? 問題だよな)
(どうしよう、パソコン持参で行って、ネットカフェでZOOMするか?)

もろもろ大急ぎで脳内会議をした結果、ZOOM会議を欠席した。
欠席届の電話をするとこちらも絶句され、お悔やみをいただき恐縮。
兄と待ち合わせて13時に地元警察にうかがう手筈に。
(これにも担当警官氏に、え、そんな遅くなるの的な反応をいただく)

ともあれ、父の身元確認に電車で50分ほどの地元へむかう。
道中、どうしようかと悩んだが、この本をお供に選んだ。
如月サラさんが書かれた「父がひとりで死んでいた」。
前々から気になっていた本で、ちょうど昨日手元に届いていたのだ。
考えたらなんというタイミング。
これは読むのは今でしょ!と車中読みふける。

「離れて暮らす親のために今できること」と副題にあるように
ご実家の家族と離れて暮らされていらっしゃる方々は、
ぜひ読んで欲しい。

地元警察にむかう際は、
・身分証明書(免許証、マイナカード等)
・印鑑(できれば)
があると良いと学ぶ。
ペーパードライバーの自分だが免許証は持参してて助かった。
他にまっさらなノートとペンを準備して挑んだら、
兄に「取材欲丸出し」とたしなめられた。

遺体安置室から対面室?みたいな場所に移動してくれた
父の寝姿にしばし悩む。それも兄妹ふたりして。
目を閉じた父の顔なぞ、改めて見た記憶がなく、
ふたりしてひそひそと(似てる?)(似てるかも、多分)と
やっていて警官氏達からどんより呆れたオーラが漂う始末。
最後には少し開いた口元の歯並びが決め手で父を確認。

その後、検死解剖を提案され、了解した。
検死先の大学病院への依頼と送り車は警察が手配してくれるが、
その後のお迎え車と検死費用は遺族持ちだと教わる。
解剖費用は8千円~10万円だそう。
8千円の解剖って、どんななんだろう。。。

#実家仕舞い #親を見送る #父がひとりで死んでいた  




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