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第2回 プロトバナムルキナの技使用割合から立ち回りを分析する

こんにちは、Tokiです。

 今回は前回予告した通りプロトバナムさん(以下バナムさん)のルキナの分析結果をまとめていきたいと思います。今回は立ち回りについてです。

立ち回り全体

技使用割合

プロトバナムルキナの技使用割合

 このグラフはバナムさんの40セット分の試合で振っていた技の使用割合を示しています。技の使用回数で言えば約4000回分になるので、統計的にも問題ない数かと思われます。青は相手%が0~50%、黄色は相手%が51%~の時のものとなっています。
 ただしyoutubeなどに残っている試合の分だけになるので、相手キャラに多少偏りがあるのはご了承ください。

 さてこのグラフを見ると相手%によって振る技が大きく変わることはあまりないことがわかります。下のりぜあすさんのマルスのグラフと比較するとよくわかると思いますが、相手が高%になったらこの技を多く使うといったことが少ないです。
 そのため序盤から終盤にかけて立ち回りが大きく変わることなく安定した立ち回りとなっているようです。

マルス

りぜあすマルスの技使用割合(rayさん作)

(れい_RayGames(以下rayさん), 【スマブラの匠#02】りぜあすマルス完全解剖!1000サンプルのデータから読み解く”間合い,ライン”論【スマブラSP】より引用
URL:https://www.youtube.com/watch?v=mBRylUaMKWA&t=244s )


各種技について

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 このルキナのグラフを見ているとバナムさんは立ち回りにおいて空Nを最も使用しており、次いで空前、次に下強や空後、空上となっています。ここからは各種技について軽く触れていきます。

空N
 空Nは着地隙も少なく、相手に反撃を取られることが少ないため、置きやガーキャン、差し込みなど立ち回りで最も多く使われており、比較的低リスクに振ることができる技の一つとなっています。主に対地でリーチを押し付けるために振る技です。
 また、掴み打撃でOP(ワンパターン相殺)を無くした後の新品の空Nは吹っ飛ばしが大きいため、寿命バーストの際の最後の技としても降りやすい技です。
 さらに相手が高%となれば空N1段→横スマという低リスクでバーストまで持っていける技にもなっており、篝火4ではザクレイさん相手にこの空N1段を意識させてNBによるシールドブレイクという択で見事ザクレイさんに勝利していました。

空前
 次に空前これはバナムさんの圧倒的ターン継続力を支える技の一つです。空Nや横強などで相手を崩した後に相手のジャンプ読みに振ったり、空前からさらに追撃として利用したりしています。さらには復帰阻止などでターン継続するのに利用されています。
 他にも着地する際に着地狩りにやってきた相手を追い払うためや復帰阻止阻止、飛び道具を相殺するといった防御においても利用されています。
 攻撃、防御どちらの面においても利用されていますが、前慣性の下り空前などで地上にいる相手に差し込むことは多くはなく、むしろ小ジャンプをして空Nでは間に合わないぎりぎりまで見てから差し返しとして利用したり、空中にいる相手に当てるために振ることが多くみられました。低%の時に相手に技を当ててからその後のターン継続で振ることが多いですが、高%になったらその後すぐに復帰阻止展開で空後の使用が増えるため、相手%が低い時のほうが使用割合が高くなっています。

下強
 次が下強です。下強は全体フレームが弱1段よりも短いという驚異の短さ。ガード硬直も含めて先端で下強を押し付ければ反撃を取られることもなく、地上の立ち回りで置き技や相手のステップに当たるようにしたり、ダッシュ下強というように地上の立ち回りの要となっています。低リスクな技であることから地上の立ち回りの主体となっています。
 中%~高%にかけて下強の受身の読み合いが発生し、下強→下スマ、下強→横スマ、下強→下強→下スマというように低リスクでバーストにもつながる技となっていることから、相手が高%になったら若干使用割合が増加しています。

空後
 次が空後です。言わずもがなルキナの復帰阻止において最も重要な技でバースト技の中でも最も割合の大きい技となっています。(バースト技についてはまた今後投稿します。)
 復帰阻止以外にも着地狩りやめくった相手へのガーキャンで当てたり、対空で当てることもあります。ルキナの技の中でバーストに直結する重要な技となっています。相手をバーストするための技となるので、相手%が高くなるにつれて使用頻度も増えていきます。

空上
 最後が空上です。空上は下りで当てるとリターンが高いため、シールドブレイクをした後や相手が後隙をさらした際に狙える時は空上を狙って高いリターンを得ていました。また、空上は当然ですが相手を浮かせるため着地狩りの有利展開に持っていけるため、着地狩りの始動や継続で振るのはもちろん、ガーキャンで振ったり、空中での暴れに使うことで有利展開の維持、始動につながり、バナムさんのターン継続による大火力を得るための技の一つとなっています。このように火力稼ぎの技としての利用が多いため、高%よりは低%での技の使用が多くなっています。

不思議なところ

技使用割合

 ここで改めてグラフを見て、不思議に思うことはありませんか?そう横強の使用割合の低さです。数多くのルキナ解説の動画があると思うのですが、その中で大体横強も重要な技の一つとしてあげられることが多いのに、なぜ空下や空上よりも使用割合が少なく、横Bや上Bより少し多いくらいの使用割合が低いのでしょうか?

 その答えは横強は差し込みよりも守りのために利用される技であるという点にあります。

ProtoBanhamチャンネル【スマブラSP】, 世界最強ルキナによるルキナのゲームメイクを徹底解説!これを見たらルキナの読みあいが楽しくなる!【スマブラSP】【ルキナ】
URL:https://www.youtube.com/watch?v=EgRf8OW-n_k

 こちらの動画はバナムさんのルキナ解説の動画の一つですが、こちらでバナムさんは、横強は下強を嫌がった相手が小ジャンプで攻めてくる相手に振る技であると言っています。つまり差し込みや置き技などの攻めとして利用する技としては下強や空Nのほうが優れているため、横強の使用頻度は低くなっています。バナムさんといえば圧倒的攻め、ターン継続による大火力なので、守りのための横強は使用頻度が低くなっています。
 また横強は下強と比べて全体フレームが10フレームくらい多いため、相手からの反撃も取られやすく、下強に比べてややリスクが高い技となっていますが、下強や空中技のようにそのまますぐに連続で技を当てられることが少なく、横強を当てたあとの展開が他の技に比べてやや弱いということから横強の使用頻度が少なくなっているのだと思われます。もちろん相手の小ジャンプ攻撃を咎めるためや、たまに滑り横強による差し込みをすることで拓を散らすこともできるので、ある程度は攻めに使用しています。
 ただし、この横強の使い方の中で一番印象的なのは空Nなどで相手を吹っ飛ばしたあとに受身展開になりそうというところに追撃で滑り横強を振ることで、相手を崖外に飛ばして復帰阻止の展開や崖展開という有利展開に持っていくということがありました。このように相手がガードもできないような状態で追撃に使うことで、低リスクに最速で攻めるのに横強は使われていました。

 ここまで書いてもまだまだバナムさんの立ち回りを全然まとめることはできていませんが、長くなったので今回はここまでにしようと思います。

まとめ

 バナムさんの技の使用割合を見ると、地上では主に空Nと下強、空中では主に空前、空上を軸に火力を稼ぎ、空後による復帰阻止や着地狩りによるバーストがメインとなっていると思われます。横強の使用割合の低さや空N、下強の使用割合の高さから低リスクな技選択からバーストまで持っていく立ち回りこそが世界最強ルキナ使いの強みと言えるのかもしれません。

終わりに

 次回はこれらの技一つ一つどのように使っているのかをもっと詳しくデータを使って分析をするか、バースト技の割合からの考察にするか。また分析がまとまり次第投稿します。

 ここまで見てくださってありがとうございました。よければ今後も最上位勢の分析を行っていく予定なのでフォローをしてくださるとうれしいです。また、何か質問やリクエスト、さらなる分析・考察がありましたらコメントをくれるとありがたいです。


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