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第4回 プロトバナムルキナの立ち回りの変化からルキナの立ち回りの理想形を考察する

 こんにちは。Tokiです。今回はプロトバナム(以下バナムさん)ルキナの自粛前後での変化を見ていきたいと思います。バナムさんの最近のルキナの立ち回りのほうが自粛前よりも優れており、バナムさんのルキナの立ち回りが理想とすると、自粛後のバナムさんのルキナが最も理想的なルキナであると言えるかもしれません。
 今までの分析同様、バナムさんの過去40セット分の技をサンプルとして扱っていきます。技の使用回数で言えば約4000回、バースト回数で言えば約100回分となっています。自粛前後の技、バースト回数は大体同じくらい(それぞれ2000回、50回)となっています。またYouTubeに残っている試合の分だけになりますので、相手キャラに多少偏りがあるのはご了承ください。


立ち回りの変化

前後比較_立ち回り


 こちらは自粛前後での技使用割合の変化をグラフに示したものです。オレンジが自粛前、青がオフ解禁後の大会での技の使用割合です。集計する前は違いがあるのかどうかもわからなかったですが、意外にも違いがありました。それでもパッと見ているだけでわかるほど露骨にわかるほどの違いはありませんでしたが。実際にデータとしてみてみて確かにそうだったかもしれないと感じるほどの変化でした。
 これら違いがある中で比較的大きく変わっていたのが、下強、空前、空後、横Bでした。他に使用割合が若干変わっていたのは横強、上強、空上、空下、横スマッシュ、掴みでした。
 逆に使用割合が高いのに、変化がほとんどないのは空Nと上Bでした。これらについては立ち回りで主軸としている空Nとガーキャンとして使う上Bで変化がありませんでした。空Nはかなり低リスクで置き技として使える技で、上Bは暴れやガーキャンなどの反撃として最も使える技であるため使用頻度は変わらなかったのだろうと考察できます。
 続いて使用割合の変化した技について考察していきます。

各種技の変化について

オフ解禁後に増えた技

下強
 下強については以前の立ち回りの回でも触れましたが、とにかく低リスクで触れる技で、先端なら相手にガードをさせてもほとんど反撃をとられず、対地での立ち回りにおいて重要性が増したのだと思われます。それでも%の違いで言えば3%程度しか変わっていないので見ている分にはそこまで大きな変化は見得ないように思えますが、この少しの変化でリスクを少しでも減らしているのだと考えられます。
 下のグラフは相手%が0~50%、50%~の時の技の使用割合をオフ解禁後と自粛前でそれぞれ示したものです。これを見ると下強は特に相手が低%の時に使用する割合が増えていることがよくわかります。80%くらいを超えると、ダウンからのスマッシュや受身展開からの読み合いを通してからのスマッシュといった、撃墜択にもなるので使用割合に変化はあまり見られません。余談ですが先日の西武撃ではジャスガ反転下強→外受身読み横スマッシュというめちゃくちゃかっこいい撃墜によって優勝していました。あれは素晴らしかった…。

立ち回り_自粛前

立ち回り_オフ解禁後

横B
 横Bが立ち回りの変化の中でもっと大きく変わったものといえるのかもしれません。割合の変化で言えばもちろん空後や空前と同じかやや少ないくらいではありますが、自粛前とオフ解禁後で使用技の割合が倍近くに増えているというのはこの横Bくらいでしょうか。相手キャラによって変わることはあるでしょうが、それでも横Bの使用割合が増えていました。例えば相手が同じザクレイさんのロボットを相手にした試合ですが、篝火4の勝者側ベスト64(間違ってたらすみません)では2戦で7回、EGS CupのWQFでは5戦で7回となっており、同じキャラ・人が相手でも倍近くに増えていました。
 この横Bですが第3回でも軽く触れましたが、横Bの振り方ひとつでいくつもの択をもっているのと、ステージ上のどこで当てるかによってシフトを変えることで有利展開に持っていき、ただ横Bを当てる以上のリターンを得るようにしていました。よくVIPなどでもあるのが、序盤は最終段を下シフトにして%を稼ぐというのがありますが、バナムさんはマベコン最終段下シフトを一切使わず、横シフトまたは上シフトだけにしていました。崖外に飛ばせる状態であれば横シフトにしてから復帰阻止及び崖展開にして撃墜及びターン継続からの火力稼ぎを徹底しており、ラインのない状態で当てた時は上シフトにして着地狩りの展開に持っていきより火力を稼ぐようにしていました。
 また横Bをガードされるときは2段で止める、3段目下シフトでガードされても姿勢で反撃されにくくする、ディレイをかけて3段目までだす、ディレイをかけながら4段目まで出す、ディレイをかけずに4段目まで出す。というようにガードをされても読み合いに持っていくことで反撃を避けるだけでなく、さらに火力を稼ぐという場面も見られました。
 比較的後隙が多く、他の技よりもリスクが高いようにも見えますが、バナムさんの強みでもある高速の読み合いに持っていくことでリスクを減らして、リターンを得るようにしていたため使用割合が増えているのだと思われます。

オフ解禁後に減った技

空前
 空前が結構割合が減っていたのが少し意外でした。空前と空Nは立ち回りで使いやすいものだから変わらないかなと思っていましたが、結構減っていました。
 理由としては他の技の使用割合の変化を見ると、下強、横B、若干横強、掴みが増えていることから空中よりも地上の立ち回りがやや増えたということから減ったのかもしれません。ルキナは落下の遅いキャラのため、いくら空中技が優秀とは言え、復帰阻止や着地狩りなどの有利展開の時以外に不用意にジャンプすると、ガードもできないため被弾することが多くなるので、空中技を減らしたのかもしれません。
 また着地隙も空Nより多く、持続のある技でもないのでニュートラルで多用しやすい技でもないというのがあると思います。そのため差し込みやターン継続として使う技となっているのだと思われます。そのためいくら使用割合が減ったとはいえトップクラスに使われるルキナの要となる技であることに変わりはありません。

空後
 空後もまた空前と同じようにと同じような理由で地上の立ち回りのほうが低リスクでいられるため、若干空中技が減ったのかもしれません。ただそれでもルキナは復帰阻止が命のため、空後が重要な技であることに変わりはありません。

その他
 横強、上強、空上、空下、横スマッシュ、掴みが若干変わっていました。横強、掴みは下強に比べて変化割合は小さいですがこれは先ほども述べたような地上の立ち回りが若干増えたことによるものなのかもしれません。しかし上強、横スマッシュが減ったのはリスクを減らすためだと思われます。上強は横強と同じ全体フレームで、横方向のリーチが短く、ガード硬直も2Fですが短いので地上の立ち回りで触れるものでもなく、対空として使うくらいしかないと思われます。横スマッシュは一点読みなどが減って、リスクを減らしていました。空上は火力稼ぎに最適ですが、なかなか当てに行くのは難しい技のため、やや増える程度に収まったのかなと思われます。空下に関しては崖に置くことで外に飛ばして復帰阻止展開の維持、あわよくばメテオでの撃墜を狙えるうえに、崖に戻りながら打てばほぼリスクなく打てるため、復帰阻止に行けなかったタイミングで打ち得な技となっています。

バースト技の変化

バースト技_自粛前

バースト技_オフ解禁後

 こちらは自粛前後のバースト技の割合をグラフ化したものです。
 これを見ると、空前、空後、横Bの割合が増えて空上、スマッシュの割合が減っています。立ち回りにおいて空前、空後が減っているのにバーストの割合が増えているというのは、復帰阻止をしっかりと決め切れる割合が増えたということを示しています。特に空前は相手の動きをよく見てそれに対応して、崖外で何度も復帰阻止を決める足りしていました。さらに横Bは崖展開でその場や回避を読んで100%くらいで当てれば撃墜できるということや、横Bを立ち回りにおいて使用する割合が増えたことから割合が増えたのだと思われます。崖を上がった後の相手のステップなどを横Bで止めて撃墜するということもありました。
 また、スマッシュや空上の割合が減ったのは単に一点読みのスマッシュが減ったという点や、寿命バーストが減ってちゃんと仕留めきることが増えたということがあげられます。

まとめ


 今回バナムさんの自粛前後での変化を見てみましたが、空中技の使用がやや減り、地上の立ち回りで使う技の使用割合が増えたことがわかりました。その中でも下強や横Bなどの低リスクで火力を稼げる技の使用割合が増えていました。ただし、横Bはバナムさんの強みでもある高速の読み合いを仕掛けられる+読み合いに勝った際の有利展開後のターン継続からの火力が高いor 撃墜できることから使用割合が増えたと考えられます。それでも主流の技は空中技となっていますが、そのなかでもリスクを減らす立ち回りにシフトしていったのだと考えられます。

終わりに


 次回はそろそろ別キャラの分析をするか、一旦バナムさんのルキナのまとめ記事でも書こうかなと思っています。投稿が遅くて申し訳ないですが、Twitterやnoteでの反応はとても励みになりますので、気軽に反応していただけると嬉しいです!

 ここまで見てくださってありがとうございました。よければ今後も最上位勢の分析を行っていく予定なのでフォローをしてくださるとうれしいです。また、何か質問やリクエスト、さらなる分析・考察がありましたらコメントをくれるとありがたいです。



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