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スリー・アローズ創業者、シンガポールで9年間の活動禁止処分

シンガポール金融管理局(Monetary Authority of Singapore:MAS)は、暗号資産(仮想通貨)ヘッジファンド、スリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital:3AC)創業者に対して、同国の規制対象にある金融サービス事業での活動を禁止する9年間の禁止命令を出した。

3ACの共同創業者であるスー・チュー(Su Zhu)氏とカイル・デイヴィス(Kyle Davies)氏は、リリースによると、規制対象となっている活動や、資本市場サービス会社の経営に携わったり、取締役を務めたり、実質的な株主になることは禁じられるという。

今回の禁止命令は、虚偽の情報を提供したことで2022年6月にMASが同社を批判、その後、調査を開始したことと、スー氏とデイヴィス氏が3ACのシンガポールと英領ヴァージン諸島の事業体で果たした役割を受けたものとMASは述べている。

ずさんな管理体制を強く非難

MASによると、3ACは新しいファンドマネージャーの選任についてMASへの通知を怠たり、このマネージャーは規制対象の業務は行っていないと虚偽の主張をし、適切なリスク管理の枠組みを設けなかったという。

「ファンドマネージャーの上級管理職は、投資家の利益を保護するため、強固なリスク管理措置を講じる必要がある」と、政策・決済・金融犯罪担当アシスタント・マネージング・ディレクターのルー・シュー・イー(Loo Siew Yee)氏は声明で述べた。

「MASは、スー氏とデイヴィス氏によるMASの規制要件の目にあまる無視と、取締役としての責務怠慢を深刻に受け止めている。MASは、このような不正行為に関わる上級管理職を排除するための措置を講じる」

新規事業でも罰金

8月、スー氏とデイヴィス氏の新規事業で、破産債権を取り扱う暗号資産取引所OPNXは、ドバイの暗号資産規制機関「Virtual Asset Regulatory Authority:VARA」から約280万ドル(約4億600万円、1ドル145円換算)の罰金を科されていた。

9月14日に入手した通知のコピーによると、罰金は未払いのまま。OPNXは、インド洋の島国セーシェル共和国で登記されている。

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