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後輩から、私へ

トケイ様

いつもTwitterで作品を拝見しております。

私は実は、ある時期だけ、トケイさんの後輩という位置で同じ場所にいました。

トケイさんの描かれる絵は隅々にまで描き手の意思が生きているという感じがして、見るたびに圧倒されました。
行動も発言も真っ直ぐな意思に満ちたもので、その強さに憧れていました。

自分の手持ち全てを武器にして、総動員して、荒波を渡っていく、大きな船のようだと思っていました。
トケイさんの絵は、その船に掲げられた大きな旗のように燦然と翻っていました。

先日、「私の先輩へ」という漫画を読みました。
涙が出ました。

その逞しい船体は今までにどれだけの圧力を受け続け、どれだけの障害とぶつかって傷ついてきたのか。
強さの裏に、どれだけの弱さを隠してきたのか。

先輩に甘えてばかりだった私たちには知り得なかったことが沢山あったのだと、今更、泣くのも烏滸がましいと思いながら泣きました。

本当に本当に、素敵な先輩なのですね。

トケイさんへ

絵も上手くないし意思も弱かった私にとって、トケイさんは本当に、憧れの先輩でした。
眩しすぎて、一緒にいるのも申し訳ないと感じるほどでした。

今までのお礼を言い尽くせないまま離れ離れになってしまったことに、今、気づいてしまいました。

先輩。
あなたのようになれたらと憧れていました。
先輩がいなければどうにもならなかったことが沢山ありました。
先輩がそばにいてくれたことで零れた涙がありました。
先輩が救ってくれた人が沢山、沢山いたのです。

(面と向かって言うのは恥ずかしくて無理だなぁと、こんなところにこんなことを匿名で書いてしまっている私を笑ってください……)

離れてしまった今も、先輩の姿に励まされています。

結局私は社会人になっても絵を描くことをやめられませんでした。今は、絵を人生の一部にしていこうと少しずつ少しずつ動いています。

船体が傷つこうと燃料が尽きようと、それでも燦然と旗を掲げ続ける先輩の姿に、勇気を貰っています。

意思に溢れる線の一本一本が、一文字一文字が、私は変わらず大好きです。

陰ながら応援しています。

長文を失礼致しました。
どうか、身体に気をつけてお過ごし下さいね。

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