■はじめに
公私ともに忙しいため結果のみの更新となります。
■メタゲームブレイクダウン
《表現の反復/Expressive Iteration》禁止から4か月、ついにIzzet Phoenixがトップメタに。とはいえ後半はRakdos Midrangeが盛り返してきており、2強が形成されている。メタゲームのバランスは非常に良い。
天使カンパニーというアグロ系勢力が増えたため、アグロが盛り返している。
《苦難の影》が流行していて、緑単が久しぶりに10%を割る結果に。相性が改善されたことが伺える。また、スピリットの凋落ぶりがえげつない。このフィールドではやや苦手が多いか。
■『兄弟戦争/The Brothers War』の影響
・《苦難の影/Misery's Shadow》
本セットの生み出した害悪生物。Rakdos Midrangeが苦手としていたMono-G DevotionのPIG能力持ちにメインから対応できる柔軟性に加え、膠着時のマナフラッドの受け皿として八面六臂の活躍。
最初は1枚~2枚の採用ながら、Mono-G Devotionの流行を受けてメイン3枚が主流になってきた(この影響か、Mono-G Devotionが11月下旬から失速気味)。
・《徴兵士官/Recruitment Officer》
白単アグロや白青兵士などの白系アグロの1マナ域として幅広く活躍。カンパニー系デッキにもフィットする強力な1マナ域。やっていることは《薄暮見の徴募兵》と同じなので、1マナでこの能力を持つ意味合いが大きいことは結果が証明している。
・《カイラの再建/Kayla's Reconstruction》
天使カンパニー復権の立役者(注目デッキにてサンプルリストを掲載)。ソーサリータイミングながら5マナで《集合した中隊》を超える効率に。白の濃いデッキでしか使えない、奇襲性に欠ける点がネックだが、EtBシナジーの強い天使デッキならインパクトを生み出せる点が評価された。
・《抹消する稲妻/Obliterating Bolt》
Izzet Phoenixの《溶岩コイル》枠が上位互換に変更。PWに触りづらい点がネックだっただけに嬉しい1枚となったが、2マナであること、《シェオルドレッド》《苦難の影》に対処不能なこと、そしてソーサリーであることなどがネックとなり、採用率は伸び悩み、また枚数も抑えられている。Big Red、Goblinsなどでは重宝するか。
■注目デッキ
・注目デッキ1:白青兵士 / WU Soldiers
強力な兵士が加わり、ロードの《雄々しい古参兵/Valiant Veteran》を据えたクロックパーミッション型の兵士部族デッキが散見された。《先兵の飛行士、ハービン/Harbin, Vanguard Aviator》のスタッツは目を見張るものがある。《急報》8枚体制は大振りなデッキ相手に強い。
・注目デッキ2:天使カンパニー /Angels
《カイラの再建》で大幅強化された天使カンパニーが相当数入賞、全体の5.5%に。スピリットを抜き、カンパニーデッキの最先鋒となった。大振りなデッキには《集合した中隊》が強く、ライフゲイン能力が高いためアグロ相手を苦にしない、低速・高速どちらにも強みが出せる点が高評価のポイント。《カイラの再建》でまくり性能も高い。
・注目デッキ3:青黒神託者コンボ / UB Oracle
《悪魔の取り引き》を含めたセルフミル系カードを織り交ぜた、コントロールタイプの《タッサの神託者》デッキ。見た目よりもコンボ成立スピードが速く、リソース獲得手段も多いため手札破壊も効きづらい。アグロ相手も《ファラジの考古学者》が絶妙なサイズの壁となってくれる。キーカードの《神託者》を《取り引き》や《竹沼》で拾えるのがポイント。