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誰が最初に「声優初挑戦」をしたのか?

 「声優初挑戦というフレーズ」自体については、前に一応探した限り以上のものはでなかったんですけど、同じ意味合いでというか、
「声優に挑戦」という煽りというかそう言われたりしたのは誰なのか的な、一応の「声優初挑戦」についての増補的な別記事です。
いちおう探すだけ探したので雑ではないので。

「声優初挑戦」は何時から使われ始めたフレーズなのか?という疑問からの雑検索|TOKAS (note.com)





「声優初挑戦」が最初に言われた1979年(昭和54年)


 専門ではない、もしくはそれらの仕事を一度もやった事のない声優ではない人が声優を担当する時の報道などで言われる「声優初挑戦」という言い回しがあります。
今じゃ言われすぎて嫌悪感すら覚える人もいそうな、このフレーズ。
言われまくってはいるけど、じゃあそれ自体はいったい何時から言われたんだろう? と思って探したりしました。前に。



それで自分の出来る範囲で漁った限りで、見つかった最古の「声優初挑戦」は1979年の週刊明星の記事でした。

週刊明星 1979年9月2日号 p.187

あしたのジョー 劇場版 1980
日本 Color 153分
初公開日: 1980/03/08 公開情報:日本ヘラルド=富士映画

映画アニメ あしたのジョー 劇場版 (1980) - allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/147104

あしたのジョー - Wikipedia

 1980年公開のアニメ映画の製作時の報道ですね。
記事内容としては1/3ページ程度のそんな大きくないものですけど、「声優初挑戦」の文字は確かに書かれていました。

 今のとこ、資料を一つ一つ漁って掘り出そうにも、探す当てが思い浮かばないのもあって、現状で自分が見つけられた限りでの最古の「声優初挑戦」はコレです。
あくまで「声優初挑戦」ってフレーズ自体は。


「声優に挑戦」した植木等 1975年(昭和50年)


 使われまくってるそのフレーズそのものだけでなく、「声優」に「挑戦」という言い回しで検索するとさらに遡ることになります。

扶桑社 [編]『週刊サンケイ』24(23)(1288),扶桑社,1975-05. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1809993 (参照 2024-05-15)
https://dl.ndl.go.jp/pid/1809993/1/6

 これはドラマ版猿の惑星の番宣広告のキャプションでの一文なんですけど、吹き替えに植木等が担当していることもあってか、こんな煽りがあったわけです。

主人公は、チンパンジーのゲイラン(ロディ・マクドウォール。吹き替えは植木等)。地球時間1988年8月19日に未知の惑星圏を飛行中の、アラン、ピート、ジョーンズら3名の宇宙飛行士の搭乗した宇宙船が、突然のタイム・ワープに襲われて未知の惑星へと不時着(ジョーンズは、その時に死亡する)。

項目名: 猿の惑星 (テレビドラマ)
著作者: ウィキペディアの執筆者
発行所: ウィキペディア日本語版
更新日時: 2023年9月18日 03:33 (UTC)
版指定URI: https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%8C%BF%E3%81%AE%E6%83%91%E6%98%9F_(%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E)&oldid=96990824


 他で「アテレコ」とか「吹き替え」って表現されてた中で、サンケイに載った広告では「声優」って表現だったんですよ。

XユーザーのTOKIさん: 「テレビ版『猿の惑星』(日本では1975年に放映)でアテレコ初挑戦という植木等氏。 https://t.co/FOxrZqcdkF」 / Twitter

https://dl.ndl.go.jp/pid/1851190/1/5
https://dl.ndl.go.jp/pid/1825263/1/31
https://dl.ndl.go.jp/pid/1809993/1/6

 で、その結果「声優に挑戦」したという言い回しのされた存在に。

 これも今のとこ、探し方が悪いのかなんなのか、自分が見つけた「声優」に「挑戦」って煽りはコレが一番古いです。



「アフレコに挑戦」した前田武彦 1964年(昭和39年)

 今は言葉の通りの関係かまず「声優初挑戦」とか言うののが多いですが、上記植木等のように声を当てるという意味でアフレコやアテレコとも言います。
そんで、「アフレコ」でで「挑戦」という煽りという言われてた事を探すとさらにもっと古い例が出てきたりしたわけです。

役者の悪口はもうやめた!

★日本テレビ系に八月から登場するテレビ映画、『天真らんまん』の撮影がはじまった。

これに放送作家の前田武彦が、にくまれ坊主の役で特別(初)出演。

ところでその数日後のアフレコで、ふだんは自分の書いたセリフを役者がきちんとしゃべらないと不満顔の前田センセイ、生まれてはじめてのアフレコに挑戦(?)した。が、さっぱり口があわず、NG(だめ)の続出。ここぞとばかりに大辻や小畑がいびるので、ついにたまりかねてあげた悲鳴が、「もう、役者のわる口はやめた!」

https://dl.ndl.go.jp/pid/1850594/1/34
https://dl.ndl.go.jp/pid/1850594/1/34


『天真らんまん』(てんしんらんまん)は、1964年9月16日から12月16日まで日本テレビ系列局で放送された日本テレビ製作のテレビドラマである。ライオン歯磨とライオン油脂(現・ライオン)のグループ単独提供。全13話。モノクロ放送。放送時間は毎週水曜 21:00 - 21:30 (日本標準時)。

項目名: 天真らんまん
著作者: ウィキペディアの執筆者
発行所: ウィキペディア日本語版
更新日時: 2023年12月3日 11:48 (UTC)
版指定URI: https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%A4%A9%E7%9C%9F%E3%82%89%E3%82%93%E3%81%BE%E3%82%93&oldid=98305570

前田武彦 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/前田武彦


 これら以外だと80年代以降に多いんですよね、「挑戦」って書いちゃっているの。
それらをそれぞれを集めるのはいまのとこやるつもりはないです。


それで誰が最初に「初挑戦」したのか?


 植木等でいいとおもいます(よくねえ)





あくまで自分で探した限りで他にもあるかもしれない可能性

 前にかいたのとほとんどおなじですが、何度もこうして書いとけばほかのだれかがもっと古い事例探してきてくれるだろう、みたいな思いもあります。
探してくださいよほんと。

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