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原作再現ボスコン:ヘンチマン


ヘンチマン(初版データ)

「ドーモ、ヘンチマンです」/「俺にもそいつと遊ばせろ」/「お前のことは知ってるぜェ、ガキィ……」/「俺は女を痛めつけるのが好きで、テメェのような生意気なガキはその次だ。一番いいのはその両方だ。わかるか?」/「どんどん楽しくなってくるぜ。いたぶるのがよ……」/「クソが!」/「舐めくさりやがって、イヤーッ!」

原作:『ニチョーム・ウォー……ビギニング』など

ヘンチマンはネオサイタマのフリーランス・ニンジャであり、下劣で狡猾、残忍で粗暴な性格を持つ。
彼のトレードマークは禁酒法時代を思わせる灰色帽子とコートで、その右手は無骨な鉄の義手へと置換されている。その中には様々な武装――握りしめることで発動する赤熱化機構、遠距離へ攻撃が可能となるチェーンナックル機構、様々なグレネードを発射する内蔵ランチャーなど――が仕込まれており、彼の状況判断に応じて武装は使い分けられる。
ヘンチマンは傭兵としてはかなりのベテランであり、特にネオサイタマのストリートを中心とした様々な知識を持つ。その知識と経験から来る状況判断能力は全く油断ならない。

ヘンチマン(種別:ニンジャ)
カラテ:9  	体力:17
ニューロン:8	精神力:8
ワザマエ:7 	脚力:7
ジツ:4   	万札:20
近接攻撃ダイス:10	遠隔攻撃ダイス:7	回避ダイス:7
ソウル:☆ビッグ・ニンジャクラン(【体力】+8、【脚力】+2、回避-4、連続側転不可)

◇装備とサイバネ
▶テッコ、「禁酒法時代めいた灰色帽子とコート(伝統ニンジャ装束として扱う)」、
『内蔵型グレネード・スリケン』(テッコ内蔵武器として扱う)、
『内蔵型スモークグレネード』(テッコ内蔵武器として扱う)、
『テッコ赤熱機能』、『チェーンナックル』、オーガニック・スシ、トロ粉末、ZBRアドレナリン

『内蔵型グレネード・スリケン』:
「内蔵型」「遠隔武器」「小銃」「爆発:カトンLv3」「1シナリオ2回限り」
「各種近接武器による射撃ペナルティ無視」

『内蔵型スモークグレネード』
「内蔵型」「遠隔武器」「小銃」「爆発3x3」「ダメージ0」「回避ダイスダメージ2」
『攪乱』「回避不可」「1シナリオ2回限り」「各種近接武器による射撃ペナルティ無視」
『攪乱』:
この攻撃が命中したターゲットは、次の手番終了時まで「近接攻撃/遠隔攻撃難易度+1」を得る。
この効果はほかの攻撃難易度上昇効果と重複しない。

『テッコ赤熱機能』:
これは精神力消費やジツ発動判定を必要としないことを除いて、『カトン・パンチ』と同一の効果である。
テッコにこのサイバネは仕込まれているため、腕部サイバネが破損した場合は使用できなくなる。

『チェーンナックル』:
ヘンチマンは攻撃フェイズ開始時に「戦闘スタイル:射出攻撃」を宣言してもよい。
そうした場合、その攻撃フェイズでは「連続攻撃-1」「リーチ+1」を得る。
「ボックスカラテ連打」と併用することはできない。
テッコにこのサイバネは仕込まれているため、腕部サイバネが破損した場合は使用できなくなる。

◇スキルとジツ
●連続攻撃2(3)、●連射2、●マルチターゲット、●時間差、●疾駆
●歩く砦、●怪力、●薙ぎ払い、●掴み取り
●タツジン/ボックスカラテ、●特殊近接ステップ、●挑発、『ストリート知識』、『下劣な挑発』

『ストリート知識』:
ヘンチマンはかなり長期間傭兵業をやっており、ネオサイタマの勢力図を知悉している。
そのため、フリーランスニンジャ、傭兵ニンジャ、「サークル・シマナガシ」「ニチョーム」などの小規模ニンジャ組織、
小規模ヤクザクランなどに所属するニンジャについて情報収集を行う場合、難易度が-1される。

『下劣な挑発』:
ヘンチマンは自身が得た知識を利用し、相手が精神的に苦痛に感じるであろう挑発を行う。
事前の情報収集に成功していた相手に対しては、ヘンチマンは手番開始時に「●挑発」を使用できる。

◇補足
ヘンチマンは自身の【体力】が半分を切るか、味方がある程度死亡して勝ち目が薄い状況では即座に逃亡を選ぶ。

戦闘時にはヘンチマンは敵を分断するように挑発を行い、各種グレネードやテッコ射出機能を使って立ち回る。「テッコ赤熱機能」とビッグニンジャの持つ「怪力」の能力、及びボックスカラテの出目6のダメージ上昇によって、最大で4点ダメージを出す攻撃は脅威だ。
加えて、状況が悪くなるとすぐに逃げ出す悪賢い判断能力によって、キャンペイグンなどでは長くに渡って敵として(あるいは邪悪なPCであれば味方として)付き合うことになるだろう。

ヘンチマン(2版データ)

これはPCが十分に育ってきた(名声5〜9程度)場合に単体ボスとしてふさわしい敵として造形されたヘンチマンのデータだ。必要に応じてGMはヒサツ・ワザの削除などバランスを調整すること。

ヘンチマンの基本的な戦術は、まず1ターン目に赤熱機構を起動し、できる限り集中状態を維持しながらボックスカラテによる近接攻撃を行う(基礎ダメージ1+火炎1、出目6で痛打1)。
アトモスフィアが低いうちは「☆◉踏み荒らし」もしくは「内蔵型グレネードスリケン」によって次にボックスカラテ攻撃をする敵の回避ダイスを削り、味方に攻撃が集中するようなら「◉挑発」でターゲットを分断する。アトモスフィアが上がってくるとまず『●戦闘スタイル:ボックスカラテ連打』を切り、それでも倒せない相手には連続攻撃回数が減った状態でヒサツ・ワザを狙う(ダイスを7個+4個のように偏らせる)。
カラテバリアやチドク・ジツなどを持つ隣接すると危険なターゲットに対してはチェーンナックルを使用して攻撃し、クローンヤクザなど回避しない目標に囲まれたなら『☆◉歩く武器庫』で得たノダチで回転斬撃を行い、一掃する。
サツバツ! を与える攻撃やヒサツ・ワザに対しては、大量の緊急回避ダイスを注ぎ込んで防御を図る。
彼は撤退までに即応ダイスを2-3個残しておき、スモークグレネードを発射してから逃げようとする。

ヘンチマン(種別:ニンジャ)
カラテ:10  	体力:23
ニューロン:8	    精神力:9
ワザマエ:10     脚力:7
ジツ:4   	    万札:20
攻撃/射撃/機先/電脳  11/10/8/8
回避/精密/側転/発動  8/10/10(UH)/12
即応5、緊急回避6

◇装備とサイバネ
 ブレーサーを除く伝統的ニンジャ装束一式
(パーソナルメンポ+ニンジャ装束+ニンジャレガース)
  【体力】+1、【精神力】+1、回避ダイス+1、
  緊急回避ダイス+2、即応ダイス+1、脚力ダメージ軽減1(反映済み)

▶テッコ、▷テッコ内蔵武器一式(以下参照)
『内蔵型グレネード・スリケン』:グレネード。着弾点にカトンLv1、瞬時行動で発射できる。リチャージ1
『内蔵型スモークグレネード』:グレネード。瞬時行動で発射できる。
 着弾点を中心とした3x3マスにD6ターンの間煙が発生する。リチャージ2。
 煙の中にいるすべてのターゲットは、煙の中で行動を開始するか終了すると回避不能の回避ダイスダメージ1。
 さらに、煙の向こうには射線や視線が通らず、煙の中にいるすべての存在は不覚状態になる。
『テッコ赤熱機能』:
これは精神力消費やジツ発動判定を必要としないことを除いて、
『★カトン・パンチ』(『☆◉歩く武器庫』でノダチに切り替える場合は『★カトン・エンハンス』)と同一の効果である。
テッコにこのサイバネは仕込まれているため、腕部サイバネが破損した場合は使用できなくなる。
『チェーンナックル』:
ヘンチマンは攻撃フェイズ開始時に「戦闘スタイル:射出攻撃」を宣言してもよい。
そうした場合、その攻撃フェイズでは「連続攻撃-1」「リーチ+1」を得る。
テッコにこのサイバネは仕込まれているため、腕部サイバネが破損した場合は使用できなくなる。

◇スキルとジツ
●連続攻撃3、●連射2、●マルチターゲット、●時間差
『☆◉踏み荒らし』『☆◉歩く武器庫』
『◉◉タツジン・ボックスカラテ』『◉ヒサツ・ワザ:パワーボム(◉ヒサツ・ワザ:アラバマオトシを読み替える)』
『◉特殊近接ステップ』『◉挑発』『◉わきまえた撤退』
『◉知識:ストリートの流儀』『◉知識:ヤクザの流儀』『◉知識:官憲の流儀』『知識:◉独立小組織』『◉知識:犯罪』
『◉交渉:威圧』『◉交渉:煽り』『◉交渉:駆け引き』

『◉わきまえた撤退』
ヘンチマンに関わらず、傭兵ニンジャの第1目標は生存だ。状況が不味くなったときにさっさと逃げるのは、恥でもなんでもない。
ヘンチマンが撤退するにあたって判定が必要な場合、その難易度は-1され、加えて彼はその判定に状況にあった知識スキルや交渉スキルを追加できる。

◇補足
ヘンチマンは自身の【体力】が半分を切るか、味方がある程度死亡して勝ち目が薄い状況では即座に逃亡を選ぶ。

ヘンチマンをシナリオに登場させるには?

1.敵/味方となるフリーランス傭兵

ヘンチマンは歴戦の傭兵ニンジャであり、カネで動くタイプのニンジャである。したがって、ソウカイヤの邪悪ビジネスを請け負うこともあるだろう。基本的にヘンチマンは機を見るに敏なニンジャであるため、ソウカイヤなど大規模ニンジャ組織に所属するPCに対しては、敵に回るというよりはどちらかと言えば味方になることが多いだろう。
一方でドラゴン・ドージョーやフリーランス、ソウカイヤのヌケニンなど「敵対してもあとくされがない」相手に対しては厄介な敵だ。

2.ニチョームの侵略者

原作『ニチョーム・ウォー……ビギニング』のように、ヤクザクランの手先となってニチョームを襲撃する役柄として、ヘンチマンはぴったりである。彼は敵対するニチョームのPCたちのことを調べ上げ、挑発によって分断して殺そうとするだろう。

3.バウンサー

ヘンチマンは邪悪なニンジャのバウンサーやボディガードとして雇われることもあるだろう。彼は下劣な人格の持ち主であるが、雇い主のカネが続く限り(そして自身の命が脅かされない限り)は忠実に振る舞うし、非道な仕事も選り好みしないため、ニンジャネーム通りの右腕として振る舞うだろう。

最後に

このプラグインは非営利かつ悪意のない使い方であるなら、好きなように転載/改変をしてもらって良い。ただし、その場合はこの記事へのリンクを示してもらえれば嬉しい(万が一公式のプラグインと混同するようなことがあっては困るので、それを防ぐためだ)。

更新履歴

20/11/12 公開
24/03/09 2版データ追加

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