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5月の受賞者一覧と選者の講評

選者:稲本 英(@ayaINMT83) 以下、敬称略

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グランプリ受賞者

・bulueblood60 (@blueblood602)


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選者の評

同じ世界に居る筈なのに、どこか違和感がある。
見ないふりをしてきたものを言語化した瞬間、すとんと腑に落ちた感覚を思い出した。
その限りなく細い線は気付いてしまえば限りなく強固なもので、君と僕はもしかしたら背中合わせだったのかもしれないし、君は空を僕は足許を見ていたのかもしれない。
読後の泣くでもなく笑うでもないどうしようもない遣る瀬無さに惹かれた歌だ。

佳作 受賞者

・ゆきまち(@y_yukimachi

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選者の評

誰の胸の中にも似たような共鳴がある歌だと思う。
読み手の世代によってその悲しい恋の懐メロも様々な面影も違うのだけど、読む人それぞれに同じような情景が胸に投影されるのではないだろうか。
読み手それぞれの意識に同じテイストの絵を描かせるのも、歌のちからなのだ。

・ひげっち(@hidgepaso

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選者の評

『味方』とはこういうことなのだ。
恋愛であろうが、家族であろうが、つまりは人間関係であろうが。
人は無傷ではいられないように、誰かを傷つけずには生きてはいけないのだ。良くも悪くも。
その『きみのストーリー』を肯定も否定もせず『敬意を払う』と表現した作者の『きみ』に対してまっすぐ向き合おうとする姿勢に打たれた。

・水沢せり(@MizusawaSeri

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選者の評

口に出して読むと、作者の感情ののった息遣いが伝わってくるよう。
くやしさを糧にしなくちゃ。頭ではわかってる、わかってるけど。せめて動き出したいのだけれどそれさえも出来ずに蹲ったままくちびるから発露したような、まさに『つぶやき』が歌になっていると感じた。

いいね賞 受賞者

・もちゅ୨୧⑅*.(@IUwa51

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今月の選者の総評

回をおうごとに増えていく応募歌。
それは、新しい歌、新しい感性との出会いの喜びでもありました。
そして、この素敵な歌群からたったの4首しか選べない、という苦しみでもありました。

全体的に内省的な歌が多いように感じました。やはり詩歌を嗜む方々は、常におもいの矢印を内側に向けているのだと思われます。
そして、その矢印がしっかりとシンプルに一点を定めている、そんな歌に私は惹かれたように思います。
あぁ、そういう歌を詠みたいんだな、私は。と、あらたに発見した心地でもあります。

選者という貴重な機会をいただき感謝しています。
ありがとうございました。
来月からはまた一投稿者に戻り筆を置きたいと存じます。

今回受賞された方のお歌は、月刊『五行歌』7月号でも受賞発表されます。
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次回・6月募集について

次回、6月の募集は6月1日の0:00にツイートされます。
募集要項は以下です。


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