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11月の受賞者一覧と選者の講評

選者:南野薔子(@Tower11710) 以下、敬称略

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グランプリ受賞者

hito_kakera(@KakeraHito


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選者の評

完成度の高さが目を引きました。鉄棒が役割を失い、ただ時の中に存在している様子、その影までも捉えた「日時計」という比喩。「くるり」に、子ども時代の軽やかさと学校が賑わっていた頃の感覚が凝縮されています。

佳作 受賞者

naoki(@scnaoki

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選者の評

 「化石」は実際に化石そのものか、化石のような古い本の比喩か、いずれにせよ、古いものを手放して「自分」の場所が少し広がった、その手放す行為をきちんと見つめているさまが「土に還した」にあらわれています。

朔巳 了༼•͟ ͜ •༽ (@satOru_saKumi


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選者の評

 混沌とした世相のことでしょうか。ネガティヴな言葉、画数の多い漢字の多い前半に対して後半のひらがなの多さが人の心や体のもろいやわらかさのよう。なにを思い出したいのか考えさせるところにも惹かれます。

るなつ(@luntsu_luna


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選者の評

 さよならとさようならは文字の上では「う」の有無だけの違いですが、それで別れの質感が異なります。そのどちらを選ぶのかに伴う緊張感とお好み焼きをひっくり返すという具体的な緊張感の重なりのリアリティ。

いいね賞 受賞者

・め る り(@kotorachacha


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今月の選者の総評


 五行の中に、何をあらわすか、そのためにどんな言葉を選び、どういうふうに並べるか、そのひとつひとつの選択に対しての熱量を感じながら、たくさんの作品を読ませていただきました。テーマも作風も多彩で、たいへん読み応えがありました。言葉を削いで緊密感のある作品もあれば、言葉としては未整理感もありつつも独特な魅力を放つ作品もありました。賞として選べるのは四首のみでしたが、たかしろなおみさんの「長いもの」山口絢子さんの「自分が自分のストーカー」shiiさんの「オートクチュールの恋」月夜案山子さんの「雲を追い出されたこの雨」彩風さんの「詩集にハサミ」一福千遥さんの「ことのは」あーやんさんの「一音」ほたるさんの「音叉」も印象に残りました。あらかねふみさんの「自己保存プログラム」表現の面白さも好きです。
 二月から続いてきたTwitter五行歌グランプリも今回が最後となりました。これを機に、多くの皆さんにとって五行歌が少しでも身近なものになり、また書いてみよう、読んでみようと感じていただけていたらいいなと思っています。


今回受賞された方のお歌は、月刊『五行歌』1月号でも受賞発表されます。
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