有給休暇と噂話とクリスマスツリー
息子の発熱による、再びの連日欠勤が明けてようやく落ち着いたと思ったらもう月末。
振り返るとひと月前がずいぶん昔に思える。
インフルエンザだと言うのにすぐに解熱し、有り余る元気を持て余していた娘も無事先日定期テストを終えてホッとした様子。
しかし相変わらず学校からのプリントは出てこない上に毎朝寝坊しているので、ついに夫から娘にカミナリが落ちた。
二日連続。
こういうのって、いつ直るのかしら。
いやいや、ずっと直らないかも。
私もそうだしなぁ…
今月は欠勤が多かったので、お給料減っちゃうなぁとしょんぼりしていたけれど
職員さんから
有給使いますか?と聞かれ、二つ返事でお願いします!と答える。
こんな時、わずかながらでも手取りが確保できるのは嬉しい。
ホッと胸を撫で下ろす。
木曜日
コロナ禍以来に幼稚園のママ友達と集まる。
いつも舵取りをしてくれるママが場所から日程から段取りを決めてくれた。
私もだいぶ前から予定を合わせて楽しみにその日を待っていたはずだったのに日が近づくにつれ、なんとなく気が重く感じる。
当日を迎えて、嬉しい再会を果たし、楽しく話しはじめてしばらくしてその理由がわかった。
私は、彼女が得意としている話題がそもそも苦手なんだ、ということを。
自分の子供のデリケートな話題も面白可笑しく話題にする。
可愛さ余ってのことなんだろうが
良い面も悪い面も全部ネタとして披露されるので聞いていると気をつかう。
噂話も得意で
知り合いの子供たちがああだとか、こうらしいなどとも話題に上る。
もう違う中学なんだし良いんじゃない?
と喉元まで出かかって飲み込んだ。
それこそ余計なお世話か
ふと、彼女の話題は私にとっては返答や反応に困る類いの内容が多いのかも知れない、と思い至る。
決して悪気があるのではなく、みんな興味があるだろうと提供されたその話題たち。
考え方の違い
環境の違い
子供の友達の噂話に興じる親の姿は子供たちにどう映るだろうか
彼らの尊厳に関わる失言をしていないだろうか
私にとってはその方が重要だ。
立派でなくても、頭脳明晰でなくても
ちょっとだらしなくても
そういうことだけは守れる大人でありたい。
なかなか深く考えさせられる時間になった。
毎年、クリスマスが近づくと自宅マンションのエントランスには高さ160cm程のツリーが飾られる。
この家に越してきたばかりの6年前の冬
当時小さかった子供たちを見た管理人さんから飾りつけ一緒にどう?と声がかかった。
もちろん子供たちは大喜びで、ぎゃあぎゃあケンカしたり協力したりしながら大きなツリーを飾りつけた。
それ以来、管理人さんとのクリスマスツリーの飾り付けは毎年恒例となりこの時期になると声がかかるようになっていた。
けれどいよいよ今年はどうしても予定が合わない。
残念だけど二人とももう大きくなったし無理もないですねぇ、お姉ちゃん中学生やし、ぼくも五年生でバスケ忙しいもんなぁ
今年は僕がやりますわ
管理人さんが言う。
本当に残念…
と思いながらも2〜3日が過ぎた。
ある午前中、出かけようとエントランスを通るとツリーの飾り付けを終えたばかりの管理人さんと会った。
今年もキレイですね!ありがとうございます。
大変でしたか
と言うと
そんなことないけど、また来年予定あったらぜひ一緒にやりましょうね
と笑顔で返してくれた。
ええ、もちろん!
息子や娘が聞いたら、喜びます
ピカピカ輝くツリーを見ながら、またこの時期を迎えられたことを嬉しく思った。
来年は、またみんなで飾り付けをしよう。
12月の足音がすぐそこまで来ている
そんな一週間。
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