競馬週刊ニュース(22/9/18~22/9/25)

ウメムスビ 父譲りのパワーでOP戦カンナSを制す(9/24)

土曜中山9R、芝1200mで行われた2歳OP戦のカンナSは雨の影響で重馬場での開催となった。
パワーの要求される条件の中この一戦を制したのは、新種牡馬ファインニードル産駒の牝馬ウメムスビだった。
スタートを決めて逃げ馬の後ろにつけ、直線に入って先頭に立つとそのまま押し切る理想型での勝利。
短距離王者だった父のパワーを存分に受け継いでいると見られる。
ファインニードル産駒として初のOP入りも果たした。
来年度に向けて、どれだけ距離を伸ばせるかが注目される。

中山巧者ハコダテブショウ ながつきSを制してOP戦初勝利(9/24)

土曜中山11R、ダート1200mで行われた3歳以上OP戦のながつきSを制したのは4歳牡馬のハコダテブショウ。
スタートして向こう正面では馬が行きたがり、鞍上石川騎手がそれに応じて先頭に立った。
4角終わりでは後続との差は1馬身ほどだったが、直線でさらに差を拡げて最終的には2着に3馬身差をつけて勝利、タイムはコースレコードとなった。
あまり万全の状態でなかったものの高パフォーマンスを見せたのはさすが中山巧者と言ったところで、中山ダートはこれまで4-0-0-2という成績。
京葉Sあたりではやはり本命となってきそうだ。

期待馬エゾダイモン ここは順当の未勝利勝ち(9/24)

土曜中京3Rに行われた2歳新馬戦(芝2000m)を制したのは、GⅠ馬グローリーヴェイズの半弟であるエゾダイモン。
道中は最内4番手を追走、直線では坂を上がり切って手応えの良かったトーホウガレオンを見事に差し切った。
新馬戦で4着に敗れて人気は落としていたが、やはりここは良血馬らしく余裕の競馬を見せてくれた。
主戦の武豊騎手もコメントしている通りまだまだ成長を見込めるハーツクライ産駒、これからが楽しみだ。

コパノキッキングの半妹セラドナイト新馬勝ち(9/24)

土曜中京4R、ダート1400mで行われた新馬戦を勝ったのはC. ルメール騎手騎乗のセラドナイト。
落ち着いた流れの中で先頭集団外目に位置、コーナーで2番手に進出し、直線では逃げ馬を躱すと後続との差を詰めさせずに余裕を見せたままゴールした。
日本では珍しいMendelssohn産駒で、母はセラドンということでダート戦線で活躍した丸外コパノキッキングの半妹であるが、セラドナイト自身は持込馬にあたる。

ファントムシーフ 出世レースの野路菊Sを制す(9/24)

土曜中京9R、芝2000mの条件で行われた2歳OP野路菊Sを制したのはハービンジャー産駒のファントムシーフ。
道中は心配されていたキックバックの嫌がりを見せることなく4番手を追走し、直線入口で逃げ馬に並ぶと余裕のある様子で躱し切った。
過去の野路菊S勝ち馬にはワグネリアンやラブリーデイ、メイショウサムソンなど活躍馬が多く名を連ねるだけに、ファントムシーフの今後の飛躍に期待を持てる。

横山武史騎手 JRA通算400勝達成

土曜中山2Rをディナトセレーネで勝利した横山武史騎手は、この勝利を以ってJRA通算400勝を達成した。
また、同時に今期通算100勝も達成した。
2017年にJRAでデビューし、昨年はGⅠ5勝、自身初の年間100勝を達成するなど大活躍を見せた。
今年は重賞であまり活躍を見せられていないもののコンスタントに勝ち星を積み重ねており、現在は関東リーディングジョッキーとなっている。

C. ルメール騎手 JRA通算1600勝達成

土曜中京4Rをセラドナイトで勝利したC. ルメール騎手は、この勝利を以ってJRA通算1600勝を達成した。
2002年12月に短期免許でJRA初騎乗、参戦2日目に初勝利を挙げた。
2015年にはJRA通年免許を取得し、主戦場を日本に移した。
今年は海外レースも多く昨年ほど勝ち星を上げてはいないものの、オークスをスターズオンアースで制した他、世界に通ずる手腕を世界各地で発揮している。

名牝の仔ついに重賞タイトルに輝く ジェラルディーナがオールカマーを制する(9/25)

日曜中山11R、第68回目を数えるGⅡオールカマー(芝2200m)を制したのは4歳牝馬のジェラルディーナだった。
テン乗りの横山武史騎手が「理想的なポジション」とした内5番手で道中を進み、前にいたバビットとウインキートスの間を突き抜けて勝利を手にした。
モーリス、ジェンティルドンナという2頭の年度代表馬の間に生まれた超良血馬で、重賞での惜敗続きについに終止符を打った。
横山武史騎手はオールカマーを連覇、今年の重賞2勝目を挙げた。

ハクサンムーンの半弟ルクルス新馬勝ち(9/25)

日曜中京4R、ダート1200で行われた2歳新馬戦を快勝したのは武豊騎手騎乗のルクルス。
好スタートから2番手につけ、直線では人気を分けあったカンフーダンスとの叩き合いになるかと思われたが同馬を軽く抜き去った。
その後は鞭を2発入れられたのみで、それでも2着に3馬身差をつけての楽勝だった。
父ハーツクライ、母チリエージェ、母父サクラバクシンオーという血統で、スプリント戦線で活躍したハクサンムーンの11つ下の弟に当たる。
まだまだ完成形には遠く能力だけで勝ったということで、その伸び代を含めて期待したい。

スワーヴリチャードの全妹 バロッサヴァレー新馬勝ち(9/25)

日曜中京5R、芝2000mで行われた2歳新馬戦を制したのは3番人気のバロッサヴァレーだった。
ヴァモスタイテーが大きく離して逃げる中で中団に位置し、3角から徐々に追い出しを図った。
直線に入って1番人気シルヴァーアーマーとの一騎打ちとなったが、バロッサーヴァレーの末脚が優った。
父ハーツクライ、母ピラミマという血統で、'18大阪杯、'19ジャパンCを制したスワーヴリチャードの全妹に当たる。
多少気難しさもあるようだが、良い方向に成長すれば重賞戦線でも活躍できる裏付けがあることは確かである。

ジャスティンパレス神戸新聞杯快勝 最後のタイトル獲りへ闘志燃やす(9/25)

日曜中京11R、菊花賞トライアルのGⅡ神戸新聞杯(芝2200m)で卓越したパフォーマンスを見せたのはジャスティンパレスだった。
道中は先行集団の内で折り合い、3角入りで外から進出を開始。
残り200m地点で逃げたリカンカブールを捕らえると、鮫島克駿騎手に激しく追われて後続を3 1/2馬身突き放して1着となった。
ホープフルSで2着に入りクラシック戦線での活躍を期待されていたものの、皐月賞と日本ダービーでは共に9着に敗れていた。
雪辱を期す中での完勝で、菊花賞の本命候補に名乗りを挙げた。
半兄には阪神大賞典で2着に入ったアイアンバローズがいることからも長距離適性を見込めるのではないだろうか。

先週末(9/24、25)中央競馬種牡馬成績

種牡馬成績トップはハーツクライ。
成績は6-0-2-17/25で、2歳馬においてはバロッサヴァレー、ルクルス、スマラグドス、エゾダイモンの4頭が勝利した。

3勝で並んだのがヘニーヒューズとモーリス。
ヘニーヒューズ産駒ではトレドが新馬勝ちし、2着数も4つと上々の成績。
モーリス産駒はなんと言っても超良血のジェラルディーナがオールカマーを制覇し、産駒の今年度重賞5勝目を飾った。

神戸新聞杯を勝ったジャスティンパレスはディープインパクト産駒。
ディープインパクト産駒では他にルージュスティリアが3歳以上1勝クラスを勝利。
どちらも春の重賞戦線で悔し涙を流しただけに、秋からの飛躍に期待したいところである。

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