キョウエイボーガン号の訃報を聞いて、「引退馬支援」について改めて考える
どうも、マックです。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
[1] キョウエイボーガン号の訃報
お正月最中の1月2日、悲しいニュースが発表されました。
キョウエイボーガン号が天に旅立たれたとのことです。
享年32歳でした。
2021年末に蹄葉炎が悪化し、本年1月1日に介助をしても立ち上がれず苦しそうな状況になったため、獣医師の処置により眠りについたそうです。
(認定NPO法人 引退馬協会ホームページ https://rha.or.jp/topics/20220101_001.html 1月4日閲覧)
1992年の中日スポーツ賞4歳S(GⅢ 現在のファルコンS)と神戸新聞杯(GⅡ)を連勝し、京都新聞杯(GⅡ)や菊花賞(GⅠ)ではミホノブルボンやライスシャワーと鎬を削ったことで知られる本馬は、引退後に廃用となる予定だったところをファンの松本かおり氏に引き取られ、乗馬クラブアリサで第2の馬生をスタート。
その後、引退馬協会に引き取られて支援を受けながら、クラブに訪れる人からアイドル的存在として可愛がられて余生を過ごしていました。
そんなキョウエイボーガン号の訃報はとてもショックな知らせで、SNSでも多くの悲しみのコメントが寄せられていました。
[2] 改めて考える、「引退馬支援」の重要性
しかし、改めて引退馬支援の重要性を感じることになりました。
もしキョウエイボーガン号が松本氏に引き取られなかったら、もし引退馬協会に引き取られなかったら、引退後はそのまま行方知らずになり、こうした訃報も届かなかったかもしれません。
競争馬は産業動物です。
利益追求を目的として生産され、引退後の処遇は保証されていません。
しかし、近年では産業動物の福祉という観点から、引退馬に新たな役割を与えることで少しでも多くの馬を救おうとする運動が盛んに行われてきました。
その一つとして1997年に生まれたのが、イグレット軽種馬フォスターペアレントの会です。
その後名称を変えて、現在の引退馬協会となっています。
この組織では、インターネットの普及により自分が応援していた馬の将来を案ずる人が増えてきたことを受けて、引退馬を引き取って人々が触れ合える「セラピー動物」として余生を送ってもらうことで、引退馬の「その後」を守ろうとしています。
引退馬協会に登録された馬はフォスターホースと呼ばれ、インターネット上でフォスターペアレントと呼ばれる支援者を募り、その支援を頼りに生活していくことになります。
現在フォスターホースに登録されている馬には、顕彰馬タイキシャトルや2冠馬メイショウサムソン、変則2冠馬ディープスカイ、さらにはブロンズコレクターとして愛されたナイスネイチャといった、往年の名馬たちが名を連ねています。(引退馬協会HP https://rha.or.jp/f/fh-ichiran.html 1月4日閲覧)
ナイスネイチャに関しては、2021年度の300万円を目標としたバースデードネーションで、3500万円以上もの寄付金が集まったことでも話題になりました。(ナイスネイチャ・33歳のバースデードネーション https://syncable.biz/campaign/1589/ 1月4日閲覧)
これには、『ウマ娘プリティーダービー』(Cygames)に登場するナイスネイチャが人気を集めていたことが一役買っています。
一競馬ファンとして、引退馬が支援を受けながらも、牧場で人々に愛されながら元気に過ごしている姿を見るのはやはり嬉しいものですね。
[3] 終わりに
キョウエイボーガン号の訃報を聞いて、引退馬支援の重要性を改めて考える機会を得ました。
全ての馬を救うことはもしかしたら難しいかもしれないけれど、せめて現役時代に自分が応援していた馬のその後だけでも救ってあげることはできるかもしれません。
私マックは今月末に20歳の誕生日を迎えるのですが、その節目に引退馬協会に登録されているフォスターホースの支援者になろうと思います。
こうして一人一人の支援が集まることで、できるだけ多くの引退馬が救われることを願うばかりです。
最後になりますが、キョウエイボーガン号のご冥福をお祈りするとともに、関係者の方々へお悔やみを申し上げます。
(文責 マック)
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