競馬週刊ニュース(22/11/7~22/11/13)
地方交流重賞ローレル賞を制したのは地元の有力馬マカゼ(10/8)
火曜川崎11Rではグランダム・ジャパン2歳シーズン第5戦であるローレル賞が行われた。
レースは1番人気に推されたマカゼが好スタートからハナを奪ってマイペースに持ち込み、直線では後続を楽に突き放して余裕の逃げ切り勝ち。
他馬との格の違いを見せつけた重賞初制覇となった。
マカゼは父フリオーソ、母ユリカチャン、母父ゴールドアリュールという血統の2歳牝馬。
川崎で4戦して3勝2着1回という成績で、今年の東京2歳優駿牝馬の有力候補であることは間違いない。
スピーディキック ロジータ記念も圧勝(10/9)
水曜川崎11R、3歳牝馬限定戦のロジータ記念(ダ2100m)では、南関東牝馬二冠馬のスピーディキックが単勝1.2倍の圧倒的1番人気に推されていた。
スタートしてしばらくは中団内を追走していたスピーディキックだったが、向正面では馬群を捌きながら前に進出し、4角で逃げ馬に並ぶところまでポジションを上げてしまう。
道中でそれだけ脚を使ったにもかかわらず直線に入るとさらに伸び脚を見せて、後続の追撃を全く許さない完勝だった。
スピーディキックは父タイセイレジェンド、母デザートフラワー、母父サイレントディールという血統の3歳牝馬。
今年の南関牝馬2冠を制したほか前走戸塚記念で牡馬相手にも勝利を収めており、地方3歳世代では牡馬牝馬の垣根を超えた最強馬として君臨している。
ホッカイドウ競馬の総決算 道営記念を制したのはサンビュート(10/10)
木曜門別12Rでは、ホッカイドウ競馬のシーズン最終戦であるグランプリ道営記念(ダ2000m)が行われた。
1番人気は今年のホッカイドウ二冠馬で前走ダービーグランプリを制したシルトプレ、2番人気は前走旭岳賞で2着だったサンビュートだった。
道中は先行していたサンビュートが、4角で逃げ馬の内を突いて先頭に躍り出る。
直線に入るとシルトプレと、6番人気のルールソヴァールが外から叩き合いの形で良い手応えを見せる。
しかしこの両頭に馬体を併せられたサンビュートが脅威の粘り腰を見せ、最後はシルトプレを1/2馬身差抑えて道営記念制覇を成し遂げた。
サンビュートは父パイロ、母チャームエンジェル、母父Theatricalという血統の5歳騸馬。
JRAで3勝を挙げたのちにホッカイドウ競馬に移籍し、前年の道営記念では1番人気に推されたものの10着に敗退していた。
雪辱を期した一戦を制したサンビュートにとって、今回が嬉しい初重賞制覇となった。
ディープインパクト産駒ライトクオンタム 底を全くみせないままにデビュー戦は逃げ切り完勝(10/12)
土曜東京5Rの牝馬限定2歳新馬戦は、世代の数少ないディープインパクト産駒の1頭であるライトクオンタムが制し、競走生活の好スタートを切った。
逃げ馬不在の中で譲られる形で先頭に立つも、集中力を切らすことなしに気持ちのいい逃げを打つ。
早いラップが続いたが直線に入っても全く垂れず、鞭なしでむしろ後続を離す一方で、新馬戦ながら格の違いをはっきりと見せつける内容での勝利となった。
ライトクオンタムは父ディープインパクト、母イルミナント、母父Quality Roadという血統の2歳牝馬。
今期6頭しかいない産駒から既に2頭が好内容での勝ち上がり、ディープインパクト恐るべしである。
7馬身差独走ホッコーメヴィウス 阪神JS勝利で今期重賞3V(11/12)
土曜阪神8RのJ・GⅢ阪神ジャンプSを制したのはホッコーメヴィウス。
後ろからぴたりとマークされる苦しい形での逃げだったが、最後の4角からスパートして後続を突き放すと直線で飛越した後もさらに伸び、2着に7馬身差をつけて勝利した。
精神力とスタミナの高さが垣間見える圧勝劇だった。
ホッコーメヴィウスは父ダイワメジャー、母ホッコーメモリー、母父ダンシングブレーヴという血統の6歳騸馬。
今期はこれで重賞3勝目で、重賞成績は3-2-0-0/5という充実ぶり。
今後は暮れのJ・GⅠ中山大障害も視野に入れて調整されると陣営はコメントしている。
武蔵野S ギルデッドミラー5歳でダートで待望の重賞V(10/12)
土曜東京11RのGⅢ武蔵野Sでは、芝重賞で好走歴のあったギルデッドミラーがついに重賞制覇を果たした。
人気のレモンポップをマークしに行った際に折り合いを欠いたものの、鞍上の三浦皇成騎手なんとか抑えて落ち着かせる。
コーナリングで他馬にポジションを取られ、向正面ではレモンポップから離れた外からスパート。
レモンポップは内に刺さりながらも逃げるバスラットレオンを捕らえたが、これを決め手で上回ったギルデッドミラーがさらに外から捕え切り、ハナ差差し切ってこのレースをものにした。
ギルデッドミラーは父オルフェーヴル、母タイタンクイーン、母父Tiznowという血統の5歳牝馬。
'20NHKマイルC3着や京都牝馬S2着があったものの、暫く不振が続いたため今夏からダートに路線を切り替えた。
OP1着、リステッド2着と弾みに乗って望んだ初のダート重賞の舞台で、ついに悲願のタイトルに恵まれた。
GⅡデイリー杯2歳S オールパルフェがしぶとい粘り腰で勝利を掴む(10/12)
土曜阪神11Rに行われたGⅡデイリー杯2歳Sでは単勝3番人気のオールパルフェが逃げ切り勝ちを見せた。
ゲート内で落ち着きがなくスタートは出負けしたが、行き脚がついてハナを奪うとすぐにマイペースに持ち込む。
直線の坂に差し掛かる辺りで力強く後続を突き放すと、大外から強襲したダノンタッチダウンの追撃を1/2馬身差抑えて見事に逃げ切った。
オールパルフェは父リアルスティール、母クイーングラス、母父ルーラーシップという血統の2歳牡馬。
今年度新種牡馬のリアルスティールはこれが産駒の重賞初制覇となった。
復活ユニコーンライオンが福島記念を10番人気から逃げ切り勝ち(10/13)
日曜福島11RではGⅢ福島記念が行われた。
昨年はパンサラッサが初重賞制覇を飾ったことからより注目度が高まっていたが、まさか同じ矢作厩舎のユニコーンライオンが逃げ切り勝ちの再現をするとは誰が思ったであろう。
スタートから積極的に促されてハナを奪い、向正面でしっかりとマイペースに落とし込んで息を入れる。
直線では上位人気馬が当日良く伸びていた5分所を突いてきたが、それらをお構いなしに内埒沿いをピッタリ通ったユニコーンライオンがまんまと逃げ切ってしまった。
ユニコーンライオンは父No Nay Never、母Muravka、母父High Chaparralという血統の6歳牡馬。
昨年の鳴尾記念1着、宝塚記念2着という成績を残しながらも今年は不振が続いていたためGⅢでも評価を落としていたが、まさかの復活劇に会場のざわめきは収まらなかった。
名牝の娘が悲願の戴冠 ジェラルディーナがエリザベス女王杯を制覇(10/13)
2010年台初頭、GⅠ7勝を挙げ日本を沸かせた稀代の名牝・ジェンティルドンナ。
10年ほどの時を経て、その娘であるジェラルディーナがついにタイトル奪取を果たした。
日曜阪神11Rに行われた中距離女王決定戦のGⅠエリザベス女王杯は、当日から激しく降り始めた雨の影響で重馬場となった。
大外枠からスタートしたジェラルディーナはポジションを下げて後方待機。
衝突が頻繁に起こるほど凝縮した馬群を右前に見ながらしっかり折り合う。
4角から徐々にポジションを上げて最後の直線に入ると、重馬場の中で最もよく伸びる外を通って突き抜け、馬場の真ん中で粘っていたウインマリリンを余裕を持って差し切って1着となった。
ジェラルディーナは父モーリス、母ジェンティルドンナ、母父ディープインパクトという血統の5歳牝馬。
優秀な競走成績を収めた牝馬が成功するとは限らないシビアな繁殖生活において、母娘2代でGⅠ制覇を達成したその血脈の優秀さにただただ畏怖の念を抱いた。
JRA種牡馬着別度数ランキング 2022年11月第2週
第1位はドゥラメンテで4-4-3-7/18、複勝率60%超えの好成績を残した。
2歳馬が3頭勝ち上がったが、その中でも土曜東京3Rを勝ち上がったセレンィピティはスローペースを後方から徐々に捲って4馬身差の圧勝という高レベルのパフォーマンスを見せた。
第2位はスクリーンヒーローで3-2-0-7/12。
日曜東京11RのオーロCでは、ウインシャーロットが昇級初戦を勝利で飾った。
最低着順が新馬戦の4着で、それ以降全12レースで入着を果たしている安定感が売りである。
5ヶ月の休み明けであっさりリステッド競走を制したポテンシャルの高さも目につき、次走でも上積みが十分期待できる。
第3位はジャスタウェイで3-1-4-15/23。
伝統の出世レース黄菊賞を制したセブンマジシャンは重馬場をものともしない際立つ決め手を見せつけての快勝を見せ、今後に注目が集まる。
重賞勝ちに関しては以下の通り。
GⅠエリザベス女王杯…モーリス産駒ジェラルディーナ
GⅡデイリー杯2歳S…リアルスティール産駒オールパルフェ
GⅢ武蔵野S…オルフェーヴル産駒ギルデッドミラー
GⅢ福島記念…No Nay Never産駒ユニコーンライオン
J・GⅢ阪神JS…ダイワメジャー産駒ホッコーメヴィウスs
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