見出し画像

越美北線魅力発見隊 まち歩きin美山② 市波駅周辺

【経緯】


新幹線開業に向けて越美北線を考える会は、福井県福井市、東郷地区の有志を中心に、新幹線開業時に歴史・文化・風景などを中心とした見どころを伝えられるようにしたいという思いで、景観について考えたり、利用促進につながる事業をしてきた。
今年3月には、沿線地域住民や行政の方と座談会を開き、越美北線や地域交通のあり方について自由に意見を交わした。
地域住民が主体となって、自分たちの住むまちや周辺地域全体のことを考えていくことが大切なのではないか、協力できることはみんなでという気運が高まってきている。

【目的】


沿線地域の方たちと協働して、沿線地域の魅力発掘作業に取り組み、越美北線の利用促進を促すために、1年かけて「越美北線沿線魅力マップ」を作成したいと考えている。

イベント主催者: 新幹線開業に向けて越美北線を考える会

【事前打ち合わせメモ】

下宇坂分館にて
前川隊員から紹介いただいた谷口さんにまち歩きのコーディネートをお願いした。谷口さんは歴史に詳しく、飛び地のある場所やその由来について、小和清水の石工さんの話や小和清水石の石臼が台湾へも輸出されていたということについてなど話が尽きなかった。
市波駅からまっすぐ登ったところにある本向寺さんの報恩講の際に並ぶ出店の「焼きまんじゅう」(回転焼きともいう)を買って食べるのが子供の頃の楽しみだったそうだ。
当日は、谷口さんが書かれた「昔の市波の街並地図」を持ってまち歩きをすることにした。市波は美山で一番大きな集落で、散髪屋・魚屋・鍛冶屋・呉服屋などが上と下2軒ずつあったというから当時のにぎわいが想像できる。

歴史に詳しい谷口さんの話に引き込まれる

【越美北線魅力発見隊 まち歩きin美山②市波駅周辺】

様々なイベントが活発化してきた秋、各地域のイベントスタッフをされている隊員さんも多く10月15日の参加者は9名となった。県外からの若い参加者もあり、歩きながらも質問が尽きなかった。

【コース】
市波駅⇒本向寺⇒二宮神社⇒貴志医院⇒下宇坂小学校⇒De nachos(Mickey ‘s cafe)⇒旧街道⇒下宇坂分館

市波駅の敷地が広く取ってある理由は、駅からさらに支線を引き、トロッコなどで貨物輸送する計画があったからだという。戦時中鉄が必要になり、レールを持って行かれたり、戦後の車の普及で計画は消えてしまった。
国道158号線は福井市から長野県松本市に至る重要な幹線道路だ。時代とともにバイパスができ、それによって地域の人々の生活にも大きな影響を与えてきた。

市波駅前にて平本会長のあいさつ

市波駅から旧158号線ともうひと昔前の旧158号線を渡って(表現正しい?)坂を上ると本向寺が現れる。向かって右手は市波小学校があった場所だそうだ。

昔の国道。路線バスも走っていたという。
一段上るごとに空気感が変わっていく本向寺


浄土真宗本願寺派 隆向山 本向寺
第5代本光坊了顕の像
ご住職からお話を伺う


現在谷口さんのお母さんが漬物石に使っている小和清水石の石臼を借りてきてくださった。
福井の蕎麦屋で昔から使われていたが、現在は石工さんが一人もおらず、
新しいものは手に入らないという。


下宇坂分館前にある前田又兵衛氏の石碑
旧美山町時代の話はスケールが大きく、興味深い。

まち歩きを終えての座談会では、「歩くきっかけが大切」「サイクルトレインがあればもっと広範囲を見て回れる」などという声が聞かれた。
美山の小学校はそれぞれ「学校林」を持っているとのこと。美山中学校の修学旅行では前田建設のホテルでテーブルマナーを学ぶらしい。美山の子どもたちは幸せな学びの場を持っていてうらやましく感じた。

春になったら小和清水にある前田記念館にも行ってみたい。
※冬期(12月~3月)休館


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?