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15歳

中学時代 何を血迷ったのかバスケ部に所属していた 
正直苦痛でしかたなかった 
なんか「どれか部活に入らなきゃダメ」みたいな決まりがあって 
(今思うと本当にそんな決まりあったのかな?)バスケ部に入った。 
小学校時代 仲の良かった友人たちがその部活に入ったということも 理由のひとつだし、あの頃「スラムダンク」が流行っていたこともある 
しかし、私は当時「スラムダンク」が流行っていたことは 知っていましたが、実は読んだことはなかった。 でも「スラムダンク=あまり内容知らんけど超かっこいい」という事は頭の中にあった。 
ルールも 
「選ばれし5人でやる」 
「ボール持ったら3歩以上歩いちゃ絶対ダメ がまんがまん」 
「あの網に入れると2点 1点じゃなくて何故か2点」 
「そして超遠くから投げて網に入ると特別に3点あげるよ」 
ぐらいしか把握してなかった。マジで。 
「入ったらルール覚えるだろう」ぐらいの軽い気持ちで入部した。 


もうなんつーかね、イヤだったんです。 
なんか、うまく言えないけどね、あの空気というか、なんというか。 
もっとさ楽しく和気藹々としたかった。どーせやるなら。 
「あはは いくぞ~ そーれ」 
「お、こいつやったな~うふふふふ」 
みたいな感じでやりたかった。 

「部活に命捧げろ」みたいな感じが嫌だった。 
なんで、たかが中学のバスケのために怒鳴られたり殴られたりしなきゃならなかったんだろうと。 
日曜も練習行かなきゃいけなかったしさ、休みなんかなかったよ 
部活の空気がそんな感じだったから、なんとなく例え同級生同士の間でも『上手い奴は偉い 下手な奴はあまり調子に乗るな』みたいな感じが 
あって、なんかみんなの顔色見て部活をやっていたような気がする 
まあ僕が勝手にそう感じていただけかもしれんが。 

そんな苦痛だったら早く辞めればとお思いでしょうが、空気が空気だけに とても当時の僕には「僕辞めます」とは言い出せなかった。 
ごく一部だが同級生に無駄に熱い人たちがいて 
「一緒に燃え尽きようぜ!」みたいな思いを押し売りさせられるのも辛かった。あと申し訳なかった。そこまで熱くなれなかった。 
そして見ててちょっと恥ずかしかったのも事実。ごめんおかべ。 

まあでも僕にも責任がないわけではない。 
うまくなりたいとは思っていたが、うまくなろうとは思ってなかった。 
練習も「いかに楽に、怒られず、迷惑かけずこなせるか」ということばかり考えていて、出した結論は「極力ボールに触らない」という凄まじいものだった。「極力ボールに触らない」を目標に日々練習している天パの少年がうまくなるわけがなく、もはやなぜバスケをしてるのか自分でもわからない始末。 

今だから言う。 

3年最後の試合 

これで負けたら引退という試合 

僕 

心の底から 

負けろと思ってました。 


負けた時、すごくすごく嬉しかった。 
もう部活やらなくていいんだと思った。 
自由だって。日曜日休めるぞって。 
みんな泣いていたけど僕全然悲しくありませんでした。ごめんみんな。 
でもそのくらい部活がイヤだったんだ。 
試合終わったあと、そこの体育館にあったトランポリンで遊んだ。 
それがすごく楽しかった。 

バスケ部に入っていちばん楽しかった思い出は 

トランポリンで遊んだこと 

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