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【教えて!正頭先生】#5 「「英語絵本が退屈」なのはレベルの問題ではない」

トド英語公式アンバサダーに就任された正頭英和さん。「教育界のノーベル賞」と呼ばれる「グローバル・ティーチャー賞」のトップ10に選ばれ、今もたくさんのエデュテイメントに関わる教育のスペシャリストの知見から、おうち英語で悩むママさんたちの質問に毎週答えていただけることになりました〜😆✨今回は第5弾です!


Q:兄弟で英語力に差がある場合、どう進めていくべきですか?

兄弟に限らず、その子に応じたことをやっていくべきだとは思います。どっちかにしか手がかけられないから、どっちかに合わせたいのかもしれないですが、どっちにも合わせちゃダメだと思います。
レベルの差にもよりますけど、例えば英検®︎準1級と英検®︎5級とかだったら、どっちに合わせても幸せじゃないので個別にやっていくしかないです。

基本的には学校の授業で言うと、できる子を優先して指導してあげるのがいいです。差別とかではなくて、できる子を指導してあげると自走できるようになるので、自分で「これをやっていこう」となるんですね。そうするとその子の分、教師の手が空くんですね。そしたらつまずいてる子とか苦手な子にリソースを割けるんです。できる子を自走させる、つまり自分で勉強できるように軌道に乗せてあげるのが最優先かなと。

もう一つメリットがあって、できる子はできない子に教えてあげることができるんです。よく「教えることで最も記憶力は定着する」って言われるんですよね。聞くだけでもやってみるだけでもダメで、人に教えて初めて分かるので、下の子ができないことに対して教えてあげるという行為はお互いにメリットがあるんです。
なので、「人に教えることも学習法の一つだ」と理解できるとスムーズに回るのかなと思います。お子さんにその旨を伝えるのも大事ですね。

Q:絵本を上の子に合わせると、下の子がつまらないと言います。逆もしかり。どうすればいいですか?

こちらも同じで、上の子が下の子に読んであげるのがいいと思います。

ただ、絵本でいうとレベルよりも中身の面白さで選択してあげるのがいいです。「つまらない」っていうのが、英語のレベルが高すぎてつまらないのか、絵本の内容がつまらないのか、どちらなのか見極める必要があります。例えば『だるまさんが』という絵本は小学3年生が読んでもゲラゲラ笑うんです。内容がレベルに合ってるかではなくて、絵本が楽しいから夢中になるんです。その感覚はめっちゃ大事です。絵本は英語のレベルより物語が大事で、子どもが楽しめているのが一番なので、それを見てください。

Q:小学生のうちに英語の検定試験を取得する必要性はありますか?

必要性はないと思います。ですが、小学生以下の子が検定試験を受けることのメリットとしては、英語がよくできる子がもっと上の世界を見ることができることだと思います。目標にするものではないと認識しています。

例えば、学校の授業のレベルがその子にとっては低すぎてつまらないとか、英語塾に行っててもっと上のことをしたいんだけどそれが見つからないという時に「こういうのあるけどやってみる?」って提案するのはいいと思いますが、最初から「じゃあ3月までに○級合格しよう!」って目標にはしないほうがいいですね。小学生に限らず、中学生でも高校生でも、親が設定してあげる目標ではないなと考えています。

検定試験に合格することやテストでいい点を取ることは、高校生と小学生ではモチベーションも全然違うと思うんですよね。例えば小学生が受験する時のモチベーションって、きっと「合格したい」「いい点取りたい」とかその程度ですよね。でも高校生くらいになってくると、「大学受験に有利かもしれない」とか「資格を持っていると便利かもしれない」って考えられるんですよね。モチベーションをあげるための理由が多い方が、当然がんばれるので、高校生たちは自力でがんばれるんですよ。メリットを自分の中でしっかり噛み砕けるから。でも小学生はそんなにメリットを感じることができないからモチベーションを維持できないんです。だから小さい頃から受験させようと焦るのではなく、自分で勉強するようになってから受験する方が効率はいいと思います。

子どもがテストにモチベーションを見つけられるなら、それはいいと思います。あとはレベルが高くなってきて子どものモチベーションが少し下がり始めた時に、選択肢の一つとして検定試験を提案するっていうのは僕もよくやるので効果的だと思います。



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*このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
*この記事はEnuma Japan合同会社が作成しています。
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