【教えて！正頭先生】#17「幼児にとっては起きている時間ずっと学び」

トド英語公式アンバサダーに就任された正頭英和さん。「教育界のノーベル賞」と呼ばれる「グローバル・ティーチャー賞」のトップ10に選ばれ、今も多くのエデュテイメントに関わる教育のスペシャリストです。そんな正頭さんが、おうち英語で悩むママさんたちの質問に毎週答えてくださることになりました〜😆✨今回は第17弾です！

Q.日本語教育との平行のやり方が知りたいです。英語ばかりやらせているせいか、日本語の発語が遅い気がします。

それはそうだと思います。子どもの脳が100だとすると、英語に50使っていたら残りは50しかないので、他の子よりも発達が半分遅いということになります。多少差は出てきますが、小学3年生くらいまでには追いつくので、気にしなくていいと思います。インターに行っている子でも、小学2年生くらいまでは少しおかしな日本語を使ったりもしますが、オールジャパニーズで育った子ですら、その頃までは間違った日本語を話すくらいですから、気にしなくていいと思っています。

Q.部活が週6あり、英語の勉強をする時間がないです。親も忙しく見る時間がないです。（13歳）

大変ですよね、わかります。時間がないのなら、授業を大事にすべきだと思います。部活で疲れて授業で眠くなるなんてことは言語道断で、文武両道というのは授業もきちんと受けて授業もいい成績を取って、その上で部活を頑張るべきです。授業を集中してきちんと受けることが絶対条件かなと思います。13歳だとトド英語をされているかわかりませんが・・・。

日本の部活って海外、中でも韓国の方から見ると異常なほどの熱量なんですよね。先日、韓国からの留学生が1週間だけ中学校にきたことがあるんですが、その子が背が高かったことと経験者だということで「放課後一緒にバスケやろうよ！」ということでバスケ部に行ったんですが、彼がその練習風景を見て「この中学校はプロの世界だ」と驚いていたことが印象的でした。日本の部活動は軍隊っぽいと言うか勝利主義と言うか、勝ちにこだわっていてスポーツを楽しむところとはズレているなと感じます。

少し話が逸れてしまいましたが、まずは授業を全集中して受ける。そして帰ってからも時間がないということですが、ゼロではないはずなんですよね。短い時間の中で何をするのかというと、復習です。予習はいらないので、復習に全力をかけていただけたらと思います。もちろん予習も大事ですが、時間のないところで最優先すべきなのは復習です。

やがて15歳、16歳になって体力がついてくると、部活で疲れて倒れてしまうということは減ってくると思うんですよね。少しずつ勉強する時間は増えてくるはずなので、体を壊さないようにがんばってほしいと思います。応援しています！

Q.学習時間の最適解がわからないため、教えて頂けると助かります。（4歳、2歳）

4歳、2歳でしたら、間違いなく「遊んでいる・学んでいる」という意識はなく過ごしています。遊んでいる・学んでいるというのを分けているのは大人だけです。子どもは楽しいからする・楽しくないからしないという基準でしか動いていないですね。
知らないことを知ることを学習と定義するのであれば、4歳、2歳なんて知らないことだらけなので、アニメを見ているだけでも学びになったりするんです。「この機械があれば飛べるんだ！」とか。砂場で遊んでいても「砂で山ができるんだ！」「水があれば土は固まるんだ！」とか、大人から見たら遊んでいるだけに見えることも、子どもは知らないことを知る状況になっているわけです。もう、その頃の子どもにとっては、起きている時間がずっと学習ですよ。だから、「これは学習でこれは遊び」と切り替えてあげるのは、幼児にはあまりに早すぎるので、たくさん遊ばせたらいいと思います。

その遊びはたくさん指先を使うものがいいと言われていますね。あとは肌触りがあるものに触れる・触るようなもの。考えて遊ばせるよりも、触れることは脳を活性化するのにすごくいいです。何時間学ぶのが最適ですというものはなく、指先を使って遊ぶ時間をうまく組み込んであげたらいいと思います。

もし英語学習の話だとすれば、例えばYoutubeとかで英語のダンスの動画を見るとします。子どもは英語を学習しているつもりはなく、ダンスをしているという感覚になると思います。やり方次第でいくらでもできると思うので、お子さんのモチベーションが続く限りは英語に触れさせてあげていいと思いますし、飽きたらやめたらいいと思います。

これが6歳とかになると「15分は頑張ろうよ」と言いたくなりますが、4歳2歳でしたらご家庭にいる時間は長くて15分なんてあっという間でしょうから。大事なことは、1つのことに拘らないことだと思います。英語だけにフォーカスしないで、たくさん吸収できる時期に色々体験させてあげることが大事かなと思います。

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