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【教えて!正頭先生】#10 「成長は人それぞれ。焦らずに気長に見守ろう」

トド英語公式アンバサダーに就任された正頭英和さん。「教育界のノーベル賞」と呼ばれる「グローバル・ティーチャー賞」のトップ10に選ばれ、今も多くのエデュテイメントに関わる教育のスペシャリストです。そんな正頭さんが、おうち英語で悩むママさんたちの質問に毎週答えてくださることになりました〜😆✨今回は第10弾です!


Q:とても楽しんでいるようですが、会話の発語にはまだ繋がっていません。どうしたら会話まで英語力を伸ばせるのでしょうか?

英語学習はグッと右肩上がりに直線で伸びるわけではなくて、緩やかに上がったり下がったりしながら少しずつ伸びていくんですね。お子さんによっても個性がありますから、少しの学習で成果を出す子もいれば、時間がかかる子もいます。なので我慢の時期も必要になってくるかなと思います。そこは気長に待ってあげるべきですね。「早く話せるようにさせなきゃ」と焦らせないことが大事ですね。英語は学習を続けていれば必ず伸びていくものなので。成果が見えるかどうかの差はありますが、全く伸びないということは絶対にありません。

お子さんに話させたいと考えているなら、話す機会を作ってあげましょう。話す場所がなければ話せるようになりませんからね。

ただ、2つの提案には「焦らなくていい」と「話せる機会を作る」という矛盾があると思うんです。話せる場所を提供しているのに話せなかったら、「せっかく機会を作ってあげたんだから話してほしいのに」と余計に焦ってしまうこともあります。でも難しいとは思うんですが、話せる場所を与えて、そこで話せなくても焦らないことが重要だと思います。とにかく英語は、やれば絶対に伸びるので信じてもらえたらと思います。
母国語の日本語でもそうですけど、発語が遅いと発達に問題があるのかしらと心配になってしまいますよね。それで病院に連れていくという話もよく聞きますが、お気持ちは十分わかりますが、焦らないで見守ってあげましょう。

Q.英語を話す場は、英会話教室やオンラインレッスンになりますか?

まずは取り組みやすいところとして、音読から始めると良いと思います。音読は発話と捉えることができます。定型化されたパターンであり、本人の意思が反映されない場合もありますが、繰り返し音読したり、歌を歌うのも良いでしょう。これを誰かと話すことに向けたスモールステップとして捉えて取り組むと良いですね。

例えば、外国人の友達がいて「何か英語で話してみてよ」と言ったときに無言だったとします。それは日本語でも同じことが言えますよね?そのため、それが性格に起因するのか、言語力に起因するのかを見極めることが重要ですが、見極めたところで親ができることは焦らないということだけです。

Q:英検二級を受けるにあたり、単語が難しくなってきています。英英辞典で意味を確かめていますが、単語の覚え方で良い方法があれば教えて頂ければ幸いです。

単語は、発音・意味・綴りの3つの要素で構成されています。

発音がわからない例だと、「快適な」という意味で「コンフォータブル」とカタカナで覚えてしまいますが、英語では "comfortable"(カンファタボー)となります。このようにカタカナで覚えていると、英語と結びつかないことがよくあります。

意味がわからない例だと、"agenda" があります。アジェンダという言葉は頻繁に聞くし、綴りもそのままなので書けるけど、意味はわからないことが多いですね。

綴りがわからない例だと、"environment" があります。環境だと理解できるし、聞いてもわかるけど、正確に書けないこともあります。この3つの要素のどこで躓いているのかを分析することが大切です。

今の時代は、ひたすら書いて覚えるとか、単語帳をパラパラめくって覚えるやり方はなるべく避けた方がいいですね。せっかく多くのアプリが出ているので、アプリで音声を聞きながら覚えるのが一番効果的だと思います。理想的なのは、音声を耳で聞きながら、それをリピートして発話し、手で綴りを書くことです。耳と口と手を同時に使うことを多重経路と言いますが、この方法でいろんなアプローチをすることで覚えやすくなります。五感を使うのは非常に良い方法です。

あとは2級ということでかなり難易度は高いので、検定試験に追われすぎなくていいと思います。出題される単語や文章と受験者の精神年齢にズレがあると理解が難しくなり、頭打ちになることがあります。ペラペラに話せる子が検定試験でうまく点数が伸びないというのはよくある話です。例えば、"dormitory" と言われても「寮」が実生活にないとイメージできないことがあります。そのため、焦る必要はないと思います。



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