それでもお笑いコンテストに期待してしまう
ただのお笑いオタの駄文なんですが。
10月6日(土)M-1二回戦@浅草 雷5656会館
D-Fブロックの間だけですが、観に行きました。
どうやらトータルで8時間近くやっていたようで。2000円だったから漫才好きな人からすれば、コスパは最高に良いですね。私はちょっと全部はいらないのですぐ出ちゃいましたが。
で、私が何を目的に行ったかというと、今個人的に激押しのマセキの浅草キッドこと「エル・カブキ」のご両人の漫才。
毎日、時事ネタをネットに配信していて、それは浅草キッド的とも爆笑問題的ともいや、そのどちらとも違うエル・カブキなりの時事ネタになっていて私の求める芸人の姿勢に最近の若手の中では一番近くて、配信を毎日欠かさず聞くのがここ数か月のルーティンだったんです。
よくよく考えてみるとがっつり漫才という形式で時事ネタをやっている芸人って今少ないし、ある種スキマ産業ではないですが、若手芸人がやる漫才スタイルとして一線を画すもので斬新でした。ただ時事ネタという特性上、なかなかスポンサー考慮のメディアに出づらく、面白いネタも多いのに出しろが無いと言うところも事実としてありまして。そういう経緯もあって配信を始めたという事情もあるようです、色々見たり聞いたりしている限りでは。
で、そのエル・カブキがM-1二回戦出場、しかも日程が土曜という私としては絶好の日程でしたので、ふらっと浅草まで馳せ参じたわけです。
エル・カブキはFブロックの後半。Dブロックから客席にいたのですがお笑いライブに通うファンが大半と思われ、基本的には温かめの空気。そこまでどんズベリの方はあまりいなかったですね。
で、エル・カブキの2組前のアマチュアがちょっと時事ネタっぽい事をしていて空気的にネタ被り感が出ちゃうと嫌だなと思っていたのですが、1組前がしっかりスタンダードな漫才をしてややすべりをしていたので、エル・カブキ主観で観るとまあまあやりやすい環境だったのかもです。
そして、エル・カブキの登場!ネタは昨今の時事・自分達のスタイルのメタ・アニメマニアックネタ。まあ盛り沢山で、ひいき目に見てもウケてはいました。まあ正直2回戦までは大丈夫だろうと思っていました。。
が、が!ですよ結果はご存じのとおり2回戦「敗退」!
どうやら、M-1予選は現場ウケでは無く、いろいろな諸条件鑑みての判断と言われているようで、そりゃゴールデン番組の出演者選びともなると、思想の強いネタをブッコむ訳にもいきませんし、そのへんの事情は分かりますよ。
ただ、テレビサイズ一辺倒の漫才スタイルができないと、漫才師が飯食えないという事情にここ何年かのお笑い業界の面白みの無さとか、魅力の軽減とかそういうものが有ると思うんですよ。 劇場だけで食う手段が有るとして大阪吉本NGKレベルか、東京で漫才協会でしょうか。正直、両方古典芸能ですね。全く否定する気がございませんが伝統芸能ではありますね。
やっぱアウトローとか尖ってるとか中心のメディアが言うものの中にも光るものってあるはずなのに、その辺を大きい発信力のあるものが亡き者にするのやっぱりおかしいんですよ。
抗える環境とかチャンス、もしくは彼らを中心をしたコミュニティ内で芸人が自生できるシステムをどっかに作らないと、権力に従順なコメディやる芸人しか今後残らなくなりますよ。
あとネタを漠然と見てて思ったのは、漫才には台本があるという事がテレビ視聴者レベルでも共有されている当然の事実してある今、漫才において重要な要素が「自身のプレゼン力」みたいな部分になっているのかなと。僕たち私たちはこれを面白いと思ってます!という意思表示というか。
この情報が溢れかえり、自分たちの評価も簡単に見れる時代。ちゃんと本気で漫才作って演じれば普通にやってれば面白いもの作れる。(逆にそれがゆえに、何年前の教材基に作ってるんでしょうかというような、ネタも2回戦だと点在する。個人的にはこのダイバーシティな時代、容姿の醜さを掴みにするネタは何故やれてしまうのか、不思議。決勝で観たか、そんなネタ。まあ、劇場レベルだとくすぐりになる程度にはウケるんでしょうが。)
だからこそ、ちゃんと自分たちの面白いに向き合って、これ面白いでしょ!を決められた規格の枠を無視して提示する人たちに一定の評価をする何かを作らないといけないと思うんです。
だから、やっぱり個の面白さが評価軸になるような今までは違うお笑いコンテスト作って提示するしか無いとは思うんです。(フォークダンスDE成子坂・桶田さんのPodcast自吐でも似たようなニュアンスの事言ってましたし)
それこそ、わけわかんないけど面白いみたいな、そういう人材を「お笑い界」から生み出す仕組み、できないかなーって、漠然と思ってます。
正直、諦め半分ですが。
まあ何かって一言でいうと、エル・カブキが売れる世界を!
あと、虹の黄昏、金属バットあたりも芸人として月30万円以上もらえる世界を!
みたいな事ですね。面白い人に、面白いだけやって生活していってほしい今日この頃です。
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