辛味もほしい。

なにやら遠くでざわついているようで。

事情は薄ぼんやりとしか聞こえないので何も言えませんが、自分で普段思うところを書いてみたくなりました。note一周年にかこつけて、たまにはここで吐き出してみてもいいかと。(何にもかこつけてないが)

作品への批評って、ナーバスな話題なのか。
遠くの騒ぎを耳にしながら気付いたことでした。なんとなく合点がいきました。

私は学生時代に創作のクラスを取っており、授業では順番に生徒の作品を取り上げ、生徒に批評させるということをしていました。批評といっても各々感じた事を言うだけでしたが。生徒同士同じ教室での発表なので、“ぶったぎる”ようなことはしません。長所と短所をセットで挙げるのが通例でした。まあ、自分の番になった時に厳しく批判されるのが怖かったというのが本音(苦笑。

ですから作品を批評されることにおいては慣れというか、けなされても多少の耐性はあるわけです。(作品じゃなく作者自身をけなされると、そっちの耐性はないのですっごく凹みます^^;)

作品に対しての批評・批判はほぼ同じ意味で使われますが、「批判」という単語は一般的には糾弾する時に使うイメージですよね。政治的な色味も持たされている。だから「批判する」と聞くと、強く否定されるような気がして引いてしまう。

ちなみにTwitterとかAmazonのレビューにたまに見かけるような、感情的に否定するようなものは批評とは言いません。批評は“切る”ものじゃなく“吟味”することですよ。攻撃じゃない。

創作をする以上はいい作品を作りたい。
ただ漠然と書いているだけでは上達しないので、外からの意見が欲しい。
そういう意味で『作品を批評されたい』と考えている作者さんは水面下に結構おられると思うのです。このぬるま湯にいると駄目になってしまうから、と退会された方も実際に知っています。

それは作品を向上させたいという思いが強いからで、創る人なら皆同じ思いがあるように考えていましたが、そうではないのですね。特にnoteでは多種多様なジャンルにおいて創る人、ROMだけの人、TwitterやFacebookのようにSNSとして利用する人が混じり合っていて、作品に対するスタンスも違う。和気あいあい楽しくやれればいいという空気の中に批評とか持ってこられたら、そりゃ白けますわな。ここに誤解が生まれやすいのかも。

よく出来た評論というのは読んで面白いものなのですが、批評文をそういう風に楽しもうという土壌がないですね。特化された小説サイトなら、批評は読み込んでくれた証だし、評価があるのが自然な場なのですが、noteは違う。

以前yosh.ashさんが私の作家評を書いてくださったことがあります。note向けにあっさりした内容で、辛い批評でも何でもなかったのですが、あまりにも反応が薄かったことで、皆さん批評と関わりたくないのかなと感じたのでした。

スキを付けられるのも、暖かいコメントも嬉しいですし、和気あいあいと交流するSNSとして楽しい場所であることは素晴らしいことです。この緩さだから居られるという人も多いでしょうし。
でも自分のためにならないと創る側の人が去っていくばかりでは、noteはつまらなくなって衰退していくんではという危惧があります。私自身、上手くなりたいと登録した身なので。
せめて商品レビューみたく、スキの☆が3つか5つあればいいのになあ。「まあまあスキ」と「スキでたまらない!」と分けて知りたくないですか?(笑)

緩さの中にも刺激が、甘いだけでなくピリッとした辛味もあってほしいというのが望み。
当人同士が了解ならば、批評はピリッとした刺激としてぴったりなのになあー…。


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