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カサンドラ症候群 離婚?継続?

「夫が発達障害と診断されました。障害だから治ることはないし離婚を考えています。でも経済的に不安です。このまま我慢して暮らすしかないのかと思うと毎日暗い気持ちです」

というご相談を頂きました。
夫の思考が全く理解できず振り回される毎日。
世間には理解してもらえない苦しみの中で離婚という選択をすることは最短での解決方法になることは事実です。
あなたの心や体を守るために、それしか方法がない場合もあるでしょう。
離婚に踏み切れない心情や事情をお持ちの場合は、この地獄が永遠につづくのかという絶望に、いっそう孤独と苦しみが深まるかもしれません。
私も結婚してから毎日離婚を考え、迷い、離婚に踏み切れない状況で暮らしてきたのでその心情は理解できます。
そして、言えること。
『離婚は急がなくても出来る』

今回は、離婚は焦らなくても良いというお話をします。
ただ年月だけが経過して高齢になってしまうことは絶対に避けたいですけどね。

|「離婚したい! でも、、、」
  迷いの正体を知ろう

夫が発達障害であるとわかった、また診断を受けないまでも 交わることのないコミュニケーションや、努力が報われない(と感じる)結婚生活に離婚を考えたことがあるという方は非常に多いのではないでしょうか。

筆者は夫が発達障害だとわかるまでの10年間、毎日毎日離婚を考えていました。考えない日など1日もありませんでした。
それでも離婚には至りませんでした。
簡単に離婚はしないという決意の時もあったし、仕事を辞めて海外移住していたので経済的に困窮するから離婚は出来ないという想いの時もありました。
人それぞれに離婚したいけれど出来ない理由、踏ん切りがつかない何かがあるから、ストレスで体調を崩し心をかきむしられ怒りにかられ涙に暮れながら葛藤の日々を送っているのだと思います。

こんな毎日なら離婚した方が絶対に幸せになれる、笑って暮らせる、そう思いながらも貴女が離婚に踏み切れない理由は何でしょうか?

子供から父親を奪いたくない、経済的に自立が難しい、1人で生きていく自信がない、夫を嫌いなわけではない、簡単に離婚をしたくない、、、などそれぞれに想いがあると思います。
この “離婚に踏み切れない理由 ”を明確にしておくことは、カサンドラ症候群から抜け出すために重要な鍵になります。

|離婚は急ぐべきでしょうか?

手っ取り早くカサンドラ症候群から脱出するには離婚してしまうことが最短で確実な道だということは誰でも簡単にわかりますよね。
現在の苦痛から逃れるには100%の効果があります。
現在身体的な暴力を受けるなど身の危険にさらされている方や、暴言 モラハラなどで精神的に崩壊の危機にある方はすぐに別居や離婚に踏み切る必要があるとも思います。

でも、そうでない場合、まだ結婚生活を維持する気持ちが残っている方は、一度じっくりとリアルに真剣に離婚後の生活を計画してみましょう。
筆者は2018年の11月に離婚を決意し準備にかかりました。そして真剣に準備を始めた結果、離婚するより今の生活の方が良いという結論に至りました。

|発達障害の夫との生活を継続しようと決めた

実際に離婚を現実的に考えてみましょう。

●離婚をするにはまず仕事をしなければなりません。
貴女の年齢やスキルによって得られる仕事や収入は異なります。
現在お仕事を持っていない方は、具体的にここなら絶対に就職できるというお仕事を想定し、税金等を引いた純所得(生活に使えるお金)を出してみましょう。
そこから生涯の出費、50才以降の方であれば年金世代になった際の生活もリアルに数字で出してみましょう。

●次に住居です。
住宅の生涯維持費は幾らくらいですか? 
持ち家がない場合は新たに住居を探す必要があります。
筆者は離婚になった場合、夫も引っ越すことが容易に想像され、戸建ては私には大き過ぎますしローンも山盛り、近隣に家族も友人もいないこと、ペットがいることなどを考え、一旦実家の父と暮らすことにしました。

|離婚後の生活は年齢が行くほど厳しくなる

ところが、すべて順調にいっていたはずの離婚準備に暗雲が。
半年前から父の面倒を見るため実家で同居をスタートさせていた姉から一方的に様々な条件が出されてきたのです。
私たち姉妹は、姉が父の面倒を見ることを条件に私が家屋を含む父の遺産を放棄することに決まっています。
姉から「お父さんの介護を引き受けるから実家をもらっても良いかな」と提案があり、ケアホームに入所したがらない父の気持ちなども考慮して私はそれを快諾しました。
ですので私が実家に一旦身を寄せることになっても私に介護の義務はありません。
もちろん、出来ることはする気持ちでいましたが。
でも何故だか姉から “父の介護も半分ずつ。介護にかかる費用も半分出費ね ” と一方的に話があり、他にも一方的な決め事が作成されてきました。
家にあげて良い人物像まで決められていたのです。
さらには姉が好意から私の部屋をどんどん準備してしまい、私のお気に入りの家具など1つも置く場所がなくなっていました。

10才近く年の離れた姉は私が子どもの頃から絶対的な権限をもっていて、その気持ちはそれぞれが独立をして数十年を経た今も彼女の中では不変なのだと気づかされることに。
姉が一人で決めたたくさんの規則と「これを守ってね!」と力強い口調で張り切っている様子を見て私の明るいはずの未来は一気に暗雲が立ち込めたのです。

では一人で暮らそうと賃貸を探すも、年老いてゆくペットが病気になったら仕事で忙しくなる私は日中 面倒が見られない。
定年の年齢になっても夫の転勤について海外生活をしていたため退職金は雀の涙。
年金だけで住居費や老後の生活はどうなるかしら? 
なにより、難病指定の病気を持ってしまった今、働けなくなったらどうする?
一気に離婚の現実がしぼんでいきました。

皆さんのリアルな離婚後生活はいかがですか? 
良いことばかり、幸せなことしかない生活が待っていますか?

|ストレスから解放される結婚生活を模索

実家で姉と父と助け合いながら楽しく暮らそうと胸躍っていた私にとって、姉から一方的にルールを押し付けられることは何だか とても窮屈な暮らしが始まりそうな予感しかしな~い💧
今は夫が会社に行っている間の私は一人で時間を自由に使えます。
それに夫からの押し付けルールは10年の歳月をかけて自由を勝ち取り、自由にできる我が家の方がずっと気が楽だと思えてきました。

問題は発達障害の特性によって受ける大きなストレス、、、という離婚したい理由の振り出しに戻るわけですが。
ならば、まずそこを何とかできないだろうか❓
夫の良い面もたくさんわかっている私にとって結婚生活をもう少し頑張ってみる価値はあるのかもしれないと思いなおしたわけです。
離婚はいつでもできる。準備も必要。
今は夫と程よく暮らせる環境造りに力を注いでみようと決め、その“力の注ぎ方”を見直した結果、夫婦関係が信じられないスピードで変わっていったのです。

いま離婚を焦っているカサンドラさんも、これまで努力してきたやり方の思い込みや誤解、気づいていないご自身の弱点を見極めて、新しい方法を試してからでも遅くはありません。

努力の方法、力の注ぎ方をほぼ全てのカサンドラさんが間違っています。
ここに気づけば結婚生活は維持できる可能性は広がります。

次回から、努力の仕方や力の注ぎ方について順次記事にしていきますね☆

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