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レポ62:潮場ノ鼻灯台(2020/9/30)

山口県長門(ながと)市の北に浮かぶ青海(おおみ)島。島の日本海側は荒波に侵食され「海上アルプス」とも呼ばれる景勝地に独り佇む灯台を訪れました。

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年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台病の記者が灯台訪問の魅力などをお伝えする『全国の灯台巡礼レポ』。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う地元の方々にも参考にして頂ければ幸いです。

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◼️レポ62:潮場ノ鼻灯台(2020/9/30)

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山口県長門(ながと)市の仙崎と青海大橋で繋がる青海(おおみ)島は、北長門国定公園にも指定されている景勝地です。北部に面した一帯は、日本海の荒波により侵食され「海上アルプス」とも呼ばれています。

今回訪問する潮場ノ鼻(しおばのはな)灯台へは、かつて捕鯨漁で賑わっていた通(かよい)港の田ノ浦から向かいます。赤色の通港田ノ浦防波堤灯台が目印です。今回の灯台は標高100m以上ということで、ほぼ登山というかハイキングになりそうな予感。

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赤灯台を振り返ったところにある「渡辺商店」という日用品店の脇道を通って向かいます。自動車は港の空きスペースに駐車させて頂きました。

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真っ直ぐ進むと通中学校が見えてきます。気にせず真っっすぐ直進です。

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暫く歩くと風景が畦道(あぜみち)に変わってきました。川を上るように直進です。

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渡辺商店から5〜6分ほど歩いたら、本格的な山道に入ります。

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周囲の木々も高く日差しはそこまで差し込まないので、非常に歩きやすいです。秋色も始まっており栗も落ちています。

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途中、キノコ栽培をしている様子もあり、お手製のブランコも作られていました。ほぼスルーで直進です。

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ここまでは道なりにロープが張られているので、道に迷うことはおそらく無いと思います。

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…が、ここが引っ掛けポイントでした。ロープは左に曲がっており上へと階段が続いているのですが、こちらは灯台へのルートでは無かったです。

灯台へはこのポイントから、まだ真っ直ぐに進みます。道は手入れされておらず、結構木々が倒れていましたので、ここが道とは思いませんでしたが…

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突き当たりまで歩くと左手に黄色いロープがあるので、それに従って曲がります。足場がとても狭いので、歩く際はお気をつけください。

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渡辺商店から歩くこと30分、ようやく木々を抜けて灯台を視認出来ました。

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最後にこの頑丈そうなハシゴを登れば灯台のお出ましです。ちなみにここに至るまで蜘蛛の巣が10ヶ所以上あったので、蜘蛛の巣払いの棒切れは序盤で拾っておいた方が良いでしょうね。

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灯台の設置場所はまさしく名前の通り、突き出た岬の先端部。登った岩場よりやや低い位置に灯台はあり、見晴らしが非常に良い。灯台の見つめる先には相島が見えますね。

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灯台の周囲は崖で、眼下には大きな湾が広がっており、晴天時には絶景です。灯高104mですので転落したら確実に致命傷。くれぐれもお気をつけください。

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初点灯はプレートに薄っすらと「昭和29年(1952年)10月30日」とありますが、それなりに年季のある灯台ですね。その割には随分とキレイな気もしますが、周りを取り囲む木々が守ってくれたんでしょうか。

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約40分のハイキングの疲れも最後の景色を一望すれば一気に吹っ飛びました。

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帰路は迷う心配をしなくて済むので20分程で港に到着。道中の状況からすると、真夏日の訪問は避けた方が良いかもしれません。

という訳で今回は殆どが山道のレポートになってしまいましたが、このような道のりの先にあるのもまた灯台、ということですね。

村上 記

年々その数を減らしている灯台を護るため、灯台を訪れる魅力などをお伝えするプロジェクト。灯台マニアの方のみならず、灯台のある風景を通じて地域の魅力を再発掘したり、地元の原風景を護りたいと願う方々の想いを大事にしていきたいです。