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レシピの素材は複数候補がある

商品を右から左に流してるだけのカフェ商売をやってるとある人が、胸を張って語っていたのは、良い商品のレシピは一通りしかなく、それらの材料が全て揃わないとダメなんだそうだ。一からものを作るタイプの僕からしたら笑い話で、どんなにいいものでも複数の控え選手がいることの方が多いし、自分のレシピも実際そうである。

要は、外しちゃいけないものが何なのか、を明確にしていることがレシピたり得る要素なので、たとえば牛乳なら一般的な3.6型のみで低脂肪や高濃度は使わない、というような決断のことでもあり。

また、これも面白い話なんだが、全部の食材がベスト編成であっても、作る人間が違うだけでまるで違うものができるということはよくあることだ。食べ物でお金儲けをしたい人たちはこれを極力減らしていくための工夫と努力をくりかえしているわけで。美味しいものをとどけよう、ではなく、どんな未経験者が作ってもおいしいと「ごまかせる」体制を作ることが、食べ物で金儲けをたくらむ人たちが考える「ベストレシピ」の真実であるわけです。

うちはレシピの定め方は物理的要素は一定の枠を作りつつ、演者によって味が違いまくるのはしょうがないこと、と認定している。一定のレベルに至ることが条件だが、一定のレベルも時と場合によって変化することを許している。ただし、商品ごとに誕生背景があり、そのストーリーを表現できているかを求めていることは共有してもらっている。悲しいストーリーの味なのにお祭り騒ぎに作られては困る、というように。


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