浜田省吾と僕と、ギターと act-0009

15の時、通りのウインドウに飾ってあったギター

中学時代 クラブの部費で購入された備品のギターを好き勝手に使わせてもらえて生意気にも自宅と学校の二本体制
結果的にこういうのも幸いしてギターの練習自体 楽しく没頭させてもらえた

ただ、やはり 自分で選んだ これ!ってギターが欲しかった
当時はホントに情報を得られる機会すらなかったのでギターの事 なんにも知らなかった
楽器屋に行ってもMorris、YAMAHA、TOKAI以外だとGibson、Martin、Ovationまでがギリギリ
他は何も知識がなかった
だから買おうと思うギターも多分、Morrisかな?ぐらいだった

中学を卒業したのを契機にその時がやってきた
所謂、貯めていたお年玉を持って高額な買い物
で、いつも行くのとは違う楽器屋さんへ向かった
一見してド素人なのがバレバレだったと思う
特にお目当てのブランドもなく予算内で買えるものをキョロキョロと探していた
程なく店員さんに声を掛けられ手持ちの金額=予算を簡単にバラしてしまうw

そんな状況だから向こうも手堅く商売根性出してくるんだよな そりゃそうだ
多分、在庫としてそれなりに長く置いてあったか、若しくは 入荷して、間なしだけど捌けるか未知数なそれを薦めたのだ、と思う

Takamineのドレッドノートタイプ、Martinのコピーモデルのそれは手持ちの予算、ピッタリの額だった
タカミネ?全然知らなかった 後にブームが来て色んな機種が出される そんな時期の前 正直な所、傍に置いてあったモーリスの方が気になっていたぐらいだし

試奏というほどのこともないけど そのギター触らせてもらった
ネックは細く僕の小さな手にもフィットした
音はどうだったかな? 覚えてないけど借り物のや友人の、それに自分のクラシックギターとは明らかに音色は違う 比較のしようもないんだけど
何となく いい音がした、と思った筈だ

結局なんの値引き交渉もなく オマケとしてノンブランドのハードケースを付けてもらい そのギターを購入

そう まさしく
15の時 
通りのウインドウに飾ってあったギターを
見た目だけで手に入れて
稲妻が身体を駆け抜け
全ての夢が走り出した、その時であった

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