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社会状態が人々に有利であるのは、すべての人がいくらかのものをもち、しかも誰もがもちすぎない限りにおいてなのだ。

朝日新聞折々のことば:2425 鷲田清一  2022/07/01
今心に染みる。
3世紀も前からわかっていたことなのです。
持ちすぎたものに課税をしようという日本共産党の提案はあまりに理にかなっている。

社会状態とは、人々が威力や暴力ではなく法秩序の下で暮らしていること。その基礎は各人が生活に必要な資財を所有することにある。法律は富裕層に有利になりがちだが、社会状態は本来、身体や力の不平等を法的平等へと転じることで個人を護(まも)るものだと、18世紀の思想家は説いた。『社会契約論』(桑原武夫・前川貞次郎訳)から。