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【キャバレークラブの面接の話】

20代の若い頃
独立する為の資金を貯める為
昼と夜の仕事を掛け持ち
していました。

昼は家電量販店で携帯を販売するお仕事を夜はキャバレークラブのホールでウェイター🤵をしてました。

今回は夜のお店の面接の時の
エピソードです。

選んだお店は夜の雑誌で

目についた。
東海地方では誰もが
CMを深夜に見た事が
あるお店でした。

僕は一度はこういう世界も経験して
見ようと夜に掛け持ちできて
実入りが良い事から興味本位で
電話で面接を申し込む。

面接当日狭くてタバコ臭い
エレベーターに乗り4階に上がる

入り口が開くと2畳程の
小さなエントランス

扉を開けると

細長い通路の途中に
キャッシャーがあり

若い茶髪のいかにも軽そうな
お兄さんに

「あっ面接の人っすか〜こっちで座って待ってて下さい〜あっ飲み物ビールでいいっすか〜?」

なんでビールなんだよ?
と思いつつお茶か水で結構です。

と言ってピンク色の
ボックス席に座る。

もうこの時点で

心臓はバクバクです。
店内は薄暗いし

お茶か水って言ったのに
オレンジジュース出てくるし
なんなのもう帰りたいんですけど・・・

手持ち無沙汰なのでとりあえず
ペンと履歴書をガラステーブル
の上に準備する。

店内は長方形で4人掛け
テーブルが10卓くらいの
少し狭めの店舗

初めてのお店なのと
その頃そういうお店に興味はあったけど行った事が無かったので

とてもドキドキ
なんかそこにいるだけで
いけない場所にいるような
不思議な気分になる・・・

どんな人が来るのかな
ちょっと怖い人かなと色々な
想像をしていました。

待つ事数分
エントランスからドアが開く

僕の目の前に座ったその男は
想像を遥かに超えてました。

極道映画の竹内力よろしく
サングラスをかけた

めちゃくちゃイカつい
ヤクザさんが←違う
来たではありませんか

もう脳内で北の国からのメロディー
が流れて頭真っ白

「おう兄ちゃん待たせたな」

「はっいえ・・・全然待ってまひぇん」

上擦った声がでてしまいました。

椅子にドカッと腰をかけて
タバコを取り出して咥えながら

「おっこれは履歴書か?いいね〜👍準備できとるやん」

めっちゃ掠れた低い声

「タバコいいかい?」

「あっぜんぜんどうぞ」

履歴書に無言で目を通す

こえ〜帰りたい

もう落としてくれ〜と

しかも

めっちゃ長い〜

沈黙は1分くらいかと思いますが

すご〜く長く感じました。

そして店長が履歴書を見て
目を見開く

えっなんかまずい事あったかな?

「おいとあるくんよ」

「はい!」

「ここに書いてある事は本当か?嘘じゃあただじゃおかねぇぞ?」

はい死んだーもうオワター
目の前が真っ暗に

なったそのあとの言葉に
我を疑いました。

「アニメ好きなんか?何が好きなんだ?」

「えっ?・・・CLANNADと・・・とらドラとか」

「釘宮と人生か!採用!」

・・・

・・・

おま・・・仲間やったんかw

それからはアニメの話で

盛り上がり1時間も話した。

その強面の店長は顔に似合わず

ガチのアニオタでなんでも話が合いました。キャストの女の子とも
アニメ談義する程w

そして3日後に

僕はここで働く事になった。

まさか後に5年も働く事になるとは

露知らず・・・

夜のお仕事時代は正直

凄く楽しかった。

そんな感じです。

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