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嫁さんに借りたお金

僕がまだ20代の頃30代前に
自分で飲食店をオープンして必ず成功すると
大言壮語を吐いておりました。

居抜きで300万くらいで始めるつもりが
沢山まわって夢が膨らみ
スケルトンのテナントを
軽い気持ちで借りてしまい。

その後見積を取ったら
あれよあれよと2000万くらいの
見積もりになるも

事業がスタートすれば成功するだろうと
何故だか盲目的に思っていました。

予算が当初の予想の7倍近い金額なので
普通は諦めます。

ほぼ新品のピカピカの厨房と設備
照明やプロジェクターなど

やりたい事をやると凄くお金が
掛かるのが飲食店

でもね、やりたい!って・・・
キラキラしている時って・・・

この金額を集めたら

自分の理想が叶い成功する筈だ!

みたいな変なバイアスが掛かるんですよ(笑)

そんな時は普通は無理な事でも
火事場の馬鹿力的な考えられない
凄いパワーが出てきて

自分の夢を熱く会う人会う人に
話して、

この事業をやる事がどれだけ
意義のある事かを熱烈に
語り続けてしまうんですよ。

そうすると不思議なもので

とあるさんの言ってる事って
本当に実現するかも・・・

ってみんな信じてしまうんですよ。

いや本当に盲目的に
信じてしまったんです(笑)

そんな感じで銀行も説得して
どーにかこーにかお金も工面できてしまった。
(これが1番よくない)

さぁこうなってしまったら

もう止まりません。

飲食店をスケルトンから作るのって凄く大変で

なるべく自分達で削れる所は
削ろうと家族や友人も総動員して
※朝から晩までペンキで色を塗ったりしました。

3ヶ月くらいで急ピッチでお店ができました。
(これは今でもマジで凄いと思う)

オープン前とか目が回るくらい大変なんです(笑)

実はこの時オープン当初は

現金がすでに殆ど空の状態でした。
(ありえないけど)

多分100万なかった。

でもオープンから半年は絶好調で
あはは~って言いながら

後先考えずにお金を使ってました。

しかし次第に売上は落ちて
キャッシュフローが極端に悪くなる。

お金の流れを実は全然把握して

なかったので

お金が無くなってきて

かなり焦った。

3ヶ月くらい売上悪くなると
もうショート寸前

自転車操業のスタートです。
入ったお金をこっちにまわして

またこっちからお金借りて
売り上げから払って

酒屋さんに支払い待ってもらって

もう気が狂いそうでした。

そんな精神状態の為

目先の利益を取る事しか

考えられなくなり

客が離れる

そうして沼にはまったような
もがくような日々を過ごす

来月はいくら赤字なのか・・・

毎日一生懸命働いてるのに

赤字・・・

働いてるのにお金が出ていく

夜に震えて眠れない日々が続く

そして1番辛いの事は
嫁さんが文句1つ言わない。

いつも励ましてくれてるけど

時々凄く辛そう・・・

銀行融資だけでは足りなくて

嫁さんはコツコツ会社員の時に
貯めたお金600万円を僕に
貸してくれました。

あなたに全部あずけると

言ってくれた。

起死回生の期待もあったかも

しれない

でもそのお金もすぐに
なくなった。

一瞬で溶けた

食べるものにも困った。

色々な支払いで
ショート寸前で1回だけ
3日くらい給料遅れますって
平謝りで皆に伝えた。

お店も大変なのはみんな
分かってだ筈だし

きっと励ましてくれるよね?

そんなアホな期待してたら

もうボロクソ言われるんですよ。

けちょんけちょんですよ。

そりゃそうです。

彼らだって自分の生活があるんです。

死活問題ですよね

何言ってんだって話です。

それがわかって凄く反省して

落ち込み満身創痍で帰宅する。

生きる気力も

もうなんもない

そんな時嫁さんがご飯の時

おもむろに隣で

「大丈夫🙆‍♀️なんとかなるよ」

って言ってくれるんです

すごいありがたいけど
それがまた

僕にはとても辛かった

嫁さんは文句一つ言わずに
僕を励まし続け
仕事の給与でも助けてくれた。

そんなある日の夜
一緒のベットで寝ていると

横でグスッ、グスッって静かに

声がするんですよ。

もう声を一生懸命押し殺して
(僕に気づかれないようにしてたと思う)

静かに泣くんです

グスッグスッて

めっちゃ心にずどん!
と重いものがきた

僕は

「ごめんな・・・ごめんな」って

掠れた声で泣いてる嫁を後ろから
抱きしめる事しかできなかった

「グスッ大丈夫っ大丈夫だからっ」

と泣きながら言われた。

その後お店を閉める決断をした。

でもお店を閉めるのも
これまた一苦労で

どーにかこーにか半年で
店を閉められる事になった。

本当はあと1年借りないといけない
契約だったけど、不動産屋の社長が持ってる
テナントビルで泣きついて、ケンカして、
すったもんだあってなんとか解約させてくれた。
(今でも仲は良い)
※賃貸の不動産会社に転職して、そこの社長の許可を貰い販売図面を作成してAD400で市内の不道産会社を水曜日に訪問しまくりました。閉店後も契約がある為毎月家賃の支払いと借金がありこの時も毎月胃がキューってなりました。

営業最終日はオープンからラストまで

ひっきりなしにお客様がきてくれた

皆非常に残念がってくれた。

またいずれ再開して欲しいと

言ってくれた。

お客様と沢山はなして

ラストの挨拶をしっかりした時

またやりたいな〜って

心から思った。(アホかもしれない)

この時は閉店前の最後の営業だけど

とても嬉しかった。

最後に従業員と写真を撮った。

みんないい子達だったのに
※本当に良い子しかいなかった。みんな優しすぎて閉店後深夜に帰って1人でお店で撮った集合写真眺めて静かにトイレで泣いた。

僕の考えが甘かった事で

沢山の人を悲しませた。

閉店した店を片付けてる時は
とても虚しかったな
※お店の中の物って想像以上に多くて近くの仲の良い飲食店に厨房で使う物系は貰ってもらった。
メニュー表とか鍋とか色々
みんな「またきっとできるよ!今はとにかく落ち着いて、それからまた頑張ろ!」はいみんなウルトラポジティブw

ともあれ

その後は興味があった
不動産業界に入り今では普通の暮らしをしている。
※賃貸からスタートしました。飲食店を閉店して奥さんと分かれて生活保護を受ける人の案内をした時は凄く凄く複雑な気分だった。みんな大変なんだ、自分だけが大変じゃないってこの時思った。

食べる事に困る事はなくなった。

可愛い子供もいる

家族仲は良い。

借金は沢山ある。

上司には噛みついて

辺境の地にいる。

半沢直樹にはなれない。

宅建には落ちた。

今年もまた受ける。

そんな感じだけど

心がけてるのは

嫁さんに恩返ししたい。

幸せにしたい。

心から思う。

嫁さんはマイホームを建てるのが夢らしい、
※パソコンのマイホームの間取り作成ソフト
とか結構しっかり作ってるw

自分で使いやすい家を設計したいんだそうだ。

不動産業界に入ったからには

この夢を叶えよう

そして今度独立する時は

手堅くやろう

Twitterを眺めると凄い人が沢山いて

みんな意識高くて輝かしい毎日を送っている。

キラキラしてる人

ばかりに感じでしまう。

でも中にはこういう

失敗ばかりの人も

いるんですよ~って言いたいw

こんな人に迷惑ばかりかけて

だめだめな僕でも

なんとかやってるよと

とりとめもなく書いたけど

生きていれば辛い事は沢山ある。

本当に沢山ある。

でも諦めないで

頭をフルに使って

考えて行動すれば

意外になんとかなる

そして借りた恩と金は

「倍返しだ!」

いつかこの時の話を笑い話にしたい

そんな感じです。

終わりに

今回思う事は
辛いのは僕だけではなくて

みんな毎日何かしらの事情や
困難な境遇の人が沢山いて

それでもみんな歯を食いしばって
今自分にできるベストな選択をして

今、この瞬間を必死に生きているんだって
凄く心が温かくなりました。

そして沢山の励ましの言葉に胸が熱くなりました。

嫁さんや家族はとても大切な

とても大切な存在です。

本当にありがとうございます。

今この時大変な思いや苦労をされている方も

いらっしゃると思います。

でも諦めないで

あなたが今辛い分

ここを乗り切れば絶対

良い事あるよ

死のうとした事もあったけど

死ななくて良かった。

自分が死んだら保険金で全部迷惑かけずに

終われるって思ってた僕がいいます。

死ぬ前にまだやれる事があるんよ

あなたは頑張ってる事は間違いない

でも人生のここが踏ん張りどころなんです。

コツコツ今からはじめましょう

僕も今その段階です。

一緒に困難を乗り越えていきましょう。

それではあなたの未来に幸せが

あらんことを

そして感謝と祝福を

それでは失礼します。

#自分にとって大切な事

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