むし歯と歯周病

🔲むし歯

原因

●飲食後はむし歯の原因であるミュースタンス菌が食物中の糖分を取り込み酸を作り出すため、歯の表面は酸性状態となり、歯の主成分のハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの結晶)、カルシウムやリンなどのミネラルが溶け出し、脱灰が起きる
●唾液が酸を中和し、エナメル質表層が再石灰化され、元の状態に戻る (40分かかる)
✔︎ 再石灰化が終わるまではミネラルが溶けやすい状態が続く。

︎ ✔︎脱灰と再石灰化のバランスが保たれていれば、むし歯にはならない。むし歯は脱灰が優勢なとき
✔︎再石灰化を加勢するために、プラークコントロール、食生活の改善(間食の制限)、フッ素の応用などの手助けが必要

✔︎ミュースタンス菌はプラークの中におり、プラークが蓄積されていたり、砂糖の摂取量・摂取回数が多かったりすると、細菌の活動が活発となり、むし歯になる

✔︎唾液の分泌量が減ると細菌が繁殖しやすくなる

🔲虫歯の進行

1. むし歯の原因菌が作り出すによって、歯が溶かされ始める。この段階では、**再石灰化により元の状態に戻る **

2. むし歯がエナメル質にとどまり、象牙質に達していない段階。エナメル質には神経はないので通常痛みはない
この段階ではむし歯の部分のみを削って詰め物をする

3. むし歯が進行して象牙質に達すると、象牙質から歯髄に刺激が伝えられるため、冷たいものがしみたり、痛みが出たりする
治療は、むし歯の部分を削って詰め物をすることで、歯を修復

4. むし歯が歯髄(神経)に達すると強い痛みが生じ、冷たいもの・熱いものがしみる。歯髄(神経)が感染しているため、神経を取り、歯の根をきれいにする治療(根管治療)が必要になる

5. むし歯がさらに進行し、歯の頭の部分がなくなり、根っこだけになった状態。神経が死に痛みを感じない
抜歯が必要になる

🔲歯と歯ぐきの間

● 歯と歯ぐきの間はむし歯ができやすい
●歯周病や加齢によって、歯ぐきの位置が下がると、やわらかい「セメント質」や「象牙質」が露出し虫歯になる。
●歯ぎしりや歯をくいしばると圧力で、歯と歯ぐきの境目が壊れて、歯ぐきの根元が露出しむし歯になりやすくなる

🔲歯の構造

エナメル質
 ●歯の表面にあり、体の中で最も固い
像牙質
 ●エナメル質の内側にありエナメル質に比べて柔らかく、虫歯が広がりやすい
 ●象牙質まで虫歯が進行した場合、痛みを感じる
歯髄
 ●神経、血管が通っている

🔲歯周病

特徴

●歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません)。
●進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をすることになる

原因

●ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつくきバイオフィルムを形成する。
●これを歯垢(プラーク)と言い、粘着性が強くうがいでは落ちない
●歯垢(プラーク)1mgの中には10億個の細菌が住みついており、むし歯や歯周病をひき起こす。
● 歯垢(プラーク)の中の細菌によって歯肉に炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていくのが歯周病

✔︎歯垢(プラーク)は取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着する。
✔︎歯石はブラッシングだけでは取り除くことができず、歯石の中や周りに更に細菌が入り込み、**歯周病を進行させる毒素を出し続ける **

⚠️歯ぎしりも歯に強い圧力が加わり歯周病になる原因の一つ

🔲歯垢の形成


●口の中の細菌が食物中の糖分を取り込み繁殖する。

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