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記憶について(GABAの解説付き)

🔲記憶の仕組み

無数の神経細胞が繋がりネットワークを作ることで記憶が作られている
●記憶を思い出すとき、思い出すとき専用の神経細胞のネットワークが活性化
●神経細胞の繋がりが強固になることで記憶が定着

🔲記憶はどれくらい保たれるか

●最初に憶えた記憶は時間とともにすぐ忘れる
完全に忘れる前に復習を繰り返すと記憶が定着する
勉強➡️翌日復習➡️1週間後復習➡️その2週間後に復習
このようにある程度時間を置いて思い出すと記憶は定着しやすい

🔲ストレスと記憶

適度なストレスは記憶力を向上させるかま過度なストレスは記憶力低下

🔲ニューロンとは?

軸索:電気信号を送信する
樹状突起:電気信号を受信する
●海馬には、大脳の嗅内皮質にあるニューロンの軸索が海馬に伸びている(嗅内皮質からの信号は海馬の中の歯状回、CA1、という領域にあるニューロンが受信する)
●ニューロン同士の繋がりのパターンが維持されることで記憶を保持している

🔲ニューロンの繋がりの原理


シナプス:軸索と樹状突起の繋がりの部分。ニューロンから筋肉、ニューロンから別のニューロンの接続部
・記憶にはシナプスの変化が必要
●シナプスの信号の伝わりやすさは柔軟に変化し、変化後の状態が維持される

🔲シナプスの仕組み

1.軸索の電気信号が軸索末端部に到達すると、外にあるカルシウムイオンがカルシウムチャネルを通じて中に入る。
カルシウムイオンが中に入るとシナプス小胞(神経伝達物質が入っている)が末端の細胞膜と融合して中身が外に出る

2.シナプス小胞から神経伝達物質が放出されると受信部分のAMPA受容体を通ってナトリウムイオンが内部に入ると、外からNMPA受容体を通ってカルシウムイオンも入り電気信号が発生する

3.受信部内部にもAMPA受容体があり、カルシウムイオンが内部に入るとAMPA受容体が表面で使われる

4.AMPA受容体の量が増えるとより多くのナトリウムイオンを内部に入れることができるので神経伝達物質を受け取った時に信号が伝わりやすくなる
・この効果は数時間続く

●1〜4の工程で記憶は行われる

🔲スパイン

●樹状突起にある小さな突起物で樹状突起にはスパインと呼ばれる受信部が存在する
●スパインは記憶するとき増えて大きくなる
●スパインを消すと記憶も消える

仕組み

1.スパインが膨らむ
・内部のアクチン繊維が成長しスパインが膨らむ
2.イオンチャネルが増える
 ・タンパク質とイオンチャネルが増える(タンパク質はイオンチャネルの土台になる)ことで多くの電気信号が流れる

🔲GABA(ガンマアミノ酪酸)

・アミノ酸の一種で不安、いらいらを取り除き眠りに導く
・記憶や運動などの脳の動きに関与
・GABAという脳内物質の働きを強める睡眠薬もある(ベンゾジアゼピン系睡眠薬、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬)

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